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キタムラ  「店受け取り」順調な伸び、専門店の利点活かす

 2-1.JPGカメラ販売のキタムラの2014年3月期の「EC関与売上」は、前期比11・5%増の435億円だった。この数字は「宅配売上」と「店受取売上」を合算したもので、「店受取売上」は通販サイトなどで注文した商品の店舗受け取り売上高のほか、店舗においているタブレットを利用した取り寄せ注文も含まれており、289億円を占めている。

 なぜ店舗受け取りの利用が多いのか。同社執行役員の逸見光次郎EC事業部長は「店舗で受け取れば送料が無料となる(宅配は税込8000円以上の購入で送料無料)だけではなく、カメラは専門性の高い高額商品だけに、知識のある店員に説明を受けたいというニーズが高いからだろう」と話す。顧客にとっては、商品説明や使い方の相談ができるだけではなく、自分にあったアクセサリー類の紹介といったアフターフォローを受けることができる。全国に約900店舗を有するカメラ専門店という特徴を活かしているわけだ。

 店舗にとっては店舗受け取り拠点に指定された場合、売り上げが自店につくというメリットがある。そのため、店頭でのネット会員獲得にも積極的だ。店舗に設置したデジカメのプリント端末が満員の際には、店員が客に対しネット会員登録を薦めているという。客にとっては待たずに注文できるだけではなく、ネット注文の方が店舗注文より価格が安いというメリットがある。一方、店舗にとっては、客が自店を受け取り拠点に指定してくれれば、リピートでの注文も期待できるため、「店にとっては良い売り上げツールになっている」(逸見EC事業部長)。

 同社ではこれまで、子会社だったピクチャリングオンラインでネット販売事業を展開してきたが、昨年にキタムラのEC事業部として再編成。「キタムラ」以外の名称で展開していた通販サイトも統合し、一本化した。逸見EC事業部長は「『EC関与売上』を増やすためには、『店受取売上』を伸ばすのが重要。さらには事業部として黒字を出さなければならない」と話す。
 
 実は、ピクチャリングオンラインが運営していた際には売り上げが優先で、価格比較サイトなどでの価格競争にも積極的だったという。しかし、「それでは家電量販店が本気になったら勝てない」(同)。現在は、店舗の売り上げに貢献しながら、黒字を出すというスタンスに変えている。
 
 逸見EC事業部長は「もちろん価格面でもある程度は競合と戦うが、単に売り上げのボリュームを増やすだけでは損益分岐点が下がらない。ある程度安い価格に加えて、店があるという安心感をアピールできれば、消費者には選んでもらえる」と自信を見せる。
 
 今後は会員へのアプローチを強化する。例えば、高級一眼レフデジカメを購入した顧客に対しては、メールで適合するレンズの発売を告知するといったものだ。ネット会員の情報だけではなく、アライアンスしているTカードの情報も活用することで、顧客属性にあわせた販促も考慮する。「例えば、ネットでのマイページを充実させて、レコメンド商品や保有する機材を表示するようにすれば、店頭での接客がもっとやりやすくなるのではないか」(同)。
 
 また、高級レンズなどは商品の性質上、メーカーからの取り寄せ注文が多いため、EDI(電子データ交換)を強化することで消費者に納期を明確に伝えられるようにすることで、取り寄せや予約注文を増やす。
 
 逸見EC事業部長は「サプライチェーンの充実を売り上げにつなげることで、メーカーとの関係も強化していきたい」と話す。
 
 今期の「EC関与売上」は前期比14・9%増の500億円を予想している。「宅配売上」は微増だが、「店受取売上」が伸びる見通し。今後は1000億円が目標となるが、逸見EC事業部長「あくまで利益を確保した上で伸ばしていくことが重要だ」強調する。

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