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ブックオフオンラインの柳社長に聞く  次の一手は?

 4-1.jpgブックオフコーポレーションの子会社でネット販売を手掛けるブックオフオンラインでは、4月1日付で柳重光マーケティング部長が社長に就任した。同氏はグループの物流事業を手掛けるブックオフロジスティクスの社長も兼任する。グループにおける今後のブックオフオンラインの位置付けや、前期業績などについて聞いた。

(聞き手は本紙記者・川西智之)


──ブックオフオンライン(BOO)とブックオフロジスティクスの社長のほか、本体のブックオフ事業部商品グループの肩書きもある。狙いは。
 
 「BOOのデータを元にして、店舗向けに商品価格の配信を行う。現在、多くの店舗でCD・DVD・ゲームソフトに関してはPOSを導入し、単品管理を行なっている。そのため、価格の配信を統一することで効率化したい」
 
──書籍の単品管理は行わないのか。
 
 「直営8店舗でトライアルとして行っている。値付けはBOOの価格をアレンジしたものだ。ブックオフは書籍を一律定価の半額で販売、一定期間棚に残ったものを100円で販売するというビジネスモデルで成長してきた。しかし、最近はそれだけではうまくいかない部分も出てきている」
 
 「一方で、BOOはすべて単品管理をしており、徐々にノウハウも洗練されてきた。これを店舗にも移植したい。ネット販売への追い風もあるが、BOOが好調な一方、店舗での書籍販売は苦戦しているからだ。価格設定に柔軟性を持たせることで、よりユーザーにマッチした売り方ができるはず。ただ、店舗が20年以上行なってきた値付けのシステムを変えるのは大変なことだ。ネットは価格変更が簡単にできるが、客数や店員の手間などを考えると、店舗ではコスト的に見合わないため、そこまで頻繁に価格を変えることはできない」
 
──フランチャイズ店も多いだけに、急激な変革は難しい。
 
 「これまで馴染んできたオペレーションを変えるのは大きな負担だし、変更後の売り上げがどうなるのか、という不安もあるだろう。ただ、テスト販売での数字がついてくれば現場の士気も上がるはずだ」
 
──書籍の単品管理を行う方向へ進むのか。
 
 「まだなんとも言えない。ただ、ビジネス書のように比較的単価の高い商品については、柔軟な価格設定で棚の回転を上げる必要がある。書籍の市場はシュリンクしているが、一方でアイテム数は反比例して増えている。どのアイテムを棚に残すかが重要になってくるわけだ。その意味ではBOOの成果を反映できるだろう」
 
 「BOOの場合、買い取った本の中で、売っても採算の合わないものはリサイクルに回している。ロングテールにならない商材が年々増えてきているからだ。ところが、実店舗では原則として買い取った商品は棚に並べるため、すぐに処分することはない。採算の合わない本の情報を店舗に提供することで効率を良くしていきたい」
 
──将来的には、全店舗の在庫状況をネットから確認できるような仕組みの導入もあり得るのか。
 
 「全国の店舗の在庫をネットから確認し、そのまま買えるような仕組みにニーズがあるのは承知している。店舗は消費者が手持ちの本を気軽に売れるのが強みではあるが、ニーズのある本が目立たず埋もれてしまうことがある。とはいえ、ブックオフは単店で完結する仕組みを強力に推し進めてきたため、難しい部分があるのも事実だ」
 
 「単価の低い商材をこれだけ大量に扱える小売企業はあまりないと自負している。仕組みが実現できれば、オークションやアマゾンマーケットプレイスに流れている需要を取り込むことも可能だろう。全国にある900店舗を強みにしたい」
 
──BOOの2013年3月期業績は。
 
 「売上高は前期比18%増の35億4000万円、経常利益は68%増の4億2000万円だった。モバイルサイトのスマートフォン対応や、楽天市場への出店、さらには、買い取りの増加が売り上げ増の要因だ。利益面では、単価の向上で効率が上がっているのが大きい。CD・DVD・ゲームソフトの値付け精度が上がり、ソフト類を当社で売ってくれる人が増えたのではないか。また、アイテム保有率が劇的に増えており『在庫なし』表示の商品が減っている」
 
──出稿をやめた検索連動型広告に関しては。
 
 「在庫と集客のバランスが改善されているが、保てている状況ではない。飽和すればまた広告を出したいが、現段階では品揃えを重視したい」
 
──コンバージョン率は増えているのか。
 
 「そうだ。目的買い以外の消費者にいかに利用してもらうかが課題だが、『ミステリー』『ライトノベル』など、ジャンルを絞った専門コーナーの充実といった取り組みに成果が出始めている」
 
──今期の業績予想は。
 
 「売上高は41・2%増の50億円、経常利益は28・6%増の5億4000万円を予想している。利益の伸び率はやや鈍化するが、その分をユーザーに還元していきたい。例えば、集荷業者を以前から要望の多かったヤマト運輸に変更している」
 
──今後の抱負は。
 
 「グループ内におけるBOOの価値を高め、ハブの役割を果たしていきたい。例えば店舗で売れそうな商品をオンラインの売れ筋から判断し、供給していくことは可能だ。BOO・店舗・ユーザーそれぞれにメリットが出るような施策を推し進めていく」

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