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テレマーケティング売上高調査 20社合計で5973億円に、通販系業務が伸長

011.jpg 通販業界と密接な関係にあるテレマーケティング事業者の2010年度売上高が出そろった。上位20社の合計売上高は5973億9700万円だった。今回は、前回より10社拡大して上位20社までの売上高を掲載。なお、上位10社の合計売上高は5516億5300万円で、昨年行った同調査での上位10社合計売上高との比較では、4・0%増だった。ただ、景気低迷を受け減収や横ばいとなる企業も多かった。通販系の受注業務をメーンにしている企業は概ね好調だった。
今回は前回調査より10社拡大し、上位20社の売上高を掲載。合計売上高は5973億9700万円だった(表参照)。

 昨年行った同調査と比較すると、今回の上位10社の合計売上高は5516億5300万円で、4・0%の増加。前回の同調査時から1・1ポイント増加した。

 ランキング全体を見ると、10~20位の中規模エージェンシーの成長が目立つ。特に顕著なのは、ツーウェイシステムやテレコメディアといった通販系クライアントの業務がメーンとなる企業の躍進だ。日本トータルテレマーケティングも前々期が変則決算だったため比較は行っていないが好調に推移したもよう。これらの企業では、通販市場に新規参入したメーカーなどの業務の開拓や、好調な既存クライアントの業務の深堀などが増収要因となっているようだ。

通販系は概ね拡大傾向に

 まず、通販系のインバウンド(受信)業務を主とするエージェンシーに注目してみていく。

 13位の日本トータルテレマーケティングは、売上高が50億3300万円で営業利益が2億1100万円だった。前々期に決算期の変更があったため比較はしていないが、通販に新規参入した大手メーカーの受託を開拓するなど、好調に推移したようだ。また、中小規模の既存クライアントなどのフルフィルメント関連業務の受託が拡大したことも大きかったようだ。

 今期は需要の拡大を受け、7月に川越に物流倉庫を開設。物流業務を強化し、通販系クライアントの業務の深堀につなげていく考えだ。また、在宅コールセンターの導入も、時期は未定だが検討していくという。通期売上高は約52億円を見込んでいる。

 14位のツーウェイシステムは、売上高が前期比14・6%増と2桁の増収だった。新規に健食や化粧品など、複数の通販クライアントの受託を獲得。既存クライアントの通販受注業務もブースを拡大するなど、順調に推移した。

 今期立ち上がりは、4月は東日本大震災の影響で当初計画を下回った。ただ、5月はその反動で最高益を達成。6月も若干落ちたものの好調を維持した。

 今期は応答率、受注率、定期獲得率を高め、新規の開拓や既存業務の拡大などを図っていく。カードや金融など、通販以外のクライアントの業務も拡大していき、3年後には半々のシェアにしたい構想だ。

 16位のテレコメディアの売上高は、同8・4%増。既存クライアントの新規業務を開拓するなど、自社コールセンター部門が好調。新規クライアントからの受託も獲得し、オフサイトは16%増だった。オンサイトも含めたBPO部門は0・6%増。

 20位のベルウェールは、グループ全体の売上高は約22億円だった。中心のベルウェール渋谷の売上高は、ほぼ横ばいの約19億円。ネット広告分野が不振だったが、主力のコールセンター事業は好調で、震災の影響はあったものの10%程度伸長した。前々期から力を入れているBPO分野の業務も好調に推移しているという。

上位は昨年と変わらず

 通販系以外のランキングを10位までみていくと、まず首位は昨年同様、トランスコスモスが維持。売上高は同0・9%増だった。コールセンター事業で海外関連の業務が好調に拡大。デジタルマーケティング事業やBPO事業も順調に推移した。

 2位も昨年と同じくベルシステム24で、売上高は同1・3%減。流通系や通販系のクライアントの業務は堅調に推移したが、それ以外のクライアントで内製化の動きが進んだことや新規受注が不振だったことが影響した。

 3位も昨年と同じでもしもしホットライン。売上高は前期比6・6%増。大型スポット業務の本格稼動や、買収したインターネットマーケティング企業の売上高の上積みなどがあり増収だったが、既存事業の収益性改善が進まないことなどが影響し、減益に。営業利益は同14・9%減、経常利益は同15・4%減、当期純利益は同19・9%減だった。

 4位は前回より一つ順位を上げたKDDIエボルバ。売上高は同22・6%増と大幅増だった。

 5位はエヌ・ティ・ティ・ソルコ。売上高は同3・8%減だった。利益面は公表していないが減益だったという。減収要因は、グループ内の業務を受託する内販部門で、受託先からの効率化の要請で業務量が縮小。グループ以外の業務を受託する外販部門は増収増益で推移したが、グループ内業務のシェアが大きいためカバーできなかった。また、震災の影響なども少なからずあったという。ただ、「Bフレッツ」などIP系や映像系の業務は引き続き伸長した。

 6位はCSKサービスウェアで、売上高は同20・9%増と大幅増。

 7位はテレマーケティングジャパンで、売上高は同0・5%増と横ばいだった。バックオフィス業務が好調だったほか、昨年ベネッセ子会社から譲り受けた事務処理業務や、年金関連の事務業務を受託したことなどが全体の売り上げに貢献した。ただ、主力のコールセンター業務は苦戦。金融関連の大型スポット業務が剥落したほか、年金関連のインバウンド業務が終了した影響で、コールセンター業務は減収だった。

 8位はプレステージ・インターナショナルで、売上高は同18・8%と2桁の増収。9位は富士通コミュニケーションサービスで、売上高は同3・0%減だった。

 10位は安心ダイヤルで、売上高は横ばいの1・0%増。主力のロードアシスタントサービスが、需要が拡大するなど好調だった。

通販系テレマのトレンドは〝付加価値〟戦略で差別化

テレマーケティング事業者にとって、通販の受注は重要な業務のひとつ。ただ、ここ数年は不景気の影響もあり、クライアントからの要求はハードルが高くなっている。各社が高品質の対応だけではなく、さまざまな付加価値の提供を模索している状況だが、果たして今後のトレンドは何か。通販受注業務を軸にするエージェンシーの動向からそのヒントを探った。

 日本トータルテレマーケティングでは、フルフィルメント事業の強化に注力している。中小通販事業者のニーズに応え、物流などフルフィルメントサービスを提供。7月には川越に新たな物流倉庫を開設し、受注量の拡大を図っている。通販に必要な一連の流れを受託し、業績拡大につなげる。
 また、在宅コールセンターも検討。通販の場合は個人情報保護の観点から、在宅はクライアントに敬遠されやすく難しい面もあるが、将来的には導入したい考えだ。

 ツーウェイシステムが進めているのは「化粧品アドバイザー」だ。薬事法の問題などを受け、扱う商材を健食から化粧品にシフトする「脱・健食」の傾向がクライアントにあるとし、こうした通販事業者を対象に、化粧品に関する諸々を教育する専門家を雇用。オペレーターに商品構成や原料、アピールの仕方、アフターケア、化粧の仕方などを月に3~4回の頻度で教えている。講師の専門家は社員や顧問契約などの形で採用。クライアントとの信頼の構築や新規案件の獲得に効果がありそうな取り組みだ。

 「多言語コールセンター」を実施しているのがテレコメディア。タブレット端末などを利用して訪日外国人向けに展開するもので、今年から本格的に始動。空港や駅ビル、アウトレットモール、百貨店、アパレルなどと契約している。未知数だが、通信料の問題などがクリアになれば、いずれは海外に進出する通販企業の日本での受注窓口として機能させたい構想だ。
 また、社内SNSの構築にも着手。スタッフをネットワーク化し、効果的な情報共有を図る計画だ。こうしたリソースを活用したマーケティングサービスも検討中で、オペレーターを活用した新商品のモニターなどが一例。既存クライアントに提案していくという。

 ベルウェールはソーシャルメディアの活用を積極化している。まず、同社がクライアントのツイッターアカウントを代行運営。その中でユーザーとの接点を拡大して販促につなげるなどが一例だ。ソーシャル上でBtoBの需要も発掘できるとし、現在はクライアントの卸業務なども総合的にサポートしている。また、ソーシャルメディア上での顧客対応も代行する。まだ試験運用段階だが、カスタマーサポートの延長として本格展開につなげていく考えだ。



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