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【カネボウ「白斑問題」の行方】各地に被害者弁護団、相談数202件に

2-1.jpg カネボウ化粧品の美白化粧品による「白斑」問題を受け、全国各地で被害対策弁護団結成に向けた動きが活発化している。すでに複数の県で弁護団が結成。東京や大阪など首都圏でも追随する動きがみられ、集団訴訟に発展する可能性もある。一方、カネボウは10月4日に、白斑に似た症状を発症した顧客の確認状況を公表しており、回復傾向がみられる顧客もいるという。弁護団では、相談者の症状の経過観察を行った後、提訴を判断していく。


 弁護団は7月の広島をはじめ9月以降、宮城、滋賀で結成された。各地で行われた110番ではこれまで計202件の相談が寄せられており、現在も増え続けているという。東京、大阪など首都圏に加え、今後も各地で110番の実施や弁護団結成の動きがある。

 相談者から寄せられる症状は、直径5センチ以上の白斑や7~8カ所における白斑、水玉模様の白斑などさまざま。弁護団では、交通事故の賠償額を争う際の基準になる「後遺障害別等級表」をもとに損害額を算定していく。14等級のうち、今回の症状が当てはまるのは、「第7級(女子の外貌の著しい醜状を残すもの)」、「第12級(女子の外貌に醜状を残すもの)」「第14級(上肢の露出面に手のひらの大きさの醜いあとを残すもの)」。年収など仕事への影響や、白斑の表れた箇所や大きさ、形などから分類し、損害額を算定していく。

 ただ、弁護団同士の連携を巡っては判断が分かれる。広島は今のところ他の弁護団と連携せず、個別に交渉を行っていく考え。悠香の集団訴訟では、症状の重篤度から2つのグループに分けて損害額を算定したが、「被害状況が異なるため画一的な処理を行う集団訴訟はなじまない」とする。回復傾向がみられる相談者もいるため、医師の診断のもとで6カ月の経過観察を経て、相談者の意向を受けて来年2月をめどに提訴を判断していく。

 また、いずれの弁護団も提訴を視野にいれつつ、判断は慎重に行う。

 集団訴訟に発展した悠香の「茶のしずく石けん」による小麦アレルギー発症問題では、PL法関連の問題を扱う日本弁護士連合会の消費者問題対策委員会PL・情報公開部会でも問題が認識され、参加弁護士の呼びかけにより各地で弁護団が立ち上がった。カネボウのケースではまだそのような事態に発展していない。日本皮膚科学会が依然として白斑に似た症状が起きた原因を解明できておらず、発症者の中に回復傾向がみられることがあるため、提訴などの判断が行えない状況。弁護団では原因解明を受けて、(1)直接交渉による示談、(2)裁判外紛争解決手続(ADR)の活用、(3)調停、(4)提訴──といった選択肢の中から判断していく。

 一方、カネボウによると、白斑に似た症状が発生した被害者は約1万4000人に上っており、内訳は「顔や手など広範囲にわたり明らかな白斑」(907人)、「3カ所以上の白斑、5センチ以上の白斑、顔に明らかな白斑のいずれか」(3999人)、「軽度な症状」(5946人)、「完治、ほぼ回復」(3107人)。2回目以降の訪問で症状が確認できた241人のうち、約7割で回復傾向もみられるという。被害者には商品代金の返金や治療費、交通費を補償しており、慰謝料についても「後遺障害別等級表」などを参考に「弁護士など専門家に相談の上、一定基準を設けて回復時に補償金を支払う」としている。

 ただ、カネボウの被害者対応に不満を口にする相談者も少なくない。滋賀の弁護団の相談者の中には「『カネボウに顔が逆に黒くなったと伝えたら"治りかけですよ"と言われ、なぜ見てもいないのに電話口で判断するのか』と怒っている相談者もいる」といった声が寄せられているほか、同様の不満は他の弁護団にも寄せられている。広島の弁護団ではすでに提訴を求める相談者もいるという。滋賀の弁護団では問題対応を収集して他の弁護団と足並みをそろえ申し入れを行うことも視野に入れる。

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