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上半期の通販市場、各社業績は「横ばい」、円安や送料アップの影響じわり

 今年も間もなく折り返しを迎えつつある。「アベノミクス」効果で景気回復が期待される一方で、円安による商品調達コストアップや配送料の値上げなど通販企業にとって頭の痛い問題も表面化しつつある。今後の消費増税による価格戦略や消費動向の変化なども気になるところだ。上半期までのビジネスの状況や下半期の見通しなどについて通販各社に聞いた(※6月21日に都内で開催したJADMAの懇親会に参加した通販各社に聞き取り)。

横ばい、厳しいの声目立つ

 「横ばい」「厳しかった」。今上半期(1~6月)のビジネスの状況について通販実施企業各社に尋ねると、こうした回答が目立った。気候の影響などを受けやすい衣料品などを販売する企業などは苦戦したものの、概ね前年上期に比べると、横ばいで推移したところが多かったようだ。

 「感触としては微増といったところだが、昨年とほぼ変わらない」(やずや)、「特に昨年と変わらない」(森下仁丹)、「CRMシステムの見直しなど、顧客対応の強化に取り組んでいるところで、受注状況については昨年と変わらない」(トウ・キユーピー)、「1万円を切る低単価商品の売れ行きがよい一方、2~3万円の商品が苦戦してほぼ横ばい」(ヤーマン)とする。

 また、「上期は不調だった。天候不順の影響を受けた」(タキイ種苗)や「半期が終わるところだが、厳しかった。4月・5月は気温が低かったこともあり厳しかったが、盛夏号の時期になってから上がってきた。気温に敏感ということだろう」(ニッセンホールディングス)、「数字のコントロールが難しくなってきているという印象だ。気温の影響などももちろんあるが、以前に比べて期待した数字を達成できないことが増えたように思う。3月までは良かったのだが、期待していた4月の数字が目標に達しなかった。何かの媒体が悪いというわけではなく、全般的に悪い感じで分析しにくい。天気だけが理由だとすれば、影響が大きすぎるように思う。理由がいまいちわからないので気持ち悪い」(ベルーナ)との声もあった。

 一方で「化粧品事業は好調で前年同期と比較すると増収増益ペース」(イマージュ)、「MDやカタログ紙面の改善などで4、5月は順調。上期は増収増益になる見込み」(いきいき)、「月ごとに凹凸はあるものの前年同期と比べ増えている」(世界文化社)、「キャンペーン効果で市販品のまとめ買いが増えややプラス」(ブルボン)、「インフォマーシャルの新規顧客獲得が好調で上半期は順調」(R&Y)など堅調だったという企業もあった。

為替、配送料アップの影響は

 下半期のビジネスの見通しや気になる円安や配送料値上げ、増税についての影響について各社はどう見ているのだろうか。主な各社の声としては「秋冬はより慎重に行きたいと思っている。秋冬カタログの配布時期に関しては残暑の影響も考えられるが、あまり後ろにずらすと、他の媒体との発行間隔が詰まってしまうので難しい。ただ、大きな山が8月終わりと10月中旬なので、シーズン後半に重点を置くという感じの方がよいかもしれない。円安は落ち着きつつあるが、今後はまた進むのではないか。消費増税もあるし、体力勝負という面が顕著になるだろう。配送料については、JADMA平均よりも佐川急便への比重が高いので、影響は出ている。ただ、利益面では総合通販事業への比重はそこまで高くないので、全社でみれば調整可能ではないか」(ベルーナ)。

 「下半期に向けては、気温の問題や消費者心理の問題もあるが、稼働客がやや減っているのでがんばらないといけない。為替に関しては、年内の予約は済んでいるが、見通しにくい状況だ。配送に関しては、業界のトレンドとして上がる方向なので、徐々に上がってくるのではないかと思っている」(ニッセンホールディングス)。

 「(上期の増収増益ペースと同様、化粧品事業では)今後も右肩上がりでいきたい。宣伝についても、(イマージュの衣料品事業がセシールに譲渡される)9月以降に本格化させてエンジンを掛けたい。配送料については値上げがあり、影響は出ている。ただ、高単価商品なのでそこまでの影響ではないだろう。為替レートについては、国産商品なので影響は出ていない」(イマージュ)。

 「アベノミクス効果は感じない。今後、円安で商品調達面でのコスト圧力は出てくるだろう。ただ、増税なども控え簡単に値上げできる状況ではないので各社ともどうそのあたりを消化していくかは重い問題になってくるかも知れない」(カタログハウス)。

 「7月以降は売れるものを積極的に売っていく。円安は仕入れ価格の値上がりで影響を受ける可能性があるが工夫したい」(ヤーマン)。

 「円安による原料高などで値上げせざるを得ない商品は仕方ないので値上げが納得できるレベルの付加価値を提案していきたい」(いきいき)などの声があった。

 また、下期以降のポイントとして、前日、"全面解禁"の方針が決まった一般医用医薬品についての動向を上げる企業も。「(第1、第2類医薬品が扱えれば自社通販の拡大が見込めるが)既存のチャネルとの兼ね合いを考えると、医薬品メーカーとしては悩ましいところもある」(森下仁丹)として今後のルール作りの動向を見ながら対応を検討していく考えだ。

 ようやく動き出した健康食品の機能性表示についても「健康食品全体の売れ行きが若干、落ち始めている中、大きな力になると思う。制度設計はこれからだし、消費者の信頼を得られるように慎重に議論していく必要があると思うが、(市場拡大に寄与することを)期待している」(JADMA佐々木会長)との声があった。

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