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読者が選ぶ2013年10大ニュース 「増税対応」「M&A」などに注目

003.jpg 今年の通販業界で起こった出来事を振り返る「読者が選ぶ2013年10大ニュース」。今年は通販業界のみならず社会全体にも大きな影響を及ぼした「消費増税決定、各社対応に追われる」が2位以下を大きく引き離してトップとなった。また、12月に電撃発表されたセブン&アイ・ホールディングスによるニッセンホールディングスの買収をはじめとした相次ぐM&A関連のニュースや、「ヤフーショッピング」無料化の話題など、業界再編の呼び水ともなる出来事が上位に選ばれている。

 「2013年の通販業界10大ニュース」は、通販業界で起きた今年の主なニュースや話題を「通販新聞」編集部が25項目に絞り込んで、読者投票によってランキング形式に作成したもの。読者投票は、今後の市場動向を占う上で重要だと思う項目から順番に3つまで回答してもらい、あわせてその理由も聞いている。

■消費増税で山積する各種問題への対応

 1位は2位以下を大きく引き離した「消費増税決定、各社対応に追われる」で47ポイント。成立に向けて長らくその動向が注視されていた消費増税は、今年10月1日に安倍首相が「来年4月1日に8%に引き上げる」ことを表明して正式に増税が決まった。

 通販企業にとっては、税率が変更される新年度間際の注文処理や商品価格表示方法への対処のほか、何より新年度以降に購買活動の大きな落ち込みが予想される消費者に対してどのような有効施策を打ち出していくか、増税決定後からその対応に苦慮している事業者の姿が数多く見られた。実際に大手通販企業などでは、システムの外税対応や増税前の駆け込みに備えた電話窓口スタッフの増員、関連特集カタログの部数・ページ数の増強などを図っているところもある。

 今回の投票で読者から寄せられた意見としては「目下のオペレーションに影響が出る喫緊の課題」「表示方法の検討やシステム対応など実務面での検討課題も多く、本年を代表するニュースと言える」「段階的に引き上げられることになり、チラシやカタログ制作物に影響がある」「引き上げられると全体の物価が上昇し、消費者の購買力が目減りし家計消費を減少させることが見込まれる。そのことによる日本経済の悪循環が懸念される」と言った意見のほか、今後に続く問題として「2015年にもさらに変更される可能性があり、様々なところで費用負担増が発生する」「期末のまとめ買い、4月の売上減が懸念。さらに15年度の10%もあり、システム変更・トラブルの懸念がある」といったことを指摘する意見などが聞かれた。

■相次ぐ大型M&Aで業界再編加速へ

001.jpg 2位は25ポイントで「各社のM&Aが相次ぐ」。12月2日に発表されたセブン&アイHDによるニッセンHDの買収は、大手総合通販が流通最大手に買収されたということもあり通販業界でも多くの驚きの声と共に迎えられた。セブン&アイHDでは本件を「オムニチャネル」戦略展開に向けた大きな布石と位置付けており、既存の販売チャネルとニッセンのカタログ・ネット販売技術との融合によるシナジー効果を期待している。

 本項目へ投票した読者からの意見も、そのほとんどがこの買収劇単体を指すもので、今後の業界再編の鍵を握るニュースとして注目度の高さが伺えた。

 そのほかにも今年の通販業界で行われたM&A案件としては、3月に行われたNTTドコモによるマガシークの買収がある。秋にはドコモのスマホ向け通販サービス「dマーケット」内にファッション商材を扱う通販サイトを開設するなど、ネット販売初心者やミドルユーザーの囲い込みに向けた両社の連携施策はすでに始まっている。さらに、千趣会による主婦の友ダイレクト買収やノーリツ鋼機の全国通販グループ買収など、こちらも今後の経過が気になる案件が年間を通じて目白押しで行われた年でもあった。

 読者からの意見としては「カタログ、ネット、モバイルなどの垣根がなくなり、オムニチャネル化の進展を実感」「カタログ通販など活字媒体が縮小に向かい、ネット・モバイル通販が拡大に向かうという一つの予測がある中、大手通販がモバイル関連企業とのアライアンスを強化していく動きは注目すべきニュースと考える」といった声が上がった。

■ヤフーが放った"逆襲の一手"

002.jpg 3位に選ばれたのは「『ヤフーショッピング』の無料化」で23ポイント。10月から仮想モールでの出店料および売上高手数料を無料化し、加えて出店者の顧客への販促メールや外部リンクの自由化、個人出店も解禁するという内容がヤフーから発表された。

 市場に与えたインパクトは非常に大きく、10月7日の発表からわずか1日で既存店舗数約2万店を上回る合計2・6万件の新規出店希望者が集まったという。モール内での競争激化や出店ハードルが下がることによる出店者の質の低下などいくつかの懸念事項は残るものの、これまで仮想モール市場において「楽天市場」の後塵を拝していた同社にとっては、まさに逆襲に向けた衝撃の一手であり今後の動向が注視されている。

 読者からの意見では、「モールの活性化につながる可能性がある」「ネット通販の更なる拡大への期待」「今後の販売戦略の幅が広がった」「ポータル間の競争とシェア争いに注目。機敏な対応力が鍵となる」などがあり、いずれも仮想モール市場の活性化を期待する称賛の声が多数を占めた。

 一方で、「とにもかくにも出店ラッシュ。個人の参入で暗黙の了解だった価格ボーダーが破られるだろう。ただ、再来年ぐらいには淘汰されていくだろう」「モールのビジネスモデルとして成り立つか否か注目される」「小規模事業者の参入が増え、通販市場にさらなる一般化がもたらされるものと考える。ECサイトを運営しているだけでは優位性が保てないことから、広告収入も踏まえ14年にかけてこれまで以上にいかに集客できるかが大切になってくると思われる」といった、冷静な反応もいくつか見られた。

■宅配便料金、値上げの動き

 4位は「宅配便料金、値上げの動き」。通販事業者にとって宅配便は商品配送を担う重要な機能であり、昨今は委託宅配便事業者の選択基準が低運賃ありきの見方から、顧客満足度を高めるためのサービス品質に移りつつある。特に今年は佐川急便など大手物流事業者が収益性の改善に向けて大口荷主に単価引き上げを求める動きが活発化するなど、通販事業者にとっては非常に関心の高い話題となった。アンケートでは「今後も値上げ傾向が続くと見られる」「宅配業者間の競争力と価格交渉に期待」「配送料の値上げが顧客負担の場合は買い控え。企業負担の場合は企業の利益率悪化が予想される」といった声が聞かれた。

■楽天市場で「不当な二重価格表示」発覚

 5位に入ったのは「楽天市場で『不当な二重価格表示』発覚」。11月3日から7日にかけて「楽天市場」で実施したセールにおいて、不当な二重価格表示を行った疑いのある店舗が含まれていたことが発覚。当該店舗ではシュークリームを「通常販売価格1万2000円、産地直送価格2600円」として割引販売したが、卸元の通販サイトでは2600円で販売。匿名掲示板などで話題になったこともあり、卸元の企業が自社サイトでお詫び文を公表する事態にも発展した。読者からは「通販業界に対する信頼低下の懸念」「web事業はさらに伸びる方向にある中、不当な表示での販売をきちんと取り締まる方策をたてるべき」「ネットショッピングに対するマイナスイメージは大きい」といった意見が寄せられた。

■当日配送サービスが広がる

 6位には「当日配送サービスが広がる」がランクイン。以前から物流を強化しているアマゾンジャパンによる実施のほか他の大手通販企業でも首都圏などエリアを絞って徐々に展開するケースが出ている。「通販利用が促進され、市場拡大につながる」「時代とともに顧客の期待値も変わる。当日配送はその代表的な事例」といった意見があり、来年の優先課題に位置付けている企業もいくつか見られた。

■通販市場規模、5兆円超

 7位は「通販市場規模、5兆円超」。JADMAの発表によると2012年度の通販売上高は前年比6・3%増の5兆4100億円となり、金額ベースでは前年に比べて3200億円増加した。これを受けて読者からは「市場は伸び行くが、新規参入業者が多くなりますます競争が激しくなる」「かつて通販市場はニッチだったが仮想モールなどの急伸により小売りにおける主戦場となりつつある」といった反響があった。

■食品表示偽装問題

 8位に入ったのは「食品表示偽装問題」。有名ホテルでのメニュー偽装表記に端を発した一連の表示問題が通販業界にも波及。11月には百貨店3社が、通販で取り扱っていたローストビーフについてメーカーによる自主回収を通知した。「流通業に対する信頼低下の懸念」「表示問題の厳格化による消費者意識の変化が想定される」などのコメントが寄せられた。

■健食表示で制度づくりへ

 9位は「健食表示で制度づくりへ」。政府が6月に「規制改革実施計画」を閣議決定し、健康食品の機能性表示に向けた制度議論が動き出した。アンケートでは「(当社は)健食比率が高いだけに注目。即時対応できるように準備が必要」「表示・表現の規制緩和に期待するが、現実は資金力のある企業のみが表示できることになるのでは?」など健食関連企業からの意見が多く集まった。

■カネボウ「白斑問題」が発覚


 10位となったのは「カネボウ『白斑問題』が発覚」。老舗大手であるカネボウの美白化粧品による肌トラブル問題は、通販のみならず多くの企業に衝撃を与えた。「消費者の『大手だから安心』という思いが崩れ、品質に対する目線がより一層厳しくなった」「リスクマネジメントの大切さ」「化粧品の安全に対して消費者の不安を集めることになった」といった厳しい意見が多く寄せられた。


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