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ディノス・セシール、業績回復の理由は? 主力カタログのテコ入れ奏功

「セシール事業のテコ入れで業績が大幅に回復」――。ディノス・セシールの今上期(4~9月)における通販事業売上高は前年同期比3・6%増の519億100万円だった。苦戦していたセシール事業で主力の衣料品および下着の通販カタログでの編集面や分冊化などの媒体戦略の見直しや高品質・高価格帯商品の投入といったMD強化などが奏功し、同事業が好調に推移したこと。加えてディノス事業でテレビ通販が3割増近い増収となったことなどで全体の通販売上高が前年上期を上回って推移した。また、増収効果や販管費および商品原価の抑制策などが奏功し、いまだ赤字ながら前年同期に比べ大幅に損失幅を圧縮した。

 今上期の総売上高は前年同期比3・6%増の557億1900万円。このうち、卸販売事業などのその他売上高(前年同期比3・2%増の38億1800万円)を除く通販売上高が519億100万円。通販売上高のうち、テレビ通販売上高が同27・0%増の60億2900万円。通販売上高に占めるネット販売売上高(受注ベース)は同7・3%増の275億8500万円だった。

 今上期はセシール事業、ディノス事業ともに増収で推移。特に前期まで苦戦してきたセシール事業のカタログ通販売上高が大きく回復を見せた。主力カタログである婦人服の「レディースセシール」および女性下着の「セシレーヌ」に関してカタログの編集方針を見直し、誌面効率を重視した従来の掲載方法だけでなく、特に主力商品などに関しては、モデルカットに1ページを割いたりなど商品の特徴の説明を重視した「雑誌風の誌面作り」を取り入れたり、従来商品よりもリッチな素材を使用した高品質かつ価格を引き上げた商品群の投入を進めた。

 また、カタログの展開方法も改めた。従来、「レディースセシール」「セシレーヌ」および生活雑貨の「暮らしがすきになる本」の発刊時期は季節ごとに年4回で、これに加えて、それぞれの商品を掲載した総合版カタログ「セシール」を2・5・11月に発刊していたが、上期からは総合版の発刊をやめ、それぞれ3つのカタログを発行することにした。併せて内容もこれまでの総合版は直近カタログの掲載商品の中から一部を再掲載する再編集に近い内容だったが、当該号から販売を開始する新商品なども多く掲載する形に改めた。総合版からの分冊化で1冊あたりのページ数を抑えつつ適切な顧客に絞ってカタログを送付でき、配送コストの圧縮を図ったほか、新商品率を高めたことで「よりジャストシーズンの商品を提案できるようになった」(同社)。

 これらの施策などで顧客の購入回数や客単価、稼働率が改善し、主力の衣料品および下着の売り上げが回復。大きめサイズの衣料品カタログや美容健康商材のカタログ、化粧品販売事業なども引き続き好調でセシール事業の増収に寄与した模様だ。

 ディノス事業は60代女性向け高級衣料品カタログ「ダーマ・プレミアム」は前年上期の実績を上回り好調だったものの、他のファッションカタログおよびリビングカタログの売り上げは伸び悩んだ。ただ、テレビ通販が主力の平日午前枠を中心に美容関連商品の売れ行きがよく、売上高は前年同期比で30%増近い伸びを見せるなど好調に推移(1面に関連記事)したことでディノス事業でも増収を維持した。

 増収の一方で利益面も大きく改善した。営業損失は1億5800万円、経常損失は1億4300万円、中間純損失は1億3300万円と今上期はいまだ赤字ながら、前年上期時点では営業損失は11・4億円、経常損失10・7億円、中間純利益4・4億円を計上していたため、大きく損失幅を圧縮させたことになる。

 これは増収効果に加えて、販促費の抑制が奏功。前年上期は消費増税の反動対策として大規模なキャンペーンなどの販促策を行ったが今上期はそうした販促策を実施していないことのほか、4月1日にセシール事業のポイントプログラムを刷新し、ポイント付与率を従来よりも引き下げたことなどが貢献した。

 また、商品の製造・調達先を現在の中国沿岸部から内陸部やベトナムなど他国にシフトさせる試みを進め、製造原価の低減を図ったことやセシール事業で展開していた東南アジアなど海外で展開する事業の一部や独自ファッションブランドとして商品展開していた「アニタアレンバーグ」など不採算事業を前期までに撤退・終了させたこと、旧セシールが保有していた香川・高松市内の事業用資産を前期末までに減損処理したことなどで赤字幅を圧縮させたようだ。

 通期の見通しについては明らかにしていないが、「秋冬の重衣料の売れ行きが通期の業績を左右する」(同社)としており、上期で効果を上げた施策を引き続き、踏襲して業績拡大を目指す考えだ。

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