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【主要通販各社の2014年新卒採用】 採用数は各社でバラツキ

1-1-1.jpg光る"原石"探し、各社のやり方は?
 
 
本紙が調査した「主要通販各社の新卒採用状況」によると、今春の新卒採用者数は各社で採用数にバラツキが見られた。昨年と同様、ここ数年の不況等の影響から採用者数を絞ってきた企業が今後の事業拡大や組織強化のため、若い人材を積極登用する企業があった一方、昨年まで多数の人員を採用してきた企業が今春は絞り込みを行ったり、採用予算の削減で獲得する人員を減らす企業も少なからず見られた。主要通販各社の今春の新卒採用戦線の状況について見ていく。

 本紙が主要な通販実施企業、約30社を対象に調査を行ない、有効回答を得られた通販企業各社の今春の新卒採用状況は別表の通り。採用人数の前年比較については「増加」と「減少」がほぼ半数の割合となっている。「増加」した企業の中でも目を引いたのがファンケルの前年比11人増の32人で、これまで販売職に関しては契約社員としていたところを正社員採用に切り替えたことで大きく増加した。次いでジャパネットたかたについても同9人増の53人となっており、既存事業の拡充に伴って採用計画を増やしている。また、スクロールでも組織体制の強化を理由に同6人増の13人となった。そのほかにも、今年集まった学生の能力の高さを評価して採用数が増えた事例もあり、同3人増で5人のゴルフダイジェスト・オンラインは「優秀な学生に多く出会えたため」、同8人増で21人のMonotaROでは「学生の質が高かったため」とそれぞれ回答している。

 一方で前年よりも採用数を抑えたのが、同37人減で40人のスタートトゥデイで「会社の人員計画に沿った採用を行ったため」と説明。また、ベネッセコーポレーションは同20人減の63人。QVCジャパンでは同8人減の5人となり「13年から新卒採用を開始し、各部門とも13年入社社員の様子を見てから次を決めたい意向があったため、結果的に採用予定数が減った」としている。各社とも前年(13年度入社)の採用数が多く、その調整のために今年の数を抑えたという印象だ。

 次に採用活動の期間やコスト、その選考過程などについて各社の方針を見てみる。まず、採用活動期間はほぼすべての企業が前年の12月~翌年の6月前後までの期間を1つの目安として設定。告知・募集の窓口としては自社のホームページや合同企業説明会(大学での開催、学内セミナーなども含む)、「リクナビ」や「マイナビ」をはじめとする就活サイトがメーンとなっている。

 採用活動にかかったトータルの費用については前年と比べて「増減なし」と答えた企業が多く、その額についても数百万円台とする回答が目立ち、1000万円以上をかけた企業は少なかった。

 なお、エントリー数については例年通り少ない募集枠に対して多くの申し込みが殺到しているようで、最も多かったポーラ・オルビスホールディングスでは2万801件。ウェブエントリーシートから手書きに変更したことで総数は減少したものの依然高い水準を維持。ベルーナでも約2万件、千趣会も約1万6000件とそれぞれ前年並みの規模となっている。

 1-2.jpgでは、エントリー後の選考過程はどのようになっているのか。特徴的な事例として、千趣会では自社説明会と適正検査(ウェブ上)の後に、面接(1)↓面接(2)・筆記試験↓面接(3)↓面接(4)↓採用という流れの中で、自由な服装と面接時のアイデアテストなどを実施。フェリシモでは書類選考↓プレゼン・グループディスカッション・筆記試験↓課題↓面接・グループワーク・筆記試験↓面接・グループディスカッション・筆記試験の順で実施。中でも特別な取り組みとして「自分カタログ」の制作を行う過程があり「選考試験だけでなく、受験者のこれからの人生も考えてもらえる機会になる」としている。ジャパネットたかたは、ウェブテスト↓適正試験↓論文・グループディスカッション↓面接(1)↓面接(2)とし、その中で「表現力テスト」として自分を一番表現できる方法で5分間を自由に使った自己PRを取り入れている。

 また、ジュピターショップチャンネルでは適正テストと3回の面接を行っているが、2次面接では同社のビジネスに関わるレポートを提出させてそれを元に面接を実施。「レポート作成のために情報を集め、考えることが学生にとっては当社ビジネスへの理解を深める機会となっている」とした。同じくユーグレナでも選考過程において課題を出題し、その回答を書類選考のポイントにしている。そのほかにも、学生に対して面接官以外の社員とのコミュニケーションの機会を設けるケースもある。ディノス・セシールケンコーコムでは、先輩社員との懇談(対話)の機会を設けているほか、ゴルフダイジェスト・オンラインは面接に向けたアドバイスのためのコミュニケーション会を実施。本番の面接とはまた違ったアプローチから学生と本音で向き合うことを図っている。


1-3.jpg【今春の新卒採用戦略、各社の見方】

欲しい人材は常に奪い合いに


 今春の新卒採用戦線について通販企業側はどう見ているのか。アンケート調査では「買い手市場(企業側有利)だった」との回答は少数にとどまり、競合となる企業が採用活動を強化しているなどの理由も背景にある模様で、「売り手市場(学生側有利)だった」とする意見が多かった。ただ、半数以上は「どちらでもない」との回答で、買い手市場のようでいて"欲しい優秀な学生"は他社との奪い合いとなりなかなか獲得できないという企業側のもどかしさをあらわしているようだ。

 1-4.jpg主な意見として「買い手市場」との回答では「徐々に回復傾向にあるが、14年入社者の採用活動時はまだ買い手市場だった」(ジャパネットたかた)、「売り手市場」との回答では「競合先の採用人数が増え、複数の内定を獲得する学生も増えた」(千趣会)、「競合他社の採用活動が活発化し学生の選択肢が広がったため」(マガシーク)、「プレエントリー数が前年より落ち、学生側が企業を選んでいる印象」(ファンケル)などだった。「どちらでもない」との回答では「どちらとも言えない。ただし、各企業が求める優秀な人材は競争率が高く、常に『売り手市場』の状況」(ディノス・セシール)、「学生によっては内定が集中し複数社で取り合いになった印象」(オークローンマーケティング)などだった。

 1-5.jpg各社とも「衣食住に関わる幅広い商品ジャンルの『企画からお届け』まで関わる幅広い職種があること。若手から責任ある仕事を任せるという職場環境」(千趣会)、「多様な職種を経験できる可能性があること」(ジュピターショップチャンネル)、「女性が活躍できる職場環境やメンター制度の導入」(オークローンマーケティング)、「学生時代に部活動や学業、ボランティア活動で高い実績を上げた人材を採用する"チャレンジ採用"を実施」(ファンケル)などの採用後の自社の利点などをPRしつつ、「チャレンジ・スピード・クリエイトの3点につながるポテンシャルを持ち、国際感覚や語学などに強みを持つ」(ジュピターショップチャンネル)、「こだわり、素直さ、チャレンジ精神、競争力」(ベルーナ)、「明るく前向きで好奇心旺盛」(QVCジャパン)、「コミュニケーション能力、変化に敏感であること」(MonotaRO)といった資質を持つ優秀な学生を獲得すべく、新卒採用活動に挑んでいるようだ。



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