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大手各社の夏商戦――天候不順も"売り"のある商品は強く

1men.jpg 天候不順で各社が苦戦した夏商戦が終わり、まもなく本格的な秋冬商戦を迎える時期になった。ただし、天候不順は相変わらずで連日、異常な「猛暑」が全国的に続くなど、夏商戦と同様に、また、天候不順が秋冬商品の売れ行きに悪影響を与えそうな気配もある。そんな中、スタートを切った秋冬商戦だが、出だしはどうなのだろうか。大手通販企業を中心に主な通販企業の秋冬商戦のスタート時点での状況や方向性、売れ筋商品などについて見てみる。

デザイン性、機能性がポイント

  大手通販実施企業各社の今夏商戦の状況は別表の通り。長引く消費不況に加え、今夏の天候不順の影響は大きく、アパレルや涼感寝具、暑さ対策グッズなど夏の定番商品なども苦戦したようだ。ニッセンは「夏号の発刊時の天候不順や消費不況の影響により売上高は前年より悪化。特にアパレル商品への影響が厳しい状況」。セシールも「初夏に気温があまりあがらなかったことで、涼感系商材が苦戦した」。ディノスでも「天候不順や類似商品の増加などで冷感寝具はやや苦戦」。また「コスメ・スキンケア・UV系ウエアなどの夏商材の動きはやや鈍い」としている。

 スクロールでも全体的に「前年よりやや厳しい状況」とした上で、アパレルに関しては「夏のシーズンアイテムとして品揃えたカットソー全般が『期待はずれ』」。

 また、やはり、シーズン性を生かした商品として投入した「夏向け寝具」「暑さ対策グッズ」に関しても、天候不順の影響はもちろん、ネット販売を中心とした価格下落の影響などもあり「期待値までには届かない状況」という。

訴求点ある商品で巻き返し成功

 天候不順による定番商品の苦戦などの悪影響はあったが、各社の回答を見る限り、最悪の状況はどうやら免れたようだ。それは厳しい中でも値ごろ感や機能性、デザイン性など明確な訴求点を持った「確実に売れる商品」で不調な定番商品の目減り分をある程度、巻き返せたためだろう。では、今夏商戦での各社の売れ筋商品はどんなものだったのだろうか。

 昨秋から低価格商品を充実を図り、価格訴求を強めてきたベルーナは今夏商戦についても「昨年を上回った」と回答。値ごろ感のある「990円~1990円のTシャツなどのアパレル商品が好調」だったようだ。

 セシールでは「骨盤ベルトなどのスタイルアップ商材が好調」。また、夏商戦の重点商品として、夏カタログのほか、エリア限定のテレビCMや折込チラシなどでも訴求した「3D―BRA(スリーディブラ)」や肌着からアウターまで幅広いバリエーションで展開した機能性衣料品「SmartDry(スマートドライ)」なども一定の成果をあげた模様だ。

 スクロールはアパレルではトレンドを意識したアウター。雑貨では機能性のある生活雑貨の売れ行きが良かったようだ。衣料品カタログ「ラプティ」で展開した「トレンドのミリタリーテイストに女性らしいビジューワッペンをプラスした『ミリタリージャケット』が好調。甘辛ミックスで提案したコーディネートも良かった」という。雑貨カタログ「生活雑貨」で販売した「遮光、遮熱」「洗える」などの明確な訴求点がある機能性のあるカーテンやラグも好調だったようだ。

 ディノスはアパレルに関しては全般的に好調だったよう。そのほか、「7月に入り猛暑の影響で『日よけ(オーニング)』などのガーデン商材やエアコンの売上好調に同調する形で『室外機カバー』が前年をやや上回る動き」としている。具体的な商品としては「NEWスーパーテントシステム幅280cm」や「アイアンエレガント室外機カバーハイタイプ」など。

 美容健康系商材では「ローラーなどを含む美顔器、自発運動を伴うシェイプ器具が好調だった」として、イメージキャラクターに女優の賀来千賀子を起用した「プラチナ電子ローラー リファ」は5000個近いヒットに。わずか1分の運動で器具もコンパクトといった気軽さが受けた「内転筋エクササイザー」も大ヒットした。

 また、同社では他社では動きにくい高額商品についても一定の売り上げを上げた商材もあったようだ。例えば扇風機「グリーンファン」は3万3800円と高額だが、自然風に近い風を目指した新型の扇風機は消費電力も低いなどの特徴もあり「受注開始直後からたくさんの受注を頂いた」とする。同じくミキサー「ヴァイタミックス」も7万9800円と高額だが、皮や種ごと細かく粉砕可能などこれまでのミキサーにはない特徴で一定の売り上げを上げた。

 千趣会ではモデルや他社と共同開発したデザイン性や機能性の高いコラボ商品が人気。衣料品カタログ「ラシサ」で販売した「(モデルの)黒田知永子さんとのコラボブランド『ラシサ・デラックス』でのドレープ感のある羽織り系カットソーが好調」だったようだ。このほか、拡販を強化した「HISとのコラボハイヒールビーチサンダル」は予想以上の受注を獲得し、今後も継続販売していくとしている。

 カタログ内で特集を組んだ「汗とり対策肌着」も好調。また「カタログ通販の弱点である季節変動リスク(冷夏など)を負わない商材群を強化する」ため、拡販してきた日傘やUV帽子などのUV関連商品や梅雨商材などの売れ行きも好調だったようだ。

家具の売れ行きは回復ならず

 なお、通販のメーン商材の1つで景気低迷以降、動きが鈍り、売れ行きの回復が待たれる「家具・インテリア」についてだが、今夏商戦においても回復の兆しはまだ、見られないようだ。ディノスは「ほぼ前年並み」回答。千趣会でも低価格帯は堅調とするが「高価格帯品の動きは鈍い」。「家具全般、特にベッドなど大物関連は不調。商品的に『小型化』『低価格』への対策が必要」(スクロール)、「苦戦している」(日本生活共同組合連合会)とする。

 夏商戦に悪影響を与えた天候不順。そして秋口に差し掛かっている現在でも一向に陰りが見えない「猛暑」。これが秋冬商戦に悪影響を与えないか通販各社の憂鬱は続きそうだ。

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