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本紙調査・通販売上高「注目商材別」ランキング 総合、家電通販の現状とは?

011.jpg 通販新聞社は今年7月、「第64回通販・通教売上高ランキング調査」を実施し、前号で上位300社の売上高ランキングを発表した。同時に健康食品、化粧品、食品、衣料品といった通販の主力商材の売上高調査も行った(前号にランキング表を掲載)。今回は「総合」「家電」「書籍・CD・DVD」「BtoB通販(オフィス用品・MRO)」「家具」を中心に販売する通販実施企業を抜粋し、それぞれの商材・ジャンルでランキングを作成した。注目される各商材ジャンル別の通販市場の動向と各プレイヤーの状況などを見ていく。

【総合】各社概ね苦戦、減収で着地

 カタログやテレビを主要媒体とした総合通販では概ね減収と苦戦が目立った。

 1位のニッセンホールディングスはシャディなど一部連結子会社の決算期を変更で増収となったものの、実質的には減収に。主力のニッセンでは、14年8月に発行した初秋号以降のカタログ発行回数を、従来の2回から3回に増やして売り上げ回復を目指したものの、品揃えの不足やカタログ有効期間の重なり、閑散期となる盆休みにカタログを発行したことなどにより、下期の売り上げが計画を大きく下回った。

 2位のジュピターショップチャンネルは消費増税の影響で期の前半は苦戦したものの、通常価格よりも安価にした商品を紹介する特別番組などで客数下落を防ぎつつ、夏以降は持ち直し、毎年11月に特別編成で展開する同社最大の開局記念特番では例年以上の売り上げを上げた。さらに12月には新たに家電だけに販売商品を絞った特別編成番組を放送するなどし、増収を維持した。

 3位の千趣会は、ブライダル事業や法人事業が順調で増収を維持したものの、通販事業は増税後の消費低迷の影響などで苦戦し、5カ年の中期経営計画の初年度としては伸びを欠いた。中計の指針のもと、事業の主戦場をネット販売と位置付けた構造改革や製造小売り型商品開発の強化などに取り組んでいるほか、今年4月にはJフロントリテイリングと資本業務提携を締結。同社傘下の百貨店と連携したオムニチャネル戦略やブランドの認知向上などを図る考えで両社のプライベートブランドを互いの売り場で販売する取り組みも始まっている。

 4位のディノス・セシールはディノス事業、セシール事業ともに消費増税後の反動で売り上げが伸び悩んだ。特にセシール事業が苦戦。美容健康関連や大きめサイズの衣料品などの通販カタログは堅調だったものの、婦人服や女性下着、生活雑貨などの主力カタログの売れ行きが伸び悩み、売り上げを落とした。ディノス事業はテレビ通販が2ケタ増と好調に推移したほか、衣料品カタログなどは売れ行きがよかったものの、主力のリビング系カタログなどが消費増税後の反動などにより苦戦した。

 5位のベルーナは不採算広告媒体の廃止・縮小に加え、消費増税に伴う駆け込み需要の反動減があった主力の総合通販事業が不振だったことが響き、やや減収に。6位のQVCジャパンは消費増税の影響で家電やジュエリーなど高単価商品などの売り上げが伸び悩んだことなどで減収で着地。7位のスクロールは消費増税後の反動減や天候不順の影響があったほか、円安による原価上昇を受けた値上げも響き受注が落ち込んだ。特に通販インナー事業が不振だった。

【家電】ヨドバシ好調、他量販も伸長

012.jpg 主に家電を販売する小売企業(メーカー直販は除く)で首位となったジャパネットたかたは、エアコンや掃除機など白物家電を中心に広告出稿量を集中させる戦略などが寄与して大きく売り上げを伸ばした。また、使い方のレクチャーや各種設定を代行するサービスなどきめ細かい顧客サービスなどが奏功し中高年を中心にタブレット端末も好調に売り上げを伸ばしたようだ。

 2位のヨドバシカメラはここ数年、取り扱い商材を大幅に拡大している。サービス面でも、注文当日の配達が可能なエリアを広げているほか、今年に入ってからは、注文から約6時間で配送するサービスを東京都内で開始。前期売上高は目標としていた1000億円には及ばなかったものの、大幅増収を達成した。

 3位の上新電機(売上高は本紙推定)は、楽天市場やヤフー!ショッピングで大賞をたびたび受賞している。ネット販売は前期も堅調に推移したとみられる。

 4位のキタムラは「宅配売上」と「店受取売上」を合算した売上高がやや減った。宅配で価格競争の影響を受け、減収となった一方、店での受け取りは、店頭タブレットの活用が進み、売り上げを伸ばした。

 5位のビックカメラは、子会社であるソフマップ、コジマの通販サイトのシステム統合を予定しており、業務の効率化や在庫の共有を進めることで、経費削減につなげる。また、店舗とネット販売の在庫共通化が可能になることから、今後は注文当日に顧客の最寄り店舗から配送するサービス提供も視野に入れる。

 近年は家電量販店がネット販売を本格化する一方で、これまで価格比較サイトで存在感を発揮してきたネット専業企業がやや苦戦する傾向にある。こうした中で、6位にはネット専業企業のMOAが入った。6月期決算のため、当期は消費増税前の駆け込み需要があったほか、大型家電などが好調に推移した。

 8位のエディオンは、楽天市場の「ショップ・オブ・ザ・イヤー2014」で総合3位に入るなど、近年はネット売上高を急拡大させている。前期は東西にネット販売専用倉庫を作ったことなどでリードタイムが短縮。今期は商品点数の拡大を視野に入れている。

【本・CD】依然アマゾンが首位に

013.jpg 書籍やCD・DVDを中心に販売する通販ではアマゾンジャパンが今年度も引き続き他社を大きく引き離してトップ(本・CD・DVD売上の本紙推定値)となった。季節ごとの各種キャンペーンや「アナと雪の女王」など映画やキャラクターごとの専門ページなどを積極的に展開、DVDやブルーレイディスクなどの売り上げ拡大に貢献した模様。また、書籍などが実質1割引で購入できる特典などを付けた学生向け会員制度「Amazon Student」の入会促進策強化などによって、書籍の販売も堅調に推移したようだ。加えて、引き続き配送面も強化。昨秋から商品受注日の当日に全国約3000カ所のヤマト運輸の営業所で当該商品を引き渡す試みを開始。商品のコンビニ引き渡しでは従来からのローソン、ファミリーマートに加えて、ミニストップでの引き渡しも開始し、対応コンビニ数を増やした。これらも少なからず売り上げ拡大に貢献しているようだ。

 2位のセブン&アイ・ネットメディアはセブン&アイグループの通販サイト「セブンネットショッピング」で昨年7月から書籍・雑誌の店頭受取キャンペーンなどを展開し、受注件数を伸ばした。なお、昨年3月にセブンネットショッピングを吸収合併している。

 6位は大日本印刷(DNP)グループのトゥ・ディファクト。同社は電子書籍の売り上げなどが好調で、規模を拡大している。今年1月には運営する書籍の通販サイトを通じて中古の書籍、CD・DVD、ゲームの買取サービスを開始。DNPグループで展開している店舗とネットを連携させた書店サービス「honto(ホント)」の会員向けに利便性を拡充する取り組みの一環のようだ。

 7位の紀伊國屋書店は今年の4月1日付でDNPと合弁会社を設立。新会社では読者の利便性向上を目的とした通販サイト・電子書籍サイトのさらなるサービス強化を図り、ポイントサービスの統合、仕入れ・物流業務システムの共有化、店舗と通販サイトの相互連携による読者サービス向上などを進めていく。

【BtoB通販】首位アスクル好調に

014.jpg 法人向け通販ではアスクルが首位に。工場・建設現場向け商材を取り扱うMRO商材が順調に拡大したほか、医療・介護施設、店舗の顧客事業所による洗剤・掃除用具などの売上高が2桁増で伸長した。またオフィス家具、文具の売れ行きも堅調だった。なお、売上高の中には200億円程度だが個人向け通販事業の売上高も含まれているが、それを差し引いても前期比6・4%増の約2568億円と増収だった。

 2位のミスミグループ本社は自動車業界やスマートフォン関連を中心としたエレクトロニクス業界の需要増を取り込んだ工業用PC・部品などのFA用部品の売れ行きなどが好調で2割増収と好調だった。3位の大塚商会は消費税増税前の駆け込み需要獲得を狙い、法人向けオフィス用品通販カタログを臨時増刊号として1月に発刊したり、日用品や事務用品などのストック可能商品を値下げ。また、倉庫増床なども行い、駆け込み需要を取り込んだ。4位のカウネットは拡販を強化したプライベートブランド商品の「カウコレ」の売れ行きがよかったことや大企業向けのオフィス用品一括購買システム「ウィズカウネット」「べんりねっとライト」の利用社数が伸びた。5位のMonotaROはネット広告やFAXや郵送チラシでのDM送付、テレビCMによる新規顧客開拓策の強化や特価・PB商品を掲載したカタログの発刊などの効果で顧客事業所数を拡大させた。また、新物流拠点の本格稼働による物流サービス強化や農業用品や園芸用品、厨房用品・キッチン用品の品ぞろえ強化などが奏功し、3割増と大幅な伸びにつながった。

【家具】ニトリが独走、他社も拡大

015.jpg 家具商品をメーンに通販を実施している企業では、ニトリが前年比27%増の155億円となり前年に引き続きトップ。当期はアプリに実店舗の商品バーコードをスキャンして記録できる機能や実店舗でも使えるポイントカード機能などを追加、オムニチャネルの強化を図った。今後は大型物流拠点を新設し通販物流の集約を図る計画だ。

 2位のタンスのゲンは昨年8月に福岡市内に物流拠点を新設。そのほかにも寝具専門店の「ふとんのソムリエ」やベビーグッズ専門の「ベビーデイズ」を仮想モールで相次いで出店するなど専門店の拡充を図ったことなどが売り上げ拡大につながったと見られる。

 3位のベガコーポレーションは運営中の10サイトについて、店舗ごとに異なるターゲット層を定めてアプローチ。ファミリー向け、20~30代女性向け、欧州製家具、国産商品などそれぞれに特化した内容で展開することで幅広い顧客層を獲得し、売り上げを伸ばした。

 4位の山善は家庭用品通販サイトの「くらしのeショップ」が9期連続で増収。中長期的にはネット販売事業を200億円規模まで拡大させることも計画している。

 5位のジェネレーションパスは仮想モールへの出店数や仕入れ先企業数、商品数を大幅に増やしたことで売り上げ、利益ともに過去最高値を更新。物流面でも2拠点を追加したほか、昨年3月には一部商品で土日出荷対応も開始している。


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