Home > 官庁・団体 > 特商法の改正議論  「抗議書」でけん制、「消費者庁は政治圧力に屈した」

特商法の改正議論  「抗議書」でけん制、「消費者庁は政治圧力に屈した」

 第4次消費者委員会のもと、9月に再開される特定商取引法の改正議論を前に、消費者サイドによるけん制が始まっている。複数の消費者団体で組織する不招請勧誘規制を求める関西連絡会は、"規制容認派"と見られていた取引対策課長の人事異動に猛烈に抗議。8月31日付けで消費者庁に抗議書を送りつける事態に発展している。抗議書では改正議論の公正な議事進行も求めている。

 改正議論を担当していた消費者庁・山田正人前取引対策課長の異動が発表されたのは8月28日。

 同日行われた大臣記者会見では、消費者系専門紙の記者が「法改正に精力的に取り組んでいた課長の突然の異動の理由は何か」「更迭との認識が広がり、(法改正に向けた)士気に影響する」などと質問。山口俊一内閣府特命担当大臣は、「普通の人事。背景は何もない。(日本新聞協会から抗議に対しても)消費者委事務方には自由闊達にやってくれと伝えているので影響はない」などと応じた。

 ただ、この答弁で疑念は払しょくされなかったとみられ、同月31日には連絡会が山口大臣、板東久美子長官宛てに抗議書を送付している。連絡会は今年6月に組織されたばかり。現在、弁護士や司法書士、消費生活相談員、学識経験者ら個人87人と消費者団体など11団体で構成している。

 抗議の内容は、突然の人事異動に対する不満。通常であれば山田前課長が改正作業を引き続き担当し、法改正を仕上げてから異動するのが一般的であると指摘。就任から1年余り、さらに中間報告時点での異動は「異例」であるとしている。

 その背景として「一部の事業者団体が政治的圧力を利用して法改正を阻止しようとの動きがあったことから、そういった圧力に消費者庁が屈したのではないか」との懸念を表明。「担当課長を異動させ、改正作業から外すことは消費者庁の自殺行為。このような異動を敢行した消費者庁に断固抗議する」とし、事実上の"更迭"であった可能性を指摘している。

 政治的圧力とは今年6月、改正議論に参考人として招かれた読売新聞東京本社社長(日本新聞協会理事)が、発言を消費者委委員に笑われた"失笑事件"のことを指している(本紙1517号)。これを受けて日本新聞協会は消費者庁に抗議した上、自民党部会でも不満が噴出。確かに、山田前課長に対しては複数の業界関係者が規制容認派との認識を持ち、失笑事件をきっかけに規制強化の風向きが変わったとみる関係者も少なくない。

 一方、公正さを求める今回の抗議書には「大臣会見における消費者系メディアの質問の後、すぐ送られてきた。全く同じ内容の指摘で(メディアと)何か関係があるのか気味が悪い」(ある消費者庁担当の記者)との見方もある。

 あらゆる手札を使い、9月以降も事業者、消費者サイドの場外バトルは続くことになりそうだ。

 連絡会は、日本弁護士連合会が年初に行った迷惑勧誘のシンポジウムを企画した弁護士ら8人が世話人となり発足。参加団体は、全大阪消費者団体連絡会、全国消費生活相談員協会関西支部、NPO法人消費者情報ネット、同ひょうご消費者ネット、同消費者ネットしが、同消費者支援機構関西、同京都消費者契約ネットワーク、消費者行政市民ネット、NACS西日本支部、全日本年金者組合大阪府本部、大阪司法書士会。

Trackbacks:0

TrackBack URL for this entry
http://www.tsuhanshinbun.com/mtos-admin/mt-tb.cgi/3103
Listed below are links to weblogs that reference
特商法の改正議論  「抗議書」でけん制、「消費者庁は政治圧力に屈した」 from 通販新聞

Home > 官庁・団体 > 特商法の改正議論  「抗議書」でけん制、「消費者庁は政治圧力に屈した」

Amazon出品サービス
Search
Feeds

△ ページtopへ