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"オフィスの需要"を取り込め

 1-1.jpg"オフィス需要"を巡って、通販各社が攻勢を強めている。新たな販路、それによる新たな収益源の確保という狙いも当然、あるだろうが、最大の狙いは本業であるBtoC通販事業への波及効果であろう。「オフィス需要」とは言っても、要するに「オフィスで働く従業員の需要」にほかならない。所属するオフィスでの展開を通じて、これまでも手法では振り向かなかった個人(=従業員)にアプローチし、その後に、個人的な商品購入につなげたい狙いがあるようだ。"オフィス需要"の取り込みに向けて新たなチャレンジをスタートした注目すべき通販実施企業3社の試みの現状と狙いなどについて見ていく。


【オイシックス】 
"健康ランチ"で認知度向上

 1-3.jpgオイシックスが展開するオフィス向け事業「サラダ オイシックス フォー オフィス」が好調だ。9月末時点の導入企業数は76社で、ベンチャー企業で社員食堂を持てない企業でも手軽に健康的なランチを提供できるとして評価されているという。認知度の向上が狙いで、将来の顧客になりえる働く男女に飲食機会を提供し、出産や子育てなど需要が顕在化したタイミングで顧客として獲得したい考え。

 オフィス向け事業を開始したのは今年5月。オフィスのランチメニューとして週替わりでサラダを提供するもので、福利厚生の一環や社員食堂の代替として提案している。ビジネス層や働く女性といった新規客層への認知拡大と、製造拠点の稼働率の向上が狙いだ。

 提供するメニューはサラダやパンで、週替わりでラインアップを変更する。価格はレギュラーサイズが800円で、ミニサイズが600円。ランチタイムにオイシックスが直接販売する「定期ストア」と、事前に注文を受け付け配達する「定期デリバリー」の2モデルで販売する。

 導入企業はIT系ベンチャー企業など76社。多忙に働く社員が多いが、社員食堂を持てない課題解決のために導入するケース多いようだ。例えば、福利厚生として企業が1回300円を負担して30人分用意すれば、毎週9000円の投資で社員の満足度を向上することが可能だ。すでに導入する企業の担当者からは「気軽に健康的なランチができるとして喜ばれている」「健康意識が高まった」などの評価を得ているという。

 同社は事業拡大のため、オフィス向けに常温惣菜を提供するおかんと業務資本提携を締結。おかんは惣菜やごはんなどを企業に配置し企業の食事補助をサポートしており、両社で対応するニーズが異なると判断。おかんへの商品卸や物流連携を行う、オフィス向け事業の拡大を図っている。
 利用企業への相互紹介の一環として、試食会を開催。互いの利用企業やメディアなどを招き、オイシックスの新商品や、おかんの惣菜などを紹介した。このほか、おかんが用意した冷蔵庫に、オイシックスが提供する飲料「ベジール」を置くなど連携を進めている。今後、相互の利用企業へのチラシ配布を予定し、導入企業の拡大を目指す。

 サービス開始当初、オフィス向け事業は早期に売上高10億円を目指すとしていた。企業以外に百貨店からの要望があり、「収益を上げながら認知度を上げる取り組みになっている」(高島宏平社長)とする。

 ただ、現状では自社の製造拠点のキャパシティが限界に達しており、製造能力向上のための投資を計画しているという。「事業を評価するには時間がかかりそう。導入企業の利用期間を長期化する策を探りたい」(同)とした。


【CCCグループのTヘルスケア】
専用BOX設置で従業員にサプリを訴求


 1-2.jpg書籍販売・ビデオレンタルチェーン「TSUTAYA」を展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)のグループ会社で健康食品販売などを行うTヘルスケアはネット販売する独自サプリメントの拡販強化のため、オフィスでの販売を行っている。

 6月から一般企業のオフィスに専用ボックス「オフィスPitali(ピタリ)」を設置して、従業員向けにサプリメントを販売する試みを開始した。同社が4月に立ち上げた生活習慣や健康上の悩みに関する質問を行い、結果に応じてサプリメントを提案・販売する通販サイト「Pitali」で販売するサプリメント17種類のうち、「オフィスにありがちな不調を解消するサプリメントをラインナップした」(同社)として、「ビタミンA」や「ビタミンB2+B6」「ナイアシン」など6種類を販売している。

 オフィス内に専用ボックスを置き、1包100円で販売する。専用ボックス上のPOPにはQRコードを記載しており、スマートフォンなどを使って健康状態をチェック。通販サイトと同じく、自身の体調にあったサプリメントの提案を受けることができる。

 専用ボックスのレンタル料は徴収せず、無料で希望する企業に設置する。定期的に販売員が設置オフィスを訪問し、商品補修や代金回収を行う。導入企業には同社のサイトで3割引きでサプリメントを購入できる「定期購入割引クーポンチケット」を提供する。

 オフィスでの販売は従業員個人への販促策の一環。「Pitali」のターゲット層は「20代後半のビジネスマンから50代の男女まで日常的にネットを利用する層」としており、当該層への効果的なアピール施策として法人ルートが有効と判断した模様だ。

 6月から順次、CCCグループの「Tポイント・ジャパン」のオフィスなどで設置をスタートさせ、その後は外部企業への提案を開始しており、まず東京23区内限定で導入企業の開拓を進め、来年3月末までに30社の導入を目指すとしていたが、11月中旬現在の導入社数は「CCCをはじめとするCCCグループ会社ほか、mixiやオプトなどすでに31社に導入頂いた」(同社)としており、すでに当初の目標数はクリアしているようだ。同社によると導入企業の傾向としては「IT系企業、クリエイティブやマーケティング系の会社が多い」としており、利用企業からは「100円ワンコインで気軽に試せるのが良い」「風邪をひく前の予防として飲んでいる。ひいた後で薬を飲むよりよい」「部署の飲み会前にメンバー分のナイアシンを購入している」などの声が挙がっているとしており、反応も上々のよう。今後は導入企業の要望に応じて、導入サプリメント(6種類以外)のカスタマイズもできるようにしていくとしている。


【らでぃっしゅぼーや】
社食や保育施設に食材提供


 らでぃっしゅぼーやは今期から、外販事業に注力している。社員食堂に続き、11月12日から保育施設への食材提供をスタートした。施設の利用者を通じて飲食機会を増やし、商品認知度を向上する狙い。イベントに合わせた食材提供や、食材や生産者の情報を発信し、理解を深めていく。

 今期から、社内に「外販部」を新設。個人向け食材宅配以外への販路拡大を目的に立ち上げ、現状、所属社員は6人となる。社員食堂などへの食材提供や実店舗への卸販売などを推進している。

 今年3月17日から、テルウェル東日本と業務提携し、テルウェル東日本が提供するNTTグループの社員食堂「おもいやり食堂」に食材を提供。社員食堂の健康サポートの一環で、らでぃっしゅぼーやの野菜を使ったメニューを提供。開始時は4カ所で導入した。

 同社はBtoB向けの食材提供を拡大させており11月12日から、保育施設を運営するポピンズへの提供を開始。都内30カ所の保育施設が導入し、今後、ポピンズ保有の139カ所の保育施設へと拡大したい考え。

 提供するのは野菜や果物、加工品、水産品、畜産品など年間1万1000品目。施設側が献立に合わせて発注し、発注を受けて毎週1回~毎日の頻度で商品を届ける。個人向け宅配で使用する自社配送便を活用して商品を届ける仕組みとした。昼食やおやつに使用する一部食材から切り替えが進んでいるようだ。

 保育施設側ではらでぃっしゅぼーやの食材を利用を開始したことを保護者に告知。ハロウィンイベントでは特大サイズのかぼちゃを提供した。「品質の良い食材への関心があっても、価格面などで不安もある。食材提供を通じてまずは知ってもらいたい」(同社)考え。


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