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読者が選ぶ・2011年通販業界10大ニュース

1面③.JPG2011年の通販業界で起こった出来事や流行を振り返る「読者が選ぶ2011年10大ニュース」。今年は3月に、東北を中心に甚大な被害をもたらした東日本大震災が発生。通販業界も広告の自粛や節電対策、原発問題、チャリティ企画の実施、売れ筋商品の変化などさまざまな面で影響を受け、アンケートでも1位に挙げる声が圧倒的に多かった。震災関連以外ではスマートフォンやソーシャルメディアなど、本格的に普及しつつあるデバイスやサービスへの対応を推す声が多かった。

1men.JPG 「2011年の通販業界10大ニュース」は、今年、通販業界で起きた主な出来事や流行を「通販新聞」編集部が25項目に絞り込み、読者投票によってランキングを作成したもの。投票は、今後の市場動向を占ううえで重要だと思う項目を順番に3項目まで回答してもらい、その理由も聞いた。


■「東日本大震災関連」広告自粛や復興企画など

 1位は「東日本大震災関連」。3月11日、日本観測史上最大規模のM(マグニチュード)9・0を記録した東北地方太平洋沖地震が発生。宮城や岩手、福島など東北地方を中心に甚大な被害をもたらした。

 通販業界では、震災が発生した3月、多くの企業がテレビCMやダイレクトメール、新聞広告、折込チラシ、メルマガなどによる販促活動を自粛。消費の冷え込みや計画停電の影響も相まって、各社が業績に少なからず影を落とした。

 実際、大手総合通販各社の3月度の売上高は、前年同月と比較すると千趣会が9・3%減、ニッセンホールディングスが8・4%減、ベルーナが8・3%減と落ち込んでいる。ネット販売でも、楽天やヤフーなどの大手仮想モールで東北地方の出店店舗を一部閉鎖するなどの影響が出た。また、3月中は物流面でも混乱した状況が続いたため、商品配達で遅延や集配不能が生じることとなった。

 また、こうした動きと並行して、通販各社の間に「義援金」や「支援物資」を寄付する動きが浸透した。特に「ネット販売ならでは」の取り組みとして目立ったのがチャリティ商品の販売企画だ。

 代表的な例では、スタートトゥデイが期間限定でチャリティTシャツを販売。約17万7000枚を受注し話題を呼んだ。他には、モバコレやスタイライフもチャリティグッズを販売。ヤフーや楽天も仮想モールやオークションなどを活用した。

「ユーザー参加型」の支援プログラムを実施した。また、楽天は東北産品を集めた物産展を開催するなどして復興を支援した。

 読者アンケートもさまざまな声が集まったが、特に目立ったのは「通販の必要性を再認識」というもの。「2週間余り通販番組のオンエアを見合わせたが、本来物がない時こそ、必要な所・人に届ける使命があるように思う」「顧客の消費マインドを変化させ、商品購入の優先順位を変えた。震災後は節電・防災商品、保存食品への需要が依然として高い」「震災後は注文がパンクした」、「通販会社が社会のためにできることを再認識した」など。

 また、「消費者行動の変化」「大震災の影響で体力がないネット通販企業の淘汰、統合が進み、より市場の寡占化が進む」など、今後の消費行動や市場動向に与える影響を懸念する意見もあった。

 BCP対応については「震災後BCPのため福岡オフィスを開設。体制が大きく変わった」「事業のクラウド化、オフショアも含めたグローバル化など、震災により事業モデル自体を見直す大きなきっかけとなった」などの声が寄せられた。

■「スマートフォン対応」専用画面やアプリが続々

 2位は「スマートフォン対応が活発化」。今年は「iPhone」や「アンドロイド端末」などの多機能携帯端末「スマートフォン」が各キャリアから続々と登場。ツイッターやフェイスブックなどのソーシャルメディアとの相性の良さや、利便性の高いアプリが消費者の注目を集め、現在は販売台数で従来の携帯電話(フィーチャーフォン)に並ぶ状況となっている。

 通販事業者もこの流れに対応し、通販アプリの配信や、通販サイトをスマートフォン用の画面に最適化するなどの試みを相次いで実行。特に通販アプリでは、GPSやカメラ機能を効果的に活用した取り組みがQVCや夢展望、ケンコーコムなどから出始めており、従来型の通販サイトとは異なった買い物体験を提供している。
 スマートフォン出荷数は来年以降、新機種の登場と共にますます拡大する可能性があり、通販でも今後、もっとも注目すべき動きといえそうだ。

 読者からも、「普及が進んでいることをリアルに実感できる。今後はPC↓スマホ、携帯↓スマホの流れが一層進むと思う」、「スマートフォンからの受注が増えており、スマートフォン販売台数から見ても今後大きく市場が伸びることは明らか」など、今後拡大するとの見方が多かった。

■「ソーシャルメディア活用」企業ページに注目

 3位は「ソーシャルメディア活用進む」。震災で、情報収集におけるツイッター
の有効性が再確認されるとともに、今年はフェイスブックの躍進が印象的だった。

 通販業界でも、大手を中心に各社が商品やキャンペーン情報を手軽に発信できる「フェイスブックページ」の利用が活発化。また、ミクシィやグーグルなどが展開するSNSでも企業が情報発信できる「企業ページ」を相次いで開設したことで、通販企業の「SNS活用」がブームになった。ツイッターも近日、日本で同様の「ブランドページ」の公開を予定しているようで、一層ブームに拍車がかかると予想される。

 ただ、具体的な成果を上げている事例はまだ少数で、現在は各社、「ファン作り」を優先している状態といえそう。来年はいかに収益に貢献できる仕組みを作れるか、その辺りがより問われることになりそうだ。

 読者からは「検索エンジン経由よりソーシャルメディア経由のアクセスが増加している」など今後の可能性を感じさせる意見のほか、「認知度を上げるためSNSとスマートフォンを連動させた取り組みが必要」など、スマートフォンとの相性の良さを指摘する意見があった。

 ただ、「マーケティングの起点が企業から顧客に移行することで、企業側からのメッセージが伝わりにくくなると予想される。IMC等を通じた顧客とのコミュニケーション手段の確立が重要」など、ソーシャルメディア普及によるデメリットも一部で聞かれた。また、「高齢女性がメーンの顧客なのでどこまで受け入れられるか」などの意見も。顧客層とサービスのバランスの見極めも必要と言えそうだ。(4位以下の記事はこちら

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