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JADMA・健食新制度に提言、市場実態踏まえ検討を

消費者庁が5月30日に行った「食品の新たな機能性表示制度に関する検討会」では、目や関節といった身体部位など「構造機能表示」の可否が議論された(本紙1464号既報)。だが、消費者庁の見解は、「トクホが食品の天井」というもの。このままでは新制度は"機能性表示が行えない機能性表示制度"になる。同日、日本通信販売協会(JADMA)が提出した意見書には新制度を価値ある制度とするための要望が並んだ。

 提言は、安全性確保の前提となる対象食品・対象成分について「保健機能成分の範囲を広くとる」、機能性表示の範囲について「構造機能表示を認める」、国の関与のあり方について「サプリメント法を制定する」の3つ。

 なぜ、「保健機能成分の範囲」を広くとる必要があるのか。業界を代表して検討会に参加する宮島和美委員(JADMA理事)の言葉を借りれば、「新制度に参加できない健食素材(成分)が多くでてきてしまうことは、消費者保護の観点からも好ましくない」からだ。今の健食市場は約1兆2000億円。だが、消費者庁が考える保健機能成分の範囲に沿えば、概算で4000億円ほどの市場を形成する素材や成分が行き場を失う可能性があるという。そうなれば、これら健食は今まで通り、イメージ依存の広告を展開。新制度やトクホを含め、市場は混乱することが予想される。

 表示可能な範囲も同じだ。今の市場は、顧客に最低限の情報すら提供できず、事業者は商品を供給する者としての責任を果たせない状況。一方、市場には根拠の薄い情報が溢れている。

 今後も、薬事法規制のために米国では認められている構造機能表示が行えなければ、新制度の下でも消費者は商品選択のための情報が得られず、事業者も新制度を使うメリットがない。結果として「市場は消費者をいかに広告でひきつけるか、不毛な競争になる」(同)とする。"機能性表示を解禁します"と宣言した安倍首相の成長戦略スピーチを引き合いに「構造機能表示を認めないのであれば『解禁』(の宣言)は反故にされたと考える」と強い言葉で訴えた。

 3点目に示したサプリメント法の制定については、日米の制度に通じ、GMP普及に尽力した故・大濱宏文氏の原案を示し、「サプリメントには人間で言う人格がなく、これに人格を与えるべき。産業をきちんとした方向に導く法律があっても良いのではないか」(同)とした。今回、そこに議論は及ばないかもしれない。だが、薬と食品の整理が行われずに健食が様々な関連法の規制を受ける中、そこに込められた精神を理解して議論を行う必要がある。
 提言は、消費者の商品選択に資する制度とする上で重要な点も示唆している。事業者が使わない制度になることは消費者利益を損なうことにもつながるということだ。

 一時、7000億円に迫ったトクホ市場が縮小したのも、要は使いにくい制度であったため。検討会に参加する学識経験者が、医薬品やトクホの評価手法をもとに、専門的見地から意見するのも分かるが、より市場の実態に即して考える必要があるのではないか。コスト負担ばかり強いて表示ができない制度では事業者は新制度を使わず、今後も"いわゆる健康食品"が市場に溢れる。次回会合においても構造機能表示を禁止する46通知など薬事法規制を除外できるかが焦点になる。

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