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商材ジャンル別通販売上高ランキング 総合、家電などの通販の動きは?

101.jpgのサムネール画像 通販新聞は今年7月、「第60回通販・通教売上高ランキング調査」を実施し、前号で上位300社の売上高ランキングを発表した。同時に健康食品、化粧品、食品、衣料品といった通販の主力商材の売上高調査も行った(前号にそれぞれのランキングを掲載)。今回は「総合」「家電」「書籍・CD・DVD」「日用品」「家具」を中心に販売する通販実施企業を抜粋し、それぞれのジャンルでランキングを作成した。注目される各商材ジャンル別の通販市場の動向や傾向などについて見ていく。

【総合】増収多く堅調に推移

 総合ジャンルでは増収企業が多く、堅調な推移をたどっている。

 売り上げトップはニッセンホールディングス。シャディの子会社化によるプラスオン効果で、前期比26・9%増の1705億3200万円と高伸した。ただ、上期に商品の注文取り消しや廃盤、返品対応の増加などに伴い利益が減少。下期は広告費用の抑制や残暑の影響で秋物衣料品が低迷するなど苦戦。売り上げは拡大したものの、セグメント利益が同72・7%減の10億1700万円と落ち込んだ。

 2位の千趣会は売上高が同5・7%の1304億5600万円と順調な伸びだった。同社は、11年から3カ年経営計画に取り組んでおり、2年目となる当期は、事業基盤の拡大に向けた取り組みの一環として新規顧客の獲得を積極化。テレビCMを活用したクロスメディアプロモーションの展開や新規顧客を対象とした送料無料企画などを行い、期中の新規顧客数が91万8000人と前期比約18万人増加。また、年間購入者数も409万1000人と400万人を突破するなど成果を出している。中計最終事業年度となる今期は、利益重視の施策を展開。直近の中間業績では、春先の天候不順の影響で減収となったが、利益面の改善が大きく進んでいる。

 4位のベルーナも順調な推移をたどっており、前期売上高が同5・6%増の1021億6500万円。主力の総合通販事業で衣料品や家庭用品が順調に売り上げを伸ばしたほか、化粧品や健康食品、グルメなど専門通販事業でも化粧品の「オージオ」や看護師向けの「ナースリー」が健闘した。

 今年7月にディノスとセシールの合併で誕生したディノス・セシールのうち、旧ディノスの売上高は同1・8%増の570億5400万円だった。前期はテレビが苦戦したが、カタログが健闘し増収を維持。ネット経由の売上高も堅調に拡大している。一方の旧セシールは減収(※総売上高)となったが、旧ディノスとの合併により、今後、様々なシナジー効果を発揮していきそうだ。

 7位のスクロールはインナーが苦戦したものの、アパレルや家具・雑貨、化粧品・健康食品などが好調で、売上高は同5・9%増の562億2200万円(※通販アパレル事業、通販インナー事業、通販LF事業、通販H&B事業の合計)。このほかに日本生活協同組合連合会も、商品力のアップとカタログでの訴求強化、媒体の配布手法の見直しなどが奏功し、売上高(全国の生協への卸販売)が同3・7%増の425億2500万円だった。

【家電】地デジ化移行後は厳しく

102.jpgのサムネール画像 主に家電を販売する通販実施企業(メーカー直販は除く)では地上デジタル放送に完全移行してから、薄型テレビなどの需要低迷に長らく苦しんでおり、影響を受けた企業がみられる。

 1位のジャパネットたかたは2期連続で2桁の減収となった。地デジ化でテレビの売り上げを伸ばしたもののその反動に苦しんだ。今期はデジタル家電中心のMD構成からの変革や、ネット販売・自社専門チャンネルの強化を進めている。

 2位の上新電機(売上高は本紙推定)は、実店舗の売り上げは減らしているものの、ネット販売に関しては前期も売り上げを伸ばしたようだ。

 3位のヨドバシカメラは大幅増。ネット販売売上高1000億円の早期達成を目標に当日配送地域を順次拡大するほか、2月には書籍の取り扱いを開始し、既存顧客の購入回数を増やし、売り上げの底上げを狙う。

 4位はネット専業のアベルネット。低価格販売の推進で利益は減少したものの売り上げは増加。ただ、今期は家電メーカーの生産減の影響を受けて大きく売り上げを減らす見込み。5位のビックカメラ(売上高は本紙推定)は子会社で9位のソフマップとコジマも含めた通販売上高は470億円に達している。8位のストリームは、関連会社で商品仕入れ先のベスト電器が売り上げを減らしたこと、同社がヤマダ電機の子会社になったことなどで仕入れ条件が悪化、売れ筋の商材が確保できずに大幅減収となった。

 最近は既存店の売り上げ減が続く家電量販店がネット販売を本格化している。ヤマダ電機の通販サイトでは、原則的に競合以下の値付けとする施策を開始。ネット専業からは「かなりの価格攻勢に出ている」と警戒する声もある。一方、ネット専業では最大手だったストリームが大きく売り上げを減らしているほか、アベルネットがノジマの持分法適用会社になるという動きも。ネットでの勢力図が大きく変わる可能性もありそうだ。

【本・CDなど】アマゾン断トツ
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 書籍・CD・DVDジャンルではアマゾンジャパンが断トツの1位に。引き続き、物流拠点を整備して配送スピード向上を図るほか、昨夏から有料即配サービスが無料で使えたり、事実上1割引で書籍を購入できる大学生向けの有料会員制度の開始、CDやDVDが発売日前に購入できる試みを展開するなど着々と足場固めを進めており、今年以降も確実に売り上げを伸ばしていきそうだ。

 2位のセブンネットショッピングも2桁増収で伸びており、規模感ではアマゾンジャパンに大きく引き離されているものの、好調に推移している。7&iグループの通販ポータルとして機能し始めており、アマゾンの有力な対抗馬として今後が期待されそうだ。

 3位に入ったのはローソン傘下でグループのシナジーを活かしながら堅調に売り上げを伸ばしているローソンHMVエンタテイメント(LHE)とCCCグループのT―MEDIAホールディングス。

 LHEは7月に運営するサイトを「ローソンネットショッピング ロッピー」に統合。グループの通販サイトを集約し、買い回りしやすくするなどで売り上げ拡大を図る。T―MEDIAが運営する通販サイト「TSUTAYAオンラインショッピング」はCCCの実店舗や宅配レンタルなど関連事業とのシナジーで堅調な売り上げを維持しているとみられる。同社でも今夏からヤフーとユーザーIDの連携を開始しており、今後の業績拡大が予想される。

 8位のブックオフオンラインも好調に売り上げを伸ばしている。前期はモバイルサイトのスマホ対応や楽天市場への出店、買い取りの増加が売り上げ増の要因となった。ランキングには入っていないが、NTTドコモの傘下入りしたタワーレコードが売上額は不明だが2013年2月期のEC売上高が前期比80%増と規模を拡大しており、今後が注視されそうだ。

【日用品】ロハコ参戦で競争激化へ

104.jpgのサムネール画像 大手スーパーが力を入れてきている「ネットスーパー」も気になるところだが注目したいのはケンコーコムや爽快ドラッグ、昨年から日用品ECに参戦したアスクルなどネット専業者の動向だ。

 2位のケンコーコムの前期売上高は前期比6・3%増の160億3900万円だった。取扱商品数の拡大(前期末時点で期中13・9%増の20万1104点)、スマートフォン対応の強化などで増収を維持。今年1月に再開した一般用医薬品のネット販売が好調に推移したことも寄与した形だ。

 昨今の傾向として強く出ているのが自社サイトから仮想モールへの売り上げシフト。食品や飲料、日用雑貨などの商品は価格競争が激しく、さらにネット販売の場合、送料無料となる商品購入金額ラインの引き下げ競争などもあり、購入単価の下落を招きやすいのが実情。このため戦略的に集客力のある仮想モールでの販促を強化し増収を維持した形と言える。

 現状、最も大きな課題は、利益面の改善だが、今後、物流などで親会社の楽天との連携を強化し、巻き返しを図っていく構えだ。

 競合の爽快ドラッグの前期売上高は、同24・3%増の154億8300万円だった。前期は取扱商品の拡充・深耕とともに物流センターの機能強化に取り組み、商品面では前期末時点の取扱点数を期中約1・5点増の約11・6万点に拡大。全カテゴリーで拡販の取り組みを進めた結果、売れ筋中下位商品の売り上げが伸びるなどの成果があった。また大阪の物流センターにマテハンを導入するなど、扱商品数の拡大に対応するための体制整備を推進している。

 ヤフーと資本業務提携を結び、日用品の通販サイト「LOHACO(ロハコ)」を昨秋に開設したアスクル。集客面で検索エンジン対策が不十分だったり、個人向け商材の品ぞろえ不足などで初年度(2013年5月)で年商180億円、黒字化としていた目標には大きく届かず、実際には売上高は21億円、営業損失は13億円だった。今期に入り、新物流拠点が稼働し当日翌日配送可能な商品が従来の倍以上となる7万点まで拡充できることに加え、8月6日にはサイトを大幅刷新し購入率アップにも注力。広告宣伝費は前年の3倍を投じて集客も強化して、売上高は100億円を目指すとしており、これからの動きが注目されそうだ。

【家具】ニトリが大差で首位に

105.jpgのサムネール画像 家具をメーン商材に据えている通販実施企業では2位以下に大差をつけたニトリがトップとなった。ニトリの前期業績は、ベッドルーム家具やソファーなどのホームファッション商品が好調に推移。ネット販売比率も前年比1・2ポイント増の2・4%まで上昇した。昨年12月には2年ぶりの一斉値下げを実店舗やネットで実施。また、5000円以上の購入を対象とした送料無料サービスも段階的に行った結果、実施後のネット販売売上高が同40%増となった。そのほかスマホ版通販サイトも開設し、スマホからの訪問者数を同200%増まで拡大している。

 20~30代を中心にインテリア商品を販売している2位のベガコーポレーションは主力の家具だけでなく、スマホ向けゲームアプリ事業などが好調に推移したことから大幅な増収となった。

 3位のタンスのゲンは、安値販売で右肩上がりに業績を拡大。5位の山善も2010年から3カ年の中期経営計画の中でネットビジネスの強化を課題の1つに挙げ、家庭用品通販サイト「くらしのeショップ」の6期連続増収を果たした。

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