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【テレマーケティング売上高調査】 上位30社合計で、7577億円に

  
1-1.jpg テレマーケティング関連事業を行う各社の2012年度の売上高が出そろった。上位30社の合計は7577億2400万円となった。上位3社が1000億円を上回った。上位10社で見ると合計は6662億3500万円で、30社全体の87・9%を10社で占めている状況だ。30社の中には通販関連業務の取り扱いによって業績を伸ばしている企業も見られ、ネット販売を含めた通販市場の拡大が、コールセンターの業務においても少なからず影響を与えているとみられる。


 30社の合計売上高は7577億2400万円だった。前年度の本紙調査では6680億600万円だったため、13・4%増加したことになる。ただ、今回の調査から4位のNTTマーケティングアクトを新たに加えたことが、今回の大幅増の要因となっている(※なお、NTTマーケティングアクトを除いた上位30社の合計で計算すると前年度比の伸び率は0・7%と微増)。

 30社のうち2ケタの増収だったのは、14位の日本トータルテレマーケティング、16位の東京ガステレマーケティング、20位のテレコメディア、24位のベルウェールの4社。東京ガステレマーケティング以外の3社が通販系のエージェンシーとなっている。


通販系は好調に推移

 通販系を主力とする企業は、各社とも好調に推移している。

 まず14位の日本トータルテレマーケティングでは通販向けのインバウンド業務が好調だったほか、物流倉庫で発送業務などを手がけるフルフィルメント業務が拡大。フルフィルメントでは、顧客のプロモーションから物流までを一括で請け負うサービスモデルを構築し、順調に推移しているとみられる。また、東日本大震災で自粛傾向にあったアウトバウンドも持ち直しており、前期は2ケタの増収となった。同社は今期、80億円の売上高を見込んでいる。

 16位にランクインしたツーウェイシステムは、新規と既存業務がともに伸びた。前期はアウトバウンドやアップセル・クロスセルにつなげる営業力を強化し、応対品質を重視した。今期も引き続き人材育成に取り組み、品質を向上させていく。

 同社は昨年10月に、都内に「営業推進部」を設置。これまでは各地のセンターごとに営業活動を行っていたが、マーケットが大きい東京に専門部署を設けて今年から本格的に活動を開始した。強みであるアウトバウンドや24時間365日対応などを前面に押し出して、新規案件を獲得していく。

 20位のテレコメディアは前期に通販系の案件を新規に1社受託しており、既存顧客についても大手取引先の席数を増やすなど拡大した。従来からの受注業務だけでなく問い合わせ窓口対応など業務の幅を広げ、既存取引先からの新規業務が増加。その結果、増収率が19・4%と30社の中でトップの伸び率となった。同社は今期、売上高50億円を目標としている。

 24位のベルウェールも2ケタ増収となった。前期は通販系のコールセンター業務とBPO(業務プロセスの外部委託)がともに順調に推移。特に新規で受託したアウトバウンドが好調だった。グループの中心であるベルウェール渋谷単体での売上高は前期比13・7%増の19億円だった。

 今期(2014年6月期)はソーシャルメディアを含めたコールセンター業務を強化する方針で、ソーシャルメディア関連に強みを持つ企業との業務提携やM&Aなども視野に入れている。今期はベルウェール渋谷で同15%増の21億8500万円、グループ全体ではおよそ27億円の売上高を目指している。

 29位にランクインしたテレネットは、主軸であるコールセンター業務に加えてウェブでのカスタマー窓口や受注代行、さらには通販系のフルフィルメント業務といった周辺サービスを前期から本格的に開始した。また、徳島のセンター拡充に伴って、既存取引先である九州の通販会社の案件が増加した。今年10月には、福岡に20~30席のセンターを併設した事務所を開設する予定。同社は今期(2014年4月期)、15億円の売上高を目標にしている。


上位3社に変動なし

 1000億円を上回った上位3社の順位に変動はなかった。トランスコスモスが首位を維持し、2位のベルシステム24が微減となった一方で、もしもしホットラインは売上高で1000億円を突破した。

 そのほか主な企業では、6位のNTTソルコはグループ内部で請け負っていた業務の移管などの影響により微減となった。今期はBPO事業などの強化により増収を目指す。

 7位のTMJは、コールセンターとバックオフィス系の業務がともに堅調だった。前期は化粧品や食品などのネット通販を展開している企業のコール業務を、新規に数社受託した。一方で、主力である金融系も順調に伸びたもよう。

 13位のキューアンドエーは今年6月に、ICTシステムの企画・構築などを手がけるNECネッツエスアイが株式を56%取得したことで同社の連結子会社となっている。

 これに伴いNECネッツエスアイは子会社だった21位の第一アドシステムの株式をキューアンドエーに売却。キューアンドエーは第一アドシステムを子会社化している。今後、両社によるコンタクトセンター事業の提携強化も注目される。

 18位のカスタマーリレーションテレマーケティングは、既存の通信の受託事業などが好調に推移したほか、通販関連の売上高も大きく伸ばしている。通販系では今期に入っても、インバウンド・アウトバウンド、フルフィルメントが順調に稼働。今期は前期比16・2%増の49億円の売上高を見込んでいる。

 27位のサウザンドクレインは健康食品や化粧品を扱う通販系の業務が伸長。昨秋にはベトナムにBPO拠点を開設し、データ入力業務などを開始している。将来的には現地でのコールセンター業務も視野に入れている。


1-2.jpg【CCAJの船津会長に聞く】コールセンターの現状は?


 順調に規模を拡大しているコールセンター市場。電話応対を主としながらも、今ではソーシャルメディアの対応やビッグデータの活用といった観点からも注目されている。通販とも深い関係を持つコールセンター業界の状況や果たす役割などについて、日本コールセンター協会(CCAJ)の船津康次会長に聞いた。



──コールセンター市場の現状は。
 
 「順調に進んでいる。ICT(情報通信技術)の環境変化が、世の中の業務プロセスを変えていく。そのスピードが速いので、『人』と『世の中の変化』の間でギャップが出てくる。そこを埋める役割をコールセンターが果たしているケースが多いと思う。中長期的に見てもそういう流れは変わらずにずっとある。こうした点を背景に今後も順調に拡大していくと思われる。具体的には通販関連の業務が伸びている。特にインターネットを使ったEC系が好調だ。ECでは100%完結しにくいケースもあるため、電話で受けるということが出てきている」
 
──昔であれば、オペレーターに電話して完結していたが、今ではECの普及によりメールで申し込んだりウェブ上の手続きが多くなっている。
 
 「ECの場合、理想を言えばネット上で手続きが完結するのが良いのかもしれないが、実際は必ずしもすべてがそうなっているわけではない。サービスを掘り下げたいという場合にコールの需要はある。例えば『そうは言っても電話で確認してみたい』『人の声で言ってもらわないと安心できない』といったように。つまり機械を使ったコミュニケーションと、一方で人と人とのコミュニケーションは異なる。ネットと電話で互いにうまく補完できれば、それに越したことはない」

──人材採用の状況は。
 
 「エリアによって異なる。首都圏では採用が難しくなっている。そこで北海道から沖縄まで拠点を分散させて展開している。ただ、地方に出始めた頃は採用できるが、規模が拡大していくに伴って場所によっては採用が少し難しくなっているというケースもある」
 
──今後、コールセンター業界にとって必要なことは。
 
 「技術革新に伴ってサービスの形態が変わっていく。あるいは自分たちでうまく技術を使うことで提供するサービスの内容を変えていくことができるかもしれない。そうしたことが今後、すごいスピードで続いていく。それは同時に、大きなビジネスチャンスでもある。そうした変化に対してしっかりとチャレンジして取り組んでいくことが大事だろう」
 
──一方で、従来からの電話による人と人との安心感も重要であり続けるのか。
 
 「業務内容によってその度合いは違ってくるだろう。例えばロジカルに手続きを踏んでいく業務と、お客さんの気持ちを丁寧に汲み取らなければならないサービスとでは異なる。とはいえ、コミュニケーションを担う業務をやらせていただいているので、機械を使おうが何を使おうが、ホスピタリティのマインドは大事だ。コミュニケーションに携わっているという認識がないと、サービスが一方通行なものになってしまう」
 
──通販を行う上でコールセンターの位置づけは。
 
 「通販の場合、販売に至る前のところをコールセンターでお手伝いすることもあるだろうし、実際に販売された時点でのやり取りの中でコールセンターが果たす役割もある。さらにその後に物流も絡んでくるため、モノがちゃんと流れているか確認するという要素も加わってくる。ネットでも対応できるかもしれないが、電話を使うというケースがあるかもしれない。通販は店舗とは異なり遠隔性ということがあるので、いろいろな問い合わせ業務であったり、フェイス・トゥ・フェイスではないコミュニケーションがたくさん発生する。そこではコールセンターの役割は大きい。逆に、コールセンター側から見ても、ECを含め通販関連の仕事によって伸びているという部分は大きい」

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