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【ニュースの断層】カネボウ化粧品の「白斑問題」 厚労省が対応策検討へ

 カネボウ化粧品(以下、カネボウ)による「白斑問題」を受け、厚生労働省では、有害事例報告を巡る対応策を検討していく。9月10日には、厚労省の要請を受けた事業者による自主点検で、新たにカネボウ以外の9社15製品で計16人の症例が明らかになった。まだ内容を精査している段階だが、カネボウの自主回収を巡っては化粧品・医薬部外品の製造事業者に課されている副作用の報告義務が「機能していなかった可能性がある」(同省安全対策課)としており、報告義務の徹底を図っていく考えのようだ。



 厚労省は、「白斑問題」の被害拡大を受け、「現状のままで良いとは思ってない。原因に直接、影響のある部分を分析した上で何らかの対応を行う」(同)とし、対応策の検討に入る。

 考えられるのは、(1)副作用報告を義務付ける薬事法もしくは施行規則の変更、(2)医薬部外品審査の厳格化、(3)通知による報告内容の明示化などだ。

 薬事法では、医薬品、医療機器、医薬部外品、化粧品の製造事業者に副作用報告を義務づけているが、直罰規定はない。報告義務を果たさないなど改善命令に従わない場合、罰則が科せられる。ただ、直罰規定など医薬品を含め影響のある薬事法改正を行う可能性は少ない。

 部外品審査にも「現時点で判断できないが、(カネボウは)人を対象にした臨床試験や市販後調査など安全性に関する試験は十分行われていた」(同)とする。そうなると可能性の高いのが、新たな通知の発出だ。

 化粧品や医薬部外品の製造事業者に対する報告義務は、施行規則で「有害な作用が発生する恐れがあることを示す『研究報告』を知った場合、30日以内に報告する義務がある」と定められている。

 「研究報告」は、国内外の学術誌掲載の論文、自社・関連企業の研究と解釈が示されているが、"学術発表を行ったものなど一定の研究結果"と受け取られていた。

 11年8月には悠香の製品によるアレルギー発症問題を受け、通知で「研究報告」に新たな解釈を追加。「有害作用を疑う情報を医療関係者から入手した場合、その事実を示す報告書類を社内で取りまとめ報告すること」(一部抜粋)と、解釈を深めた。

 目的は、がんや過敏症、皮膚障害など重篤な有害症例を早期に把握すること。「探知した症例の報告では単なる『症例報告』になるが、これに自社の見解を踏まえることで『研究報告』とする意図を込めた」(厚労省安全対策課)としており、いわば「『症例』以上『論文』未満」のものでも報告する必要性に言及したことになる。ただ、カネボウのケースでも明らかなように、依然として新たな通知内容は浸透していなかったといえる。

 9月10日には、「白斑」被害に関する自主点検要請の結果を公表。一部に通知に示されている「医師の指摘」のある症例も含まれるものの、「医師の受診を受けていない事例」「因果関係が不明」なものもあるという。内容を精査して結果を公表するが、「研究報告」に対する事業者の認識は定まっておらず、新たな解釈が必要かもしれない。
カネボウ、調査受け再発防止へ

 カネボウの「白斑問題」を巡っては、同月9日に外部の専門家による第三者調査が完了。被害把握が遅れた原因として「お客様相談窓口」の運用面の不備が指摘されたほか、症例把握後の対応の遅れが指摘された。

 カネボウでは報告を受けて顧客相談窓口業務を花王と統合。従来、研究・技術部門傘下に置かれていた品質保証部門を独立させて安全管理に特化した部署を新設した上で、花王の品質保証部門と業務統合することを決めた。

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