──WOMマーケティング協議会とはどんな団体か。
「WOMマーケティング、つまりくちコミ(Word of Mouth)を活用する業界の、健全な育成と啓発に寄与するため、2009年に発足した。電通や博報堂の関連会社といった広告代理店や一部のくちコミ事業者など、くちコミビジネスに関わる法人・個人が参加している」
──以前からくちコミマーケティングの問題点を認識していたのか。
「くちコミに関わる人はたくさんいるが、健全性を保とうという意識は薄いのが実情だった。くちコミは共有財産であり、健全な使い方をしなければ潰れてしまうことを理解する必要がある」
「くちコミはプラットフォームの問題ではなく、コミュニケーションの際の潤滑油のようなもので、誰もが活用している。くちコミの信用度が下がるということは『会話』が信用できないことにつながる。友人のフェイスブックの書き込みですら最初から疑ってかかることになりかねないわけだ。会話が信用できないという悲しい社会にしたくないのであれば、ネットに関わる人間全員がくちコミの健全性を守る必要がある」
──10年にはくちコミに関するガイドラインを設けた。
「くちコミマーケティングがどのように行われているか、その関係性を他の消費者に分かりやすく示すべきというもの。つまり、金銭の授受が発生していたり、商品を企業からもらってレビューしていたりするのであれば、そのことを明記する必要がある。『レビューを書くと送料無料』のキャンペーンを行うのであれば、それに引かれてレビューを投稿した旨を明記するよう、消費者にお願いするのがベストだ」
「米国では連邦取引委員会(FTC)がくちコミマーケティングに関するガイドラインを設けており、違反すると罰金を課せられる恐れもある」
──ガイドラインには実効性はあるのか。
「罰則規定などはないが、いわゆる『ステマ』がグレーだと知らない会社、消費者がいまだに多いのではないか。当団体への加盟にあたり、2社が自社の規約を改定し、関係性を明示するというポリシーを定めたケースもある」
──法的規制が必要だという声が出てくる可能性もある。
「確かにあるだろう。ただ、まずは自分たちで取り組むべきだ。自浄作用を発揮した方が社会的なコストは安いはず。他社をおとしめるなど、悪質なものは名誉毀損や業務妨害など既存の法律も適用できる」
──ガイドラインの存在を知っても受け入れない企業もあるのでは。
「消費者庁などと連携する必要があるだろう。また、今は誰もが情報の発信者ともなりうるわけで、消費者への啓蒙も重要となってくる」
「『ステマ』に対する目は、今回の『食べログ』騒動を考えると、より厳しくなるだろう。不自然なくちコミを続けていれば怪しまれるし、発覚した際のリスクは大きいことが分かったのでは」
──「食べログ」のやらせ騒動をどう捉えるか。
「問題はやらせ事業者と、依頼したクライアント側にある。報道の中には食べログ批判もみられるが、あくまで被害者。『食べログは嘘ばかり』という方向に流れることを危惧している」
「今回の事件で『ステマ』への問題意識が高まっている。くちコミの健全性を守ることの重要性をアピールしたい」
「WOMマーケティング、つまりくちコミ(Word of Mouth)を活用する業界の、健全な育成と啓発に寄与するため、2009年に発足した。電通や博報堂の関連会社といった広告代理店や一部のくちコミ事業者など、くちコミビジネスに関わる法人・個人が参加している」
──以前からくちコミマーケティングの問題点を認識していたのか。
「くちコミに関わる人はたくさんいるが、健全性を保とうという意識は薄いのが実情だった。くちコミは共有財産であり、健全な使い方をしなければ潰れてしまうことを理解する必要がある」
「くちコミはプラットフォームの問題ではなく、コミュニケーションの際の潤滑油のようなもので、誰もが活用している。くちコミの信用度が下がるということは『会話』が信用できないことにつながる。友人のフェイスブックの書き込みですら最初から疑ってかかることになりかねないわけだ。会話が信用できないという悲しい社会にしたくないのであれば、ネットに関わる人間全員がくちコミの健全性を守る必要がある」
──10年にはくちコミに関するガイドラインを設けた。
「くちコミマーケティングがどのように行われているか、その関係性を他の消費者に分かりやすく示すべきというもの。つまり、金銭の授受が発生していたり、商品を企業からもらってレビューしていたりするのであれば、そのことを明記する必要がある。『レビューを書くと送料無料』のキャンペーンを行うのであれば、それに引かれてレビューを投稿した旨を明記するよう、消費者にお願いするのがベストだ」
「米国では連邦取引委員会(FTC)がくちコミマーケティングに関するガイドラインを設けており、違反すると罰金を課せられる恐れもある」
──ガイドラインには実効性はあるのか。
「罰則規定などはないが、いわゆる『ステマ』がグレーだと知らない会社、消費者がいまだに多いのではないか。当団体への加盟にあたり、2社が自社の規約を改定し、関係性を明示するというポリシーを定めたケースもある」
──法的規制が必要だという声が出てくる可能性もある。
「確かにあるだろう。ただ、まずは自分たちで取り組むべきだ。自浄作用を発揮した方が社会的なコストは安いはず。他社をおとしめるなど、悪質なものは名誉毀損や業務妨害など既存の法律も適用できる」
──ガイドラインの存在を知っても受け入れない企業もあるのでは。
「消費者庁などと連携する必要があるだろう。また、今は誰もが情報の発信者ともなりうるわけで、消費者への啓蒙も重要となってくる」
「『ステマ』に対する目は、今回の『食べログ』騒動を考えると、より厳しくなるだろう。不自然なくちコミを続けていれば怪しまれるし、発覚した際のリスクは大きいことが分かったのでは」
──「食べログ」のやらせ騒動をどう捉えるか。
「問題はやらせ事業者と、依頼したクライアント側にある。報道の中には食べログ批判もみられるが、あくまで被害者。『食べログは嘘ばかり』という方向に流れることを危惧している」
「今回の事件で『ステマ』への問題意識が高まっている。くちコミの健全性を守ることの重要性をアピールしたい」
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- くちコミの健全性守るには?【藤代裕之氏に聞く】 『リスク大きい"ステマ"』 from 通販新聞

