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【ニュースの断層】 国センの商品テスト、あいまいな実施根拠

 3-1.jpgひさびさではないだろうか。国民生活センターによる健食の商品テストのことだ。今年1月、国センは、健康食品の素材に使われるキャンドルブッシュに医薬品成分「センノシド」が含まれ、過剰摂取の恐れがあるからとテストを行った。根拠としてよく示されるのは相談件数。ただ今回は別の事情も絡んでいるようだ。

 国センは今回、キャンドルブッシュを含む健康茶の危害情報が寄せられ、医薬品成分「センノシド」を含む素材であるためテストを行った。危害の大半は下痢や腹痛が起こったという事例だ。

 厚生労働省が2005年に出した通知「『いわゆる健康食品』の摂取量および摂取方法等の表示に関する指針について」では、1日の摂取目安量の表示や、注意表示の必要性が触れられている。国センはカップに2~3杯飲むと医薬品で定められている「センノシド」の最低服用量を超え、摂取目安量や注意表示がないことを問題視した。

 ただ、全く同じ主張は05年、「センノシド」を含む健食素材、センナの商品テストの際も行われている。国センは、あれから状況を放置し続けた行政の姿勢こそ批判するべきではないのか。

 厚労省の通知にしても、摂取目安量は、「安全性試験データや個人差を考慮し、医薬品成分を含む場合は、医薬品で用いられる量を超えないようにする」と定められているに過ぎない。注意表示は必要だが、現状の指針では医薬品の服用量を下回る以外、何を基準に目安量を設定すれば良いか分からないだろう。ちなみに、1杯では全てのテスト対象銘柄が医薬品の最低服用量を超えてはいない。



 健食に関する商品テストも3年ぶりに行われた。なぜこれほど行われてこなかったのか。
 
 傾向として、国センは商品テストを行う根拠を相談件数や対象が医薬品成分を含むものであることに求める。相談件数の多さはテストの意義を示し、医薬品成分は比較対象となるため円滑にテストが進められるからだ。
 
 ただ、相談件数は08年の「α―リポ酸」以降、極端に少なくなっており、公表内容もばらつきがある(=表参照)。

 また12年7月には、健食に詳しい商品テスト部長が消費者庁の消費者安全課長に就任してもいる。健食の相談自体の減少もあるかもしれないが、専門知識を持つ担当者の不在がここ数年、国センを健食のテストから遠ざけた理由ではないか。

 今回も実施の背景には別の事情が絡む。

 国センのある関係者は、消費者庁と行った情報交換の中で「健食通販のコマースゲートが販売する『夜スリムトマ美ちゃん』シリーズの製品にキャンドルブッシュが使われており、(因果関係は不明だが)健康被害があったと聞いて気になっていた」と話す。コマースゲートは昨年12月、消費者庁の措置命令を受けた事業者。さらに消費生活センターからもキャンドルブッシュの問い合わせがあったという。こうした事情が重なり関心を持つに至ったとみられる。

 ただ、これでは何を根拠に取り上げるのか、判断基準があいまいだと指摘を受けても仕方がない。

 消費者行政の中で国センのあり方が問われる中、あいまいな実施根拠では、その存在感はますます薄くなる。事業者に少なからず影響を及ぼすものだけに、明確な基準を持って臨む必要があるのではないか。

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