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「第55回通販・通教売上高ランキング」 上位300社売上高・市場規模は1%増


111.jpg通販新聞社が2010年12月に実施した「第55回通販・通教売上高ランキング調査」の調査結果では、上位300社の合計売上高は4兆1774億7300万円となった。09年12月の同期調査(上位254社合計額)と同基準で比較すると、市場規模は1・0%増。ネット販売企業が売り上げを拡大したが、カタログ通販企業などが苦戦した。なお上位200社の合計売上高は3兆9461億円で、前年同期調査から0・8%増だった。 (※通販・通教売上高ランキングの41~300位は「通販新聞」の1300号の2、3面で掲載→購読申し込みはこちら

 

本紙調査、成長率が大きく鈍化

  上位250社の合計額(4兆817億円)を単純比較すると、前年同期調査(合計額4兆415億円)より1・0%増加となる。6位ベネッセコーポレーションが通販売上高の算出方法を変えており、前年調査の数字からほぼ1200億円減っている。ベネッセの売上高を前年並みとして計算した場合は、前年調査から4・0%増となるが、伸び率は1・9ポイント鈍化している。

 今回調査の数値は、昨年7月の調査と大きな変動はない。多くの通販企業が2月、3月、12月などに決算を迎えるため、7月の調査と12月の調査で調査対象期間が重なるからだ。10年6月から9月に前期決算期を迎えた企業に関しては売上高と経常利益(通販新聞1300号の4面参照)の数値が変わっており、この分が今回調査に反映されている。

 長引く消費不況に加え、カタログ通販企業を中心に猛暑の影響を受けた2010年。通販市場は今年も拡大を続けていることになる。

 昨年7月に実施した、第54回調査の300社売上高と比較した場合1・6%の売り上げ増となった。新たに調査の対象となったネット販売企業が一定数あることを考慮すると、実質的には横ばいか微減となっていることも考えられる。

 今回更新の対象とはならない、10~5月期決算の企業の中で、今期売上高の見込み数値を夏のランキングから変更したのは19社。このうち、上方修正したのは8社、下方修正は11社だった。昨年は見込み数値を変更した14社のうち12社が下方修正しており、消費動向はやや改善傾向にあるようだ。

 特に好調だったとみられるのが家電を販売する各社。家電エコポイント制度の付与ポイントが半分となる12月を前にした10~11月に「駆け込み需要」が発生したからだ、中でもジャパネットたかたは前回予想から150億円上積みした。テレビ通販枠などの出稿量は前年並みながら、特需により大幅増収となった。

 売上高1000億円超の最大手ゾーンは、ミスミグループ本社が外れて1社減り、7社となった。500億超の大手も同じく1社減少し、8社だった。これら500億円超企業の売上高を合計すると、1兆7552億円となった。市場(上位200社合計)に占める割合は44・5%となり、昨年から2・0ポイント減少している。

増収・減収の企業数、優勝劣敗鮮明に

「通販・通教売上高」における増収・減収の状況を見ると、300社中、「増収」が126社で全体の42%、「減収」が81社で27%、「横ばい」が2社で1%、「不明・算出せず」は残りの91社で30%だった。前年の調査からは「減収」は1ポイント減少しており、下げ止まり感がうかがえる。

 「増収」については別記事(※通販新聞1300号4面)で触れるため本欄では「減収」について見てみる。二桁減は23社で全体の8%となり、昨年から1ポイント減少。一桁減は58社となった。

 二桁減のうち減益幅が最大だったのは283位ベクター(27・1%減)。次いで75位のイマージュ(26・3%減)だった。衣料品カタログ「イマージュ」「イマージュ ルージュ」において、発行部数減による顧客数の減少と購入単価低下により、大幅な減収となった。

 151位デジタルダイレクト(22・4%減、売上高は本紙推定)は、2009年8月の個人情報漏えい事件以降、約8カ月間通販サイトを休止していた影響を大きく受けたもよう。

 161位JALUX(18・7%減)は、機内誌の売上高がページ数の削減や搭乗客数減少の影響を受けて大幅に減少したほか、カタログ部門も食品カタログは横ばいだったものの、総合カタログは部数、ページ数、発行回数を削減し、こちらも大きく落ち込んでいる。今期は09年に子会社化した主婦の友ダイレクトとの連携を強化するなどの施策で巻き返しを図っている。

 ネット販売企業では、89位ネットプライスドットコムが大幅減収(18・5%減)となった。主力の共同購入型ネット販売「ギャザリング」の苦戦で不況による商品単価下落や天候不順で夏商戦が伸び悩んだ。

 二桁減となっている企業を見ると、カタログや新聞広告・折込チラシなどの紙媒体を主力とする企業の苦戦が目立つ一方で、ネットプライスドットコムのほかにも、エプソンダイレクトやムラウチドットコムといった、大手ネット販売企業も顔を出している。参入企業が増加しているネット販売市場は、今年も厳しい競争に晒されることが予想されるだけに、企業の優勝劣敗がより鮮明になりそうだ。

表の見方

「第55回通販・通教売上高、利益率ランキング」は、通販新聞社が2010年12月に行ったアンケート調査を基に作成。調査用紙は通販・通教実施企業500社に送付。非回答企業は「週刊通販新聞」「月刊ネット販売」での取材データや、企業情報などを参考にした。民間調査機関の調査資料などを基に本紙推定値(「※」)を算出。

 「前期実績」の調査期間は09年10月から10年9月までに迎えた本決算。「今期見込み」は10年10月から11年9月に迎える決算期が対象。

 表の数値は、通販・通教のみの売上高と経常利益を掲載。原則として店頭や卸を含む数値は含まない。例外は注釈として「◎」を付けた。連結決算の数値は社名右欄に「連」と示した。前の期の数値が判明しない企業や変則決算で数値が比較できない企業の増減率は掲載しない。表中◎印が付く企業は以下の事情による(○内の数字は各調査のランキング順位)。

(6)ベネッセコーポレーションは通販売上高の算出方法を変更したため、前回調査の売上高とは大きく異なる。(8)大塚商会はオフィス用品通販の数値。(13)セシールの前期は15カ月の変則決算。(14)デルは個人向け販売の推定値。(17)スクロールは通販事業、生協事業を含む「通信販売事業」の数値。(18)ユーキャンはアイエムエスなどを含む。(19)サントリーウエルネスは全社売上の数値。(21)カウネットは商品調達部門売上高を除いた通販売上高。(22)上新電機は手数料収入と無店舗販売等の合計売上高。(23)日本生活協同組合連合会は通販本部における全国生協へのカタログ、商品の卸販売額。(38)ストリームは単体の売上高。(39)楽天は楽天ブックスの売上高推定値。(40)レモールはピーター商事を含む連結の推定値。

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