Home > 特集企画 > 本紙調査 通販売上高・注目商材別ランキング 総合、家電、本・CD・DVD、日用品、家具の通販の動きは?

本紙調査 通販売上高・注目商材別ランキング 総合、家電、本・CD・DVD、日用品、家具の通販の動きは?

011.jpg 通販新聞社は今年7月、「第62回通販・通教売上高ランキング調査」を実施し、前号で上位300社の売上高ランキングを発表した。同時に健康食品、化粧品、食品、衣料品といった通販の主力商材の売上高調査も行った(前号にランキング表を掲載)。今回は「総合」「家電」「書籍・CD・DVD」「日用品」「家具」を中心に販売する通販実施企業を抜粋し、それぞれの商材・ジャンルでランキングを作成した。注目される各商材ジャンル別の通販市場の動向と各プレイヤーの状況などを見ていく。(注:各ジャンル別ランキング表中の※は本紙推定売上高)

【総合】増収基調、主力事業で苦戦も


 総合ジャンルでは、全般的に増収基調となったが、主力事業が苦戦し、収益性の改善などに取り組むケースも見られる。

 1位のニッセンホールディングスはシャディ関連事業が通年で寄与したため増収とはなったが、主力のニッセン事業の売上高は依然、苦戦が続いている。前期は販促関連の取り組みが不発に終わったことから、今後、ニッセン事業では、購入を促す商品戦略や、より的確な販促の展開で稼働客数の減少に歯止めをかけるほか、Tポイント導入による販売経費改善などを進める考え。

 3位の千趣会は天候不順などでアパレルや服飾雑貨が落ち込み微減となったが、3カ年中期経営計画の最終事業年度となる前期は、収益性を重視した施策に取り組んみを推進。販管費の削減などで成果を出し、利益体質を強化した形だ。今期からは5カ年の中期経営計画をスタート。事業の主戦場をネット販売と位置づけた構造改革やオリジナル開発商品を強化した製造流通型通販への転換などに取り組む方針を打ち出しており、今後が注目されるところだ。

 4位は昨年7月にディノスとセシールが合併したディノス・セシール。ディノス事業、セシール事業ともに消費増税前の駆け込み需要なども後押し。特にディノス事業は大型家具の無料引取サービスなどを訴求したテレビCMを展開するなど拡販を強化した家具収納や衣料品、特に高級衣料品を販売するカタログ「ダーマ・コレクション」の売れ行きがよく増収をけん引。テレビ通販も主力の平日午前枠が堅調で2ケタ増で推移した。セシール事業も期中に事業買収した「イマージュ」の衣料品事業の売り上げが加わったことで増収を維持した。

 5位のベルーナは増収をキープしたものの、化粧品や健康食品、看護師向けの専門通販事業の健闘によるところが大きく、主力の総合通販事業は減収だった。ただ、総合通販事業では前期、商品の絞り込みによる在庫の圧縮を行うほか、ネットでの露出を抑えるなど利益面を重視した施策に取り組んでおり、この関係で売り上げを落とした面もある。今後、出荷単価のアップなどで巻き返しを図ると同時に、収益のバランスの取れた展開を目指す構えだ。

【家電】量販店が拡大ネット専業は苦戦も


012.jpg 主に家電の通販を行う小売企業(メーカー直販は除く)で1位となったのはジャパネットたかた。2012年まで2期連続の減収だったが、デジタル家電を中心とした商品戦略からの脱却を進めたほか、CS専門チャンネルやネット販売の強化・テコ入れを行ったことなども奏功し大幅増収を果たしている。

 2位のヨドバシカメラは昨年から、書籍の取り扱いを開始。他にも文具・事務用品や日用品、化粧品、さらにはDIY用品・工具と飲料品の取り扱いを始めるなど、取り扱い商材を大幅に拡大している。また、通販サイトで注文した商品の一部店舗での受け取り可能な時間帯を、24時間に拡大するサービスも開始。こうした施策が功を奏し、売り上げを大幅に伸ばしたものとみられる。

 3位の上新電機は楽天市場やヤフー!ショッピングの大賞常連。ネット販売に関しては前期も売り上げを伸ばしたようだ。4位のキタムラはO2O戦略を推進しており、通販サイトなどで注文した商品などの店舗受け取り売上高が、435億円のうち289億円を占めている。5位のビックカメラは、同社の通販サイトのほか、子会社であるソフマップ、コジマの通販サイトのシステムの統合を予定。業務の効率化や在庫の共有を進めることで、経費削減につなげる狙いだ。

 近年は家電量販店がネット販売を本格化しており、楽天市場の「ショップ・オブ・ザ・イヤー2013」では家電量販店の店舗が総合10位までに5社入るなど、売り上げを大きく伸ばしている。ランク外ではエディオンがネット販売売上高を約3・8倍増の約114億円とするなど急拡大。今期も約2倍増の250億円を見込む。

【本・CD】アマゾン勢い止まらず


013.jpg 書籍やCD・DVDを中心に販売する通販ではアマゾンジャパンは今年度も断トツの首位(本・CD・DVD売上の本紙推定値)となった。各種セールの実施を増やしたり、昨年9月には国内最大の物流拠点「アマゾン小田原フルフィルメントセンター」を稼働させ、最大消費地である首都圏の配送サービスを向上させるなど基礎体力の強化を図りつつ、コンテンツホルダーからの許諾のもと、DVD化されていない人気映画などをDVD化して販売する「ディスク・オンデマンド」や一部のCD、DVD、ブルーレイディスクを発売前に届ける試み、本が事実上1割引で購入可能な大学生向け会員制度の対象範囲を専門学校生や高等専門学校生まで広げるなどの施策を実施し、書籍やCD・DVD分野の売り上げを確実に伸ばしているようだ。

 2位のセブンネットショッピングも堅調に売り上げ(同)を伸ばしていると見られる。7&iグループの総合通販サイトとしてアマゾンにはない強みと言える店舗との連携を強化。イトーヨーカ堂やセブンイレブンなどグループの店舗に無料雑誌「セブンネット生活」を設置してサイトへの誘導を図る試みを開始したり、一部店舗限定だが店内にタブレット端末を設置したり、店員による御用聞きで本のEC購入を促す試みなども行っているよう。店舗との連携は本やCD・DVDにとどまらず、そごう・西武で化粧品のカウンセリングと連動してEC購入を促したり、ヨーカ堂で販売する生鮮品をネットを介してセブンイレブンで受け取れるような試みも行っているよう。3月にはグループ会社と合併し、グループのオムニチャネル化を担うセブン&アイ・ネットメディアとして再スタートを切っており、同社主導によるグループ間の連携がいっそう加速していきそうだ。

 このほか、7位のトゥ・ディファクトは電子書籍の売り上げなどが好調、8位のブックオフオンラインはインターネット買い取りサービス「宅本便」による商品仕入れが増えたことや楽天市場店が好調だったことなどで売り上げが伸びた。

【日用品】勢いある爽快ドラッグとロハコ

014.jpg 食品や飲料、雑貨などの日用品の通販はGMSやドラッグストアなどリアル店舗との競争が激しく、送料も含めた価格戦略など難しさを伴う分野だ。この数年、リアルの小売事業者がネット販売に力を入れており、競争の激化が進んでいる。

 その中で注目されるのは、やはりケンコーコムと爽快ドラッグ、ヤフーと組んでアスクルが展開する「LOHACO(ロハコ)」といったネット専業系の動向だ。特に前期(2013年度)は、爽快ドラッグが日用品や健康関連商品のネット販売でトップを走ってきたケンコーコムの売り上げを抜くというプロットポイントがあった。

 前期の売上高は、爽快ドラッグが195億3800万円、ケンコーコムが128億4400万円。ケンコーコムは9カ月の変則決算だったため、この数値で単純に比較はできないが、今第1四半期(14年1~3月)を加えた12カ月累計のケンコーコムのネット販売事業の売上高は約177億円で、爽快ドラッグが上回った計算だ。

 特に爽快ドラッグには勢いがあり、前期は物流センターのオペレーションの兼ね合いで一時、プロモーションを抑えた時期があったが、20%台の成長率を維持。今期は刷新した基幹システムをもとに販促の強化や首都圏への物流拠点設置、子会社化したあかちゃんハウス一二三と連携した拡販など事業拡大策を積極化させ、通期売上高を300億円とする考えだ。

 一方、ケンコーコムでも巻き返しを図る構えだが、そのポイントは今年1月に親会社の楽天から継承した「楽天24」事業になる。「楽天24」はセールなどを通じた従来のイベント売りの手法を見直し、売れ筋に特化したEDLPの日用品通販サイトとして展開。ケンコーコムとしても自社のノウハウが活かせる新規事業として期待する。7月にケンコーコムと物流体制を一本化し、約1万5000点だった品ぞろえを6万点に拡大するなど拡販に向けた取り組みを進めている。

 また、急速に売り上げを伸ばしているのが「ロハコ」。実質的に初年度となる2013年5月期は、品ぞろえや集客策の課題などから、売上高が目標を大きく下回る21億円にとどまったが、2年目となる14年5月期は期初計画の100億円を上回る121億円で着地した。昨年7月の大型物流センター本稼働に伴う基本となる日用雑貨の在庫拡充と関連販売につながる商品の強化、サイトの大幅なリニューアル、データ分析に基づく効果的な値付け、メーカーと組んだ商品開発などの取り組みなどが奏功したもの。今期もこの勢いを借り売上高を一気に220億円にまで引き上げる計画だ。

【家具】ニトリが100億円突破

015.jpg 家具を主力商品とする通販実施企業ではニトリが大台の100億円を突破。2位以下を大きく引き離して首位となった。当期は通販サイトで7000円以上の購入による送料無料サービスについて対象地域を全国まで拡大し、利用者数が増加。スマートフォン経由の訪問者数も増えており業績をけん引した。

 若年層向けインテリアを扱う2位のベガコーポレーションはスマホ向けゲームアプリ事業などの好調を受けて増収。3位の山善は家庭用品通販サイト「くらしのeショップ」が8期連続の増収となり年商50億円を達成した。5位のジェネレーションパスは子供用の椅子や機能性寝具といった主力商品のほか、生活雑貨も好調に推移。仕入れ先企業数も前年比40%増になるなど商材の横展開が進んでいる。また、昨年12月に事務用品大手のキングジムに買収されたぼん家具も6位につけている。

 なお、ネットでの商材別売上高を公表していないが良品計画(ネット販売全体の売上高は124億4600万円)もネット販売では家具商品の比率が高いという。特に3~4月の新生活向けシーズンは年間を通じて最も伸びる時期で、この2カ月間でほぼ半期分を売り上げているもよう。

Trackbacks:0

TrackBack URL for this entry
http://www.tsuhanshinbun.com/mtos-admin/mt-tb.cgi/2631
Listed below are links to weblogs that reference
本紙調査 通販売上高・注目商材別ランキング 総合、家電、本・CD・DVD、日用品、家具の通販の動きは? from 通販新聞

Home > 特集企画 > 本紙調査 通販売上高・注目商材別ランキング 総合、家電、本・CD・DVD、日用品、家具の通販の動きは?

Amazon出品サービス
Search
Feeds

△ ページtopへ