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ジュピターショップチャンネルの現状と今後 連続増収を維持、最高益更新も

1111.jpgテレビ通販最大手のジュピターショップチャンネルの業績が好調だ。前期(2015年3月)の決算も創業来、連続増収を維持し、利益面も過去最高益を更新した。競合の同業他社が消費増税の影響などで"足踏み"を強いられる中、王者は「商品力・番組力・オペレーション力の強化」という"王道の施策"に磨きをかけて苦しい局面を乗り越えつつ、着実に実績を積み重ね続けている。「今期ももちろん増収増益を目指す」とするJSCの現状と今後の方向性とは。(画像は前年に実施して好調だった特番「家電祭」の様子)

1-2.jpg 「消費増税直後の第1四半期(4~6月)は非常に苦労して、これからどうなっていくのだろうかという状況だったが、そういう状況下で『どうすればお客様が番組を見て頂けるか』という工夫を皆が考え、行動し、第2四半期に入り、しっかりと立て直すことができ、最も売り上げが伸びる第3四半期で結果を残すことができ、増収増益で着地できた」。篠原社長は前期の増収増益の理由についてこう振り返る。

 同社の前期(2015年3月)決算は売上高が前年比2・8%増の1365億2500万円、営業利益は同0・1%増の222億6300万円、経常利益は同1・1%増の229億5700万円、当期純利益は同3・9%増の145億900万円となり、創業以来の連続増収をキープし、最終利益ベースで最高益を更新した。

 当期は昨年4月の消費税増税の影響が影を落とし、他の小売り企業と同様に出足は苦戦を強いられた。「4、5月は苦戦した。6月も勝ったり負けたりだった。消費増税の影響もあり、(業績が落ちても)仕方ないと思っていたが、その通りになってしまった」(篠原社長)として、第1四半期は微減ながら前年実績を下回って着地したようだ。

 しかし、夏以降は業績は回復基調に。第1四半期も苦戦はしたものの、増税による影響を鑑みて、前期から対策を準備してきており、例えば4月1日には人気の商品やブランドを当日限定で5000円、1万円などキリのよい価格かつ通常価格よりも安価にした商品を紹介する特別番組「ジャストプライススペシャル」を放送したり、5月後半には「さぁ、買いま初夏!」と題した3日間の特番を放送するなど、打てる手は打ってきた。

 最も苦しい時期のマイナス幅を最小限にとどめたことで、第2四半期以降の反転攻勢につながった。「とはいえ、何か特別な施策を行ったわけでない。私はずっと成長の源泉は商品力・番組力・オペレーション力のブラッシュアップだと、くどいほど話しているが、まさにそこの蓄積だ。苦しい時にどうすればお客様に番組を見て頂け、購入頂けるかという点を社員それぞれが考え、行動できる力を蓄えてきてくれたことが大きい」(同)とする。

 例えば「番組の見せ方」という点では一昨年から撮影スタジオに導入した「マルチスクリーン」の活用だ。大きな9つのテレビモニターを組み合わせ、大きな映像を流したり、各画面で別々の映像を流すこともできるもの。試行錯誤でスタートしたが、経験値を積んできたこともあり、前期はより効果的に活用できるようになったという。また、番組の合間に放映する「番宣番組」の作り方も工夫。番組でおなじみの出演者に登場してもらい、面白おかしく作り込んだことで視聴者に「『見てみたい』と思って頂けたのではないか」(同)という。

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 さらに6月には女優の瀬戸朝香さんを起用して、同社では初となる地上波のテレビCMの放映を関東エリア限定でスタート。認知度向上と新規顧客獲得を狙った。放映後、「外部機関を使った調査の結果、CMでブランド認知度が高まったことが分かり、一定の効果あった」(同社)という。なお、初回の結果を受けて、今年1月には放送エリアを広げて2度目のテレビCM放映に踏み切っている。

 こうした施策や新商品の投入などで夏以降は持ち直し、毎年11月に特別編成で展開する同社最大の開局記念特番では例年以上の結果を出すことができたようだ。さらに12月には新たに家電だけに販売商品を絞った特別編成番組「寝たら損する!24時間オールスター家電祭」を放送。ダイソンのサイクロン式クリーナーやファンヒーター、パナソニックの加湿空気清浄機、タイガーの最新の炊飯ジャーなど各メーカーの家電を最大7割引きで販売する試みなども行った。この新たな試みは日商約13億円と大記録を達成。特定カテゴリーに特化した特番としては過去最高額を出すなど結果を出した。

 こうしたテレビの施策に並行してネット販売も強化。2、3年前からテレビ通販では紹介していない商品、例えば色違いだったり、テレビ通販商品と合わせて着用できるアパレルなどを「ネット限定商品」として販売。オンエア上でもその旨を告知したり、1月には「ネット限定商品」の中でも特におすすめの商品を「ネットだけSSV」として別途、訴求する試みを開始したり着実に販売量を増やし、ネット経由の売り上げも貢献しつつあるようだ。今年4月からはテスト的に「ネットだけSSV」の商品を紹介するライブ映像の配信を開始。現在は週1回と不定期配信となっているが「想定以上に反応がよい」(篠原社長)として今後、配信回数などを増やしていく考えのようだ。

 また、同社と住友商事や現地小売業者などと共同で設立している合弁会社、ショップ・グローバル・タイランドがタイで展開中の通販専門放送も出足は苦戦したものの、現在では「前月比で2、3割増と毎月、売上高が伸びていっている状況でようやく上昇カーブに乗ってきた」(同)としており、海外事業も一定の成果を見せつつあるようだ。

 「今期も増収、最高益更新を目指す」と篠原社長は意気込む。とは言え、「それに近道はなく、新規のお客様に来て頂き、その後、リピートして頂く。それを少しずつ積み上げていくしかない」とベーシックだが王道の施策を続けていくとする。
                                
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篠原社長に聞く
〝基本の強化〟で増収キープ

前期も増収増益で着地したジュピターショップチャンネル。同社の篠原社長に前期の状況と今後の方向性などについて聞いた。

 前期は増収増益で着地した。理由は。

 「気合いだ(笑)。ただ、本当に厳しい1年で社員は皆、がんばってくれたと思う。消費増税の影響で第1四半期は苦労した。第2四半期以降は、どうなっていくのだろうかと不安な状況だったが、しっかりと立て直し、結果を残せた。

増税前にある程度の準備をしてきたし、出足が想定以上にスローだったことで、一時的には価格訴求を実施するなど、お客様の数を減らさないような手は打ったには打ったが、やはり、基本である商品力・番組力・オペレーション力の強化に尽きるのではないか。苦しい時に『どうすればお客様に見て頂け、買って頂けるか』ということを皆が考え、行動できたことが大きい。それに加えて、12月には初めて家電に特化した特番を放映して成果も出せたことも大きかったと思う。我々は特別編成番組として、1回で10億円以上を売り上げる"山"を年間で大きくは3つ実施しているが、家電特番で4つめの"山"を作ることができたと思う」

 ネット販売も好調のようだ。

 「実数は公表していないが好調だ。2、3年前からテレビでは紹介していない商品をネットだけで販売する『ネット限定商品』の充実を図ってきたが、成果を上げつつある。すでにネット限定商品で大きな売り上げを上げているメーカーも出てきている。今年1月からはさらに強化するために、テレビで実施しているその日の目玉商品を紹介する『ショップスターバリュー(SSV)』のように、ネット限定商品でもその日の目玉商品を紹介する『ネットだけSSV』を開始した。今年4月からは『ネットだけSSVライブ』(画像)として、その日、ネットで一番の目玉商品を紹介する映像をネット上でライブ配信する試みを開始している。まだテスト段階で、週に1回のペースで実施しているが、お客様からの反応は想定以上によい。
 
 ただ、まだ本当にテストで専門チームがあるわけでもなく、テレビ制作のスタッフが兼任してやっている。反響を見ながら、物理的なオペレーションを整えつつ、採算ベースになるかなどを考えて、拡大できれば徐々に広げていきたい。いつになるのかは分からないが、目指すは24時間、365日の配信だ。テレビを第1チャンネルだとすれば、ネットは第2チャンネルにしていきたい。そうなればテレビとネットでお客様の行き来が生まれ、様々な化学反応も生まれてくるはずで楽しみだ。我々は今からアマゾンや楽天になれるわけでない。我々ならではの我々らしいネットの使い方というものを色々な施策を行いながら、見極めていきたい」
(インタビューの続きは通販新聞本紙1517号にて。購読はこちら



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