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キングジムの萩田常務に聞く  「ぼん家具」買収の狙いとは?

 2-1.jpg文具事務用品メーカーのキングジムは1月30日までに、家具のネット販売を行うぼん家具を25億円で買収し、完全子会社化した。家具のネット販売を通じてグループ会社で手がけているライフスタイル雑貨事業との相乗効果を図っていく考え。買収の経緯や今後の展開などについてキングジムの萩田直道常務に話を聞いた。(聞き手は本紙記者・山﨑晋)

──家具のネット販売企業を買収した狙いは。
 
 「近年はオフィスのデジタル化や価格競争が進んでいる影響で文房具アイテムの伸びしろに厳しい部分がある。そのため最近はライフスタイル雑貨事業に力を入れている。子会社で雑貨メーカーである『ラドンナ』をはじめ、日用品メーカーについては主にM&Aで当社グループ入りを進めて育てている背景があった」
 
──グループの生活雑貨事業の中で相乗効果を期待したということか。
 
 「元々、文具メーカーは家具と近い業界で違和感はなかった。ラドンナのフォトフレームやクッションをはじめ『家を飾り付ける』という観点で付随する商材を盛り込むことによって、ひとつのショップとして見ればついで買いなどが期待できる」
 
──既存のライフスタイル雑貨を「ぼん家具」でも販売するということか。
 
 「ラドンナのリラクゼーション雑貨などをぼん家具の通販サイトでそのまま売る可能性もあるが、同サイトの特性に合わせて仕様を変えていくことも検討していく」
 
──販売面以外に期待できる相乗効果は。
 
 「現在、当社はアジアでの生産品目を日本向けの水準とデザインにして提供している。調達面やデザインといった開発、品質保証(のノウハウなど)がメリットとして生きてくるだろう。また、インドネシアやベトナム、マレーシアといった様々な調達先を持っており、例えばインドネシアでは家具など木製製品の生産が盛んで工場も多い。海外に多くのネットワークを持っていると将来的に(ぼん家具が)新たな調達先を開拓する時に役立つ」


品質の高さと独自性を評価

──買収先にぼん家具を選んだのはなぜか。
 
 「単にネット通販の機能を持っていればいいという訳ではない。高品質でオリジナリティを持っている会社をグループ入りの原点にしている。『ぼん家具』というブランドで品質において非常に注意を払っており、当社の文化とも一致していると判断した」
 
──それぞれの顧客層などで違いは。
 
 「特に違いは感じていない。ラドンナの場合、顧客層は学生~働いている人が中心で、デジタル雑貨系は5000円~1万円が売れ筋。あまりにも高級過ぎずに身近で、かつ品質が満足できるという点でぼん家具の顧客層ともよく似ていると思う」
 
──子会社化でぼん家具の運営面に変化はあるか。
 
 「これまでも運営の責任者としてぼん家具を引っ張っていた樋尻勝利専務が同社の社長に昇格した。そのため基本のショップ運営などはあまり変わらず、そのまま任せる」
 
──キングジムからは常勤取締役2人と非常勤取締役1人を派遣する。
 
 「常勤の1人は(デジタルメモの)『ポメラ』を開発した非常に頭の柔らかいクリエイティブな人材。非常勤も開発のほか海外事業の責任者でもあった。共に同社での商品調達や新商品の開発といった分野で補佐をしていくことになるだろう。もう一人の常勤は品質チェック体制やCSなどの管理面が担当になる」
 
──今後の目標は。
 
 「当社の事業別の売上構成比とその大まかな金額を言うと、ステーショナリーが37%で約100億円、『テプラ』などの電子文具が49%で約150億円となっている。ライフスタイル雑貨については現在14%で約40億円だが、今回のぼん家具の子会社化によって同事業の売上高を今後5年間で100億円まで伸ばすことを目指している」
 
──100億円の内訳は。
 
 「約40億円のところに、ぼん家具の売上高が約34億円(13年7月期)なので大体の察しはつくと思うが、あまり内訳などにはとらわれないようにしている。あくまでも相乗効果を出していくことが目的だ」

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