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ヤマト運輸の「クール宅急便」 約200店でルール不履行

071.jpg ヤマト運輸は10月25日、国土交通省で会見を開き、全国約4000カ所の営業店に聞き取り調査を行った結果、およそ200店で「クール宅急便」仕分け作業の社内ルールが守られていない可能性があると発表した。同日に、一部の営業店が温度管理のルールから外れた形で「クール宅急便」の仕分け作業を行っていたと報じたことを受けたもので、ヤマト運輸では、営業店に再度ルールの徹底を図る一方、さらに詳細な調査を行い、11月中に再発防止策を策定する意向を表明。会見に出席した森日出男常務執行役員は、再発の防止と信頼回復に努める考えを示した。「クール宅急便」はヤマト運輸の看板商品で、食品を扱う通販事業者でも利用しているところが少なくない。その根幹にある"サービス品質への信頼"を揺るがす今回の問題は、同社にとっても重大なものと言えそうだ。

 「クール宅急便」では、幹線輸送用の「コールドボックス」を使って各地域の拠点間の輸送を行っており、営業店では、担当エリアで集荷した荷物の「コールドボックス」への積み替え、最寄りの拠点から「コールドボックス」に入れて届けられた他地域からの荷物を配送車ごとに仕分けるなどの作業を行う。今回、問題となったのは、この営業店での作業。ヤマト側では、1ボックス(容量20リットル)につき、5分以内に仕分け作業を行い、外気に触れる時間を30秒以内とするルールを設けているが、これが守られていなかったというものだ。

 問題が表面化した端緒となったのは、「クール宅急便」の温度管理不備を指摘した同日の朝日新聞の報道で、ヤマト側でも事前に取材を受け、情報提供者が撮影したとされる映像も確認。映像の長さは5分に満たないが、映像の作業進捗状況などから、仕分けで5分以上、外気との接触時間が30秒以上になっていると判断した。

 こうした経緯を受け、ヤマト運輸が全営業店に緊急の聞き取り調査を行い、作業手順などを確認したところ、全体の5%に相当する約200店でルールが守られていない可能性があることを把握。この結果について、森日出男常務執行役員は「(現場でルールが守られているかどうかの)最終的な確認が不足していた」と説明。また、今回の問題については、宅配便を所管する国土交通省にも報告をしており、「再調査をした上で、第一線の徹底を図るよう指導を受けた」(同)という。

 ヤマト運輸では、2011年12月に関西地区で「クール宅急便」が外気温と同じ状態で輸送されていた問題が発覚したことを受け、「クール宅急便」の品質向上部署を設置。温度管理など品質改善に取り組み、輸送部分での品質改善は進んだとする。

 営業店についても、定期的に調査を行っているとしたが、輸送部分と比べると、営業店レベルの仕分け作業については十分なモニタリングができていなかったようだ。

 今回の調査では、ルールから逸脱した営業店の概数は把握できたものの、ルールが守られていなかった原因、どの程度ルールをオーバーした時間で仕分け作業をしていたのかなどの詳細は不明のまま。これに対し、ヤマト側では再度の調査で原因究明を図るとともに、11月中に再発防止策を公表するとしている。

 歳暮やクリスマスなど荷量が増える年末シーズンを控えていることを考えると、ヤマト運輸にとって、今回の「クール宅急便」の問題のダメージは小さくなく、10月28日から香港向けでスタートした国際小口保冷輸送サービス「国際クール宅急便」のイメージにも影響が出る可能性もある。その意味では、早急に再発防止策を打ち出し、現場レベルの徹底を図る必要がありそうだ。

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