
(写真は、エキサイトの今川社長㊨とロコンド田中社長)
エキサイトは伊藤忠商事の子会社で、ネット販売専業に直接投資を行うのは初めて。過去には自社でネット販売にトライアルしたものの本格展開には至らず、パートナー企業を探していた。
エキサイトはポータルサイトなど全サービスの利用者が月間5000万人超。また、女性に役立つ情報を発信する総合サイト「ウーマンエキサイト」を運営。ユニークユーザー数は月700万人強、ページビューも同7000万PVと女性向けウェブ媒体では圧倒的な支持を得ているという。
同サイトの利用者層は大都市に住む30代後半~40代前半の女性が多くロコンドの顧客層とも重なるため、資本業務提携を結ぶことになった。
ロコンドは、取締役会の決議を経てエキサイトから取締役1人を受け入れ、具体的な協業内容を詰める。
まずは、「ウーマンエキサイト」から「ロコンド」へ利用者を送客しやすい仕組みを作るほか、伊藤忠グループの持つブランドや取引先の商材を「ロコンド」に投入するなど、同サイトの価値向上につながる取り組みを検討する。
一方、ロコンドも靴やアパレルなどの商品写真を含めたコンテンツを「ウーマンエキサイト」に提供するなどして同サイトの情報発信力を高め、利用者の満足度の底上げに努める。
両社では、年内にも具体的な連携を開始するほか、エキサイトが模索するネット販売市場への参入に向けてもタッグを組むことにしている。
なお、今回の総額6億円の増資は、エキサイト以外にも投資会社のリード・キャピタル・マネージメントと伊藤忠テクノロジーベンチャーズが2011年10月に引き続き資本投入している。
【両社に聞く──協業の狙いは?】
補完し合えるパートナーに
──EC専業に投資した。
今川「そもそも、ネット事業者の収益源はECと広告事業、課金ビジネスの3つくらい。当社の場合、そのうちの1つを持っていないことが懸案だった。ただ、ECをゼロから立ち上げる気持ちはなく、ベストな提携先を探していた」
──ロコンドを選んだ理由は。
今川「従来は難しいとされていたファッションや靴のECに果敢に取り組んでいる。さらに、返品を積極的に受け付ける事業モデルを掲げるなど、2つの"あり得ない"組み合わせが心に響いた。加えて、市場の成長性にも期待している」
──シナジーをどう生かす。
田中「エキサイトさんは媒体としての力があり、当社はネット販売のノウハウを持っているので、互いの強みをうまく組み合わせることで市場にインパクトを与えられると考えた。資本業務提携のお声掛けを頂いたときから前のめりの状態で、ワクワクしている」
──エキサイトに期待することは。
田中「ECは商品とサービス、集客が大事。集客の部分はまだまだなので、エキサイトさんと組むことでかなり補強できる。集客が強化できれば、商品力とサービス力で顧客満足度を高められる」
──協業の現状は。
今川「現場同士で強みを生かせる協業のスキームを話し合っている。「ロコンド」が作り上げてきたブランド力や認知度は貴重だ。提携で通販サイトの価値がさらに上がってくれることを望んでいる」
──中身は。
田中「具体的な中身は今後詰めていくが、エキサイトさんの強みである女性向け媒体の『ウーマンエキサイト』と当社のECを組み合わせていくことがベストだと思う」
──エキサイトとして他分野のECは。
今川「将来的にはファッション以外のECに取り組む可能性はあるが、まずは今回の協業を最優先し深堀りしていく。例えば、伊藤忠グループが持つブランドや取引先などの商品を『ロコンド』に引っ張ってくるかもしれない。また、当社はネットとリアルとを融合する事業にも力を入れているので、役に立つことがあれば積極的にかかわっていきたい」
──今後のタイムスケジュールは。
今川「年内には提携の形が見えるようにする。まずは『ウーマンエキサイト』の利用者を『ロコンド』に送客していく。提携後の施策は早く実行することが大事。小さく産んで大きく育てる」
──「ウーマンエキサイト」の発信力も高める。
今川「美容やグルメ、占いなどのコンテンツを自社で発信しているが、今後はファッション分野も強化したいし、いずれは『ウーマンエキサイト』の中にECの機能も欲しい」
──「ロコンド」もコンテンツを持つが。
田中「最近、EC画像のムーブメントは仮想モールのチラシ的なものから、おしゃれな写真に変わってきていて、商品写真自体がコンテンツになってきている。当社では購入者の8割が検索機能を使わずに商品一覧をカタログのように見ながら購入している。そういう意味では、EC用の写真を提供することで『ウーマンエキサイト』のバリューを高めることもできる」
エキサイトはポータルサイトなど全サービスの利用者が月間5000万人超。また、女性に役立つ情報を発信する総合サイト「ウーマンエキサイト」を運営。ユニークユーザー数は月700万人強、ページビューも同7000万PVと女性向けウェブ媒体では圧倒的な支持を得ているという。
同サイトの利用者層は大都市に住む30代後半~40代前半の女性が多くロコンドの顧客層とも重なるため、資本業務提携を結ぶことになった。
ロコンドは、取締役会の決議を経てエキサイトから取締役1人を受け入れ、具体的な協業内容を詰める。
まずは、「ウーマンエキサイト」から「ロコンド」へ利用者を送客しやすい仕組みを作るほか、伊藤忠グループの持つブランドや取引先の商材を「ロコンド」に投入するなど、同サイトの価値向上につながる取り組みを検討する。
一方、ロコンドも靴やアパレルなどの商品写真を含めたコンテンツを「ウーマンエキサイト」に提供するなどして同サイトの情報発信力を高め、利用者の満足度の底上げに努める。
両社では、年内にも具体的な連携を開始するほか、エキサイトが模索するネット販売市場への参入に向けてもタッグを組むことにしている。
なお、今回の総額6億円の増資は、エキサイト以外にも投資会社のリード・キャピタル・マネージメントと伊藤忠テクノロジーベンチャーズが2011年10月に引き続き資本投入している。
【両社に聞く──協業の狙いは?】
補完し合えるパートナーに
──EC専業に投資した。
今川「そもそも、ネット事業者の収益源はECと広告事業、課金ビジネスの3つくらい。当社の場合、そのうちの1つを持っていないことが懸案だった。ただ、ECをゼロから立ち上げる気持ちはなく、ベストな提携先を探していた」
──ロコンドを選んだ理由は。
今川「従来は難しいとされていたファッションや靴のECに果敢に取り組んでいる。さらに、返品を積極的に受け付ける事業モデルを掲げるなど、2つの"あり得ない"組み合わせが心に響いた。加えて、市場の成長性にも期待している」
──シナジーをどう生かす。
田中「エキサイトさんは媒体としての力があり、当社はネット販売のノウハウを持っているので、互いの強みをうまく組み合わせることで市場にインパクトを与えられると考えた。資本業務提携のお声掛けを頂いたときから前のめりの状態で、ワクワクしている」
──エキサイトに期待することは。
田中「ECは商品とサービス、集客が大事。集客の部分はまだまだなので、エキサイトさんと組むことでかなり補強できる。集客が強化できれば、商品力とサービス力で顧客満足度を高められる」
──協業の現状は。
今川「現場同士で強みを生かせる協業のスキームを話し合っている。「ロコンド」が作り上げてきたブランド力や認知度は貴重だ。提携で通販サイトの価値がさらに上がってくれることを望んでいる」
──中身は。
田中「具体的な中身は今後詰めていくが、エキサイトさんの強みである女性向け媒体の『ウーマンエキサイト』と当社のECを組み合わせていくことがベストだと思う」
──エキサイトとして他分野のECは。
今川「将来的にはファッション以外のECに取り組む可能性はあるが、まずは今回の協業を最優先し深堀りしていく。例えば、伊藤忠グループが持つブランドや取引先などの商品を『ロコンド』に引っ張ってくるかもしれない。また、当社はネットとリアルとを融合する事業にも力を入れているので、役に立つことがあれば積極的にかかわっていきたい」
──今後のタイムスケジュールは。
今川「年内には提携の形が見えるようにする。まずは『ウーマンエキサイト』の利用者を『ロコンド』に送客していく。提携後の施策は早く実行することが大事。小さく産んで大きく育てる」
──「ウーマンエキサイト」の発信力も高める。
今川「美容やグルメ、占いなどのコンテンツを自社で発信しているが、今後はファッション分野も強化したいし、いずれは『ウーマンエキサイト』の中にECの機能も欲しい」
──「ロコンド」もコンテンツを持つが。
田中「最近、EC画像のムーブメントは仮想モールのチラシ的なものから、おしゃれな写真に変わってきていて、商品写真自体がコンテンツになってきている。当社では購入者の8割が検索機能を使わずに商品一覧をカタログのように見ながら購入している。そういう意味では、EC用の写真を提供することで『ウーマンエキサイト』のバリューを高めることもできる」
(敬称略)
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