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ネット送金の現状と今後、デジタルガレージ、返金から段階的に拡大

エスクローやソシャルM 利用シーン創出へ

昨年4月の「資金決済に関する法律」施行に伴い、新たに認められるようになった民間事業者による送金サービス。同サービスを扱える資金移動業者の登録企業数は、今年7月末時点で16社となった。携帯電話のキャリアやシステムなど登録企業の顔触れは様々だが、ネット販売関連の決済サービスを提供するデジタルガレージ(DG=本社・東京都渋谷区、林郁代表取締役グループCEO)でも、資金移動業者登録を完了し、7月1日から「CASH POST」の名称でBtoCの送金サービスを開始。今後、段階的にサービスメニューを拡充していく構えだ。

 DGがネット送金事業の第1段階として開始した「CASH POST」は、通販購入商品代金などの返金に対応したもの。

 通常、通販購入商品などの返金を行う際、銀行口座への送金や定額小為替、現金書留などの手段が使われるが、同サービスは、ネット上で送金指示や受け取りができるため、銀行振込や郵便為替よりも処理の迅速化が図れるのが特徴だ。ネット販売事業者としても、顧客の口座情報管理の手間が省けるなどのメリットがある。

 利用費用は、数万円の導入費用と送金1件につき400円の手数料などとなっており、初年度(2012年6月期)で30社への導入を見込む。ただ、物販での返金はあまり多くなく、DGでも、旅行チケットなどのキャンセルに伴う返金でニーズがあると見る。基本的には、既存決済サービスのオプションという位置付けのようだ。

 DGがネット送金事業の第2段階として計画しているのは、エスクローサービスなどでのスキームの展開。この部分ではまず、カカクコムと連携し昨年に投入したエスクローサービス「価格〓com安心払い」への活用を計画する。

 エスクローは、顧客からの商品代金を仲介事業者が一旦預かり、商品が届いたことを確認してネット販売事業者に代金を支払う、いわば取引の安全性を確保する仕組み。

 「価格.com安心払い」では、銀行の信託口座で一旦代金を管理し、商品受け取り前にネット販売事業者が倒産しても顧客に代金が戻るようにしたのが特徴だが、実際に返金を行う場合、銀行と顧客の間で本人確認などのやり取りを行う必要があった。

 これに対しDGは、ネット送金のスキームを組み込むことで、本人確認等の手間を省き使い勝手の向上を図る考え。ネット送金を活用したエスクローについては、他の仮想モールやネットオークションなどでも起用があると見ており、今後、汎用性の高いサービスの投入も視野に入れる。

 さらに第3段階として構想するのが、ソーシャルメディアでの送金サービスの展開だ。DGは、ソーシャルメディアの強化を今期の重点テーマのひとつに設定。その中で決済ニーズも出てくると見ており、来期中にソーシャルメディア向けの送金プラットフォームの提供を始めたい考えだ。

 現状のターゲットとしては、個人同士、あるいは個人と企業・団体などの間での寄付や献金など、従来、接点のなかった「新しいカテゴリー」(同社)。本人確認手段の確立などのハードルもあるが、ソーシャルメディアでは実名を開示するユーザーが多く、「そうしたアーリーアダプターに使われ、徐々に一般化していくのではないか」(同)と見る。

 一方で、物販での利用も視野には置いているが、「ソーシャルコマースの方向性は、まだ不透明な部分が多い」(同)ほか、売り手側の信頼性などの課題もあり、現段階では慎重な見方だ。

 資金移動業者登録による送金サービスでは100万円以下までの送金ができ、通販では高額商品を扱う事業者や、取引金額がB〓B通販などの決済手段として一定のニーズは見込まれる。通常のBtoC通販では、利用料金の兼ね合いなどもあり、定着するかは不透明な面もあるが、DGでは、ネット送金のスキームを利用した既存サービスのブラッシュアップや、独自機能の付加などを通じ、新たな決済シーンの創出を推進。この中で、通販・ネット販売での活用方法が出てくることも考えられそうだ。

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