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消費者団体「緊急院内集会」、表示制度への不満噴出

食の安全・監視市民委員会は7月15日、機能性表示食品制度の問題点を追及する「緊急院内集会」を開いた。集会は、消費者庁に提出した9項目の質問状に同庁担当官が答える形。ただ、内容は、質問というより"要請"に近いもの。現行の制度上で明確な違反を認定するには論拠を欠いた。だが、集会には民主党、日本共産党、社民党の議員もあいさつに訪れた。消費者団体関係者からは現行制度への不満が噴出しており、今度の制度見直しにつなげる考えだ。

 集会には、消費者団体関係者やメディアなど約70人が参加。質問状は制度上の問題点を指摘する4項目と、すでに届出が受理された商品の根拠に対する疑問点を指摘する5項目に渡るもの。

 制度上の問題点として指摘したのは、「販売前の届出商品に『申出制度』を適用できない」「販売前60日間のチェック期間が担保されていない」「『国による評価を受けたものではない旨』が強調されていない」など。

 現行の食品表示法に基づく申出制度は、消費者の利益が害されている事案であることが前提になる。ただ、販売前の機能性表示食品は対象にならない。このため、行政に調査義務が生じる「申出制度」が使えず、「疑義情報」として受け付けるに留まる点に不満がある。消費者団体は、「販売前申出制度」の導入を求めたが、消費者庁は「常時、疑義情報は受け付け適切に処理する」と回答するに留めた。

 企業から不備のない届出資料が届いた日を「届出日」とするため、販売前に60日間のチェック期間が担保できていないことにも「こちらも望んでいるわけではなく問題意識は持っている」(消費者庁)と理解が求めた。

 また、食品表示基準では、「機能性関与成分」「機能性」「国による評価を受けたものではない旨」の3点を容器包装の同一面に表示すべきと定められている。ただ、容器の表面と裏面に成分と機能性を表示すれば、表面に機能を大きく表示し、裏面に「国による―」を表示しても良いようにも解釈できる。こうした表示が可能なことが消費者の誤認につながるとの指摘もしたが、消費者庁は「同一面に表示していることを確認しているところ」と、回答するに留めた。

 届出商品に対する不満も述べた。主なものは、「安全性の根拠とする食経験で『1年未満』のものが含まれること」「機能性の根拠とする論文の掲載雑誌の質が保証されていないこと」など。これに消費者庁は「意見を踏まえて機会があれば検討する。科学的根拠に基づかないなど機能性表示商品の要件を満たしていない時は、撤回届けを求め、必要に応じて指示等の措置を講じる」とした。ただ、個別事案への回答は避けた。

 ほかに、システマティックレビュー(SR)の対象論文が1件であるものや自社の臨床試験のみを対象にしているものを取り上げ、「論文数が少ないほど機能性が認められやすく、本来のSRの趣旨から逸脱している」などの指摘もあった。

 集会では機能性表示食品への不満が噴出したが、現行制度の設計上、対応が難しいものが少なくない。

 ただ、集会には複数の議員が参加。「企業側の利益につながることは他を捨ててでもやっていくことがよく分かった。消費者の利益を損ねることになってはならない」(民主党・田島一成議員)、「トクホ以上で、消費者も区別がつかない。企業が自由に表示できるのは消費者保護の観点からもおかしい」(社民党・福島瑞穂議員)、「食品の安心・安全を支えるにはチェック体制を充実させなければならない」(日本共産党・梅村さえこ議員)と問題意識を共有しており、消費者団体は今後も継続して問題点を追及していく姿勢をみせた。

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