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有力アパレル6社が明かす衣料品ネット販売の未来像とは、アパレルEC座談会

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服をネットで買うことが珍しくなくなった今、有店舗アパレルはチャネルをまたいで情報や商品を求める消費者に対応すべく、オムニチャネル化への舵を切ろうとしている。一方、衣料品ECモールは大手資本の傘下で体力強化を図ったり、巨大モールの「ゾゾタウン」はM&Aを加速して関連サービスを強化するなどウェブ上の売り場も大きく変わろうとしている。そこで、本紙ではネット販売に積極的なアパレル6社のEC担当者に集まってもらい、各社のEC強化に向けた課題や差別化策、モールの活用法などを聞いた。

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この1~2年でファッション通販モールの買収が相次ぎましたが、モールの現状をどう見ていますか。

 坂本「モールの役割がある程度決まってきていると感じます。EC専業は実店舗が必要になってきますし、実店舗などのチャネルしかない企業はECの仕組みが必要になってきていて、皆が声をそろえてオムニチャネルやO2Oを掲げています。EC専業モールは限られてきていて、どちらかというと、実店舗に合わせたEC展開が主流になってくると思います」

 川添「当社は通販モールに出店しているブランドが少ないので、あまりモールのことは意識していませんが、今後は実店舗を持った小売りの通販サイトは存在意義が高まっていくと思います。消費者は在庫があるところで買いますので、実店舗を持たないEC専業がどういう戦略をとるのかにも注目しています」

 中嶋「各ファッション通販モールは取り扱いブランドも増え、ある程度、飽和状態になってきました。そうなると、早く届くとか、いかに安いかなど、プラットフォームとしての力があるモールに消費者は集まります。昔はどのモールに出店してもある程度は売れましたが、最近は出店しても数字につながらない場合もあって、選別する必要があります」

 柏木「モールは集客力のあるところだけが強くなるので、出店する側にとっては分かりやすくなりました。当社は今期からTSIグループのECを統括する会社としてモール出店を推進する側になりましたので、自社サイトと他社ECの役割を分けた上で展開していきます。たくさん実店舗があるブランドと、店舗数が少ないブランドではECの目的も効果も異なります。店舗が多いブランドは、ECが店舗の売り上げを食い始めています。そういうことを前提とすると、多チャンネル化した方が良いブランドは他社モールをメーンにすべきですし、ブランド力が高ければ自社ECを強くするという傾向が色濃くなるのではないでしょうか」

 村田「ファッションECモールの再編はネットの世界なので、基本的には勝者総取りで、1つか2つになると思います。生き残る企業は総合系か専門系で、それにもれた企業はニッチに行かざるを得ません。昨今のファッション通販モールの買収はあまり意味がないと思っています。買収した企業からすれば小さい買い物ですよね。時間を買ったということでしょうが、それがインフラにせよ、ECのノウハウにせよ、顧客基盤にせよ、どれくらいの優位性を持つのかは疑問です。私も今後はモールに売り場を構えないと売り上げがとれないブランドしか出店しなくなると見ています」

 木村「昨今の相次ぐ買収劇でゾゾさんの寡占状態が少しは変わるかと思いましたが、実際にはそうなっていません。デベロッパーが在庫を持っていない中でオムニチャネルやO2Oを叫んでも難しいですし、モール自体を専門化するなどしないと、メーカーが求める形にはなりません」

 では、今後、ファッション通販モールに求めることはありますか。

 木村「各モールがもっと自分たちの価値や独自性に対して踏み込んでいかないと存在意義がなくなると思います。圧倒的なシェアを持つゾゾさんでも大人の層は弱いと思いますし、キャリアっぽいカテゴリーもそんなに強くないのに、競合モールは恐らくそういうことを感じていながらも踏み込んでいません。もっと振り切って得意分野を作っていくべきです」

 村田「各モールには売り上げ以外の価値を提供してもらいたいです。分かりやすい例はデータですね。あとは、各モールのビジネスモデルが一緒で出店型がファッション系モールにはありません。委託販売が中心で在庫を預けてモールが商品を撮影し、アップして手数料率は相応とりますというような事業モデルはみな一緒です。収益のモデルとしてまったく違うアプローチで取り組めるモールがあればいいですし、そうでなければゾゾさんには勝てません」

 柏木「どちらかというと、今後は外資が力をつけてくると思います。『ネッタポルテ』のようなハイブランドを扱う大型サイトが日本に入ってくると、彼らの事業モデルは基本的に買い取りですので、買い取ってくれるラグジュアリー系のモールは強いと思います。外資がどんどん入ってくることで弊害もあるかもしれませんが、フラッシュセールサイトの『ギルト』が上陸したときのように、EC市場に変化が起きる可能性はあります。日本のプレーヤーだけでは変わらなそうですし、外資が入ってきた方が面白いでしょうね」

 川添「確かに、買い取り型でやっていかないと新しい事業モデルにならないと思います。米国では百貨店も買い取りが中心ですので自由にネット販売ができます。日本の百貨店は買い取り型ではなく、オムニチャネル化を進めようとしても苦戦すると思います。買い取り型モデルはメーカーとしても取り引きする価値が出てきますよね」
(※この続きは本紙でご覧ください)


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