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ポンパレモールの出足は? 厳しい立ち上がりも〝今後に期待〟の声

011.jpg 久しぶりに期待できる有力な仮想モールが誕生する。こうした期待感から通販事業者の間で開始前から話題となっていたリクルートグループが運営する「ポンパレモール」がスタートしてから1カ月が経過した。しかし、そうした期待とは裏腹に現在の状況は同モールの出店者に聞く限り、「なかなか売り上げがついてこない」との声が多く、立ち上がりの状況はあまり芳しくないようだ。「ポンパレモール」の今後の行方はいかに?(姉妹誌「月刊ネット販売」5月号に詳細
 「3月15日のオープンから現在までの売れ行きは?」。本紙が4月中旬までに実施した「ポンパレモール」に出店するすべての事業者に行ったメールによるアンケート調査によると、有効回答を得られた事業者(全体の1割)のうち、「好調に推移している」および「当初の見込み通りだ」と回答したのは20%弱にとどまり、大半は現状では満足のいかない結果だとした。とは言え、スタートしてからまだ1カ月程度であり、出店者からも「長い目で見たい」との声が少なからず挙がっている。

 通販事業者が「ポンパレモール」に望むこととは何なのか。同モールに出店する事業者の「ポンパレモール」への要望・意見を通じて、今後の「ポンパレモール」が採るべき方向性を考察する。

集客の強化をやって欲しい

 「『ポンパレモール』にもっと人を連れてきて欲しい」「消費者目線で見ても、あまり利用したいモールという感じがない。そもそも、CMも打っていないし、存在自体が知られていないのだろう」。出店者の「ポンパレモール」への要望を聞くと、こうした集客面の強化に関する声が目立つ。

 テレビCMを含めてメディア戦略に長け、また、「じゃらんnet」など一定の顧客を有するサイトを持ち、さらに検索エンジン対策などのネットマーケティングも得意と思われていたリクルートグループが仮想モールを運営するということで、出店者の間でも集客面の期待が大きくなっていたということも背景にはあるようで、出店者の声を聞く限り、始まる前の期待値と現実のギャップに戸惑っている様子が見てとれる。

 「仮想モールに出店するメリットは、集客しかない。我々が期待しているのはそこ」との声が様々な出店者から聞かれる。まずはこの集客力アップが「ポンパレモール」には求められそうだ。

サイト内検索に不満の声

 「サイト内検索機能の弱さ」を指摘する出店者もいる。関係者によると「ポンパレモール」はトップページのページビュー(PV)は悪くないようだが、一方で各店舗のPVはあまりよくないという。その背景として、指摘されているのは、「ポンパレモール」内で商品の絞り込みや検索がうまく機能していないためユーザーが商品を探しにくく、なかなか店舗にたどり着けないのでは、とするものだ。

 店舗検索はできるものの、単に五十音順になっているため、「何の店か分からない。ということは店舗名検索機能があっても、店舗と売っている商品が一致しない。結果、商品を買えない」というわけだ。

 また、「ポンパレモール」内のキーワード検索の検索結果についても「なぜ、このキーワードで検索してこの商品が上位に来るの?」と疑問を持たざるを得ない検索結果がしばしば出てくるという声も出店者から挙がっている。

 「もちろん、検索結果に出てくる商品はキーワードに連動したものであることに違いはないが、関連性の薄い、『ちょっと商品名に検索ワードが入っているだけの商品』が上位に出てきている時がある」ようで、「ユーザーにとっては欲しい商品と検索結果でミスマッチが生じているのでは」との指摘もある。

 そのため、「(「ポンパレモール」は)お客さんの希望を叶えられていない。それはつまり"買いやすい"ということ。安心して、楽しく、買いものができる。モールの中で商品を探すのが楽しいというのが重要になる。今は、楽しいではなく、苦痛。探せないわけだから」という結果につながってしまっているようだ。

 ある出店者によると、ユーザーが「ポンパレモール」内に滞在する時間は短いようで、これも結局は「商品を探せない」ことが背景にあるとみられる。「ポンパレモール」に来たはよいが、その使い勝手の悪さから、モールの中で回遊せず、その結果、すぐにモールから出て行ってしまい、売上も上がらないという悪循環となってしまっているようだ。「滞在時間が長いからコンバージョンにつながるわけで、今は滞在時間が短くなっているので、まずはそこを変えていく必要がある」「実際、回遊してみると、やっぱり動きづらいし、探せない。そこさえ改善すれば"変わる"」という意見も出てきている。

 先の集客力アップも迅速な対応が求められるが、実はその前にこうしたサイト内の導線の整備こそ重要との声も少なからずあり、「現状のままで仮にCM放映などをして集客しても期待してモールに訪れたユーザーが買いにくいと思えばもう二度と来ないだろう。現状は派手なプロモーションは控えて、むしろ検索面の精度を高めるべき」という意見も。まずはユーザーがモール内を回遊しやすいような仕組みを作ることが1つのカギとなるのかもしれない。

サーバー容量にも「不満」

 もう1つ出店者による「ポンパレモール」への要望として目立ったのは出店者に提供される各種支援ツールの貧弱さについて。中でも「サーバーの容量」に関する不満の声は少なくない。現状では各出店者に割り当てられるサーバーの容量が少なく、「我々がやりたいことが何もできない」状況だという。

 「『楽天市場』であれば『楽天GOLD』という商品画像やHTMLファイルを置くためのFTPサーバーがあるが、『ポンパレモール』にはこういったサービスが用意されていない。そのため、トップページにランキングなどを表示する『にぎわいシステム』などを導入することができない。かといって、外部のレンタルサーバーも利用できない。楽天の真似をするのであれば、自前でサービスを用意するべきではないか」と続ける。

 また、分析ツールの提供がないことへの不満も。「何のワードで買われているのかという分析ツールがないため、どういう経緯でモールに来ているのかが分からない。分かるのはせいぜいPVくらい。つまり仮説も検証もできない状況。まずはそこを改善する必要があるのでは」という声もあった。出店者の支援策についても早急な対応が求められそうだ。

期待している、長い目でみたい

 出足の状況は芳しくない様子の「ポンパレモール」。出店者の不満も目立つ一方で、「長い目でみていきたい」「期待もしている」との声も多い。

 「なにぶんゼロからスタートしているビジネスで、基準にしているのが楽天というのは酷だろう。多分、十数年前に『楽天市場』がオープンしたときはもっとひどかったと思う。それに比べればしょうがないかな」「もちろん、今の状況はだめだと思うけど、我々店舗側の声をしっかり聞くとか、そういう部分はアグレッシブで真摯な対応をしていると思う」という声も。

 別の出店者も「個人的にはまだまだ結論を出すのは早すぎる。まだ始まったばかり。それに担当者レベルの"やる気"というのは、すごく感じる」とのことで、今後の改善に期待を寄せる。

 一方で現場の担当者からすると、社内で成績発表をした際に出店する他の仮想モールと「ポンパレモール」の数字を比較されることもあるようで「(他のモールと比べて)売り上げが悪いと、その担当者は『こんなんだったら、別のモールをやったほうがいいのでは』と上長から言われる。担当者からすれば苦労して運営しても、どんどん疲弊(ひへい)していく」「1カ月ならまだ我慢できても、これが2カ月、3カ月と売れなかった時にそこにリソースを割かずに違うことやろうとなる」という声も。「ポンパレモール」は事業者が限られたリソースを割くに値するモールにある程度、早期になる必要もありそうだ。

 「1つでも成功事例が出てくるといいんだけど。例えば月商で500万円を売り上げたとか。今の状態ではどの店舗もなかなか乗れない」。某出店者のトップは現状の「ポンパレモール」についてこう話す。

 問題は山積するが1つ1つ問題を解決して成功する店舗が1社でも多く誕生するのが待たれる。そうなればユーザーも増え、今は様子を見ている他の通販事業者の出店につながるはずで結果、「売り場」として魅力が出てくれば「楽天市場」という1つの巨大モールに「売り場」を依存するという構図が長らく続いた通販事業者にとってはリスキーな仮想モールの業界地図が変わっていくのかも知れない。

 通販事業者の「売り場」の選択肢を増やすという観点からも「ポンパレモール」には出店者の声に耳を傾けて、改善すべきは改善し、今後の躍進を期待したい。

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