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緒方社長に聞く、らでぃっしゅぼーやの今期戦略──低価格帯商品で顧客を活性化

 3-2.jpg食材宅配大手のらでぃっしゅぼーやは、低価格帯商品の品ぞろえを強化する。ネットスーパーなどの台頭で競争が激化する食品通販市場の中で競争力を高める考え。今期、売上高を前期比5%増の234億4300万円を計画する同社の戦略と、今期の立ち上がりについて、緒方大助社長に聞いた。                    (聞き手は本紙記者・兼子沙弥子)


──今期売上高は前年比5%増の234億4300万円を計画しているが、出足はどうか。
 
 「第1四半期は会員数が6%増で推移したが客単価が戻らず苦戦した。上期はいくつか仕込んでおり、それが下期に貢献し昨対比で伸びるストーリーを描いている。予定通りといったところだ」
 
──上期に仕込んでいるものとは何か。
 
 「いくつかあるが、大きな戦略の1つが低価格商品の提案だ。6月から低価格商品『シンプルライン』を投入している。従来の商品に加えた新しい商品ラインで、パンや牛乳、豆腐など日常の利用頻度の高いアイテムを従来と比べて10~50%安い価格に設定した。10月には30アイテムを追加する計画で、将来的には100品目までラインアップを拡充したいと考えている」
 
──狙いは。
 
 「子育て層の活発化を図りたいと考えている。顧客の6割を占めている子育て層が本当に必要としているバターやマーガリン、弁当のおかずになるような冷凍食品、ソーセージなどは価格が高いことを理由に他社を利用していた。この課題を解消し、これまで購入していなかった層の客単価を上げる狙いだ」
 
──10月のアイテム拡充について、具体的な計画は。
 
 「10月に、冷凍食品や乳製品、加工品など30品目を提案する。まとめて提案することで強いインパクトを与えることができるはずだ」
 
──従来の高額商品が埋もれる懸念は。
 
 「これと並行して、従来から取り扱っていたこだわりの高価格帯商品を『プレミアムライン』として提案していく。カタログでは『シンプルライン』と対比させて提案し、顧客には品ぞろえの幅の広さや、手頃な商品を認識してもらいたいと考えている」
 
──「シンプルライン」はネット販売「eらでぃっしゅ」でも販売するのか。
 
 「販売する。価格競争力が出てくるだろう」
 
──価格競争力とは。
 
 「売り上げは、客単価を上げることと、顧客数を伸ばすことの掛け算だ。しかし客単価を上げるには限界がある。われわれは客単価を最大まで高め、客数を広げることを考えている。ネット販売では後発だが、価格が強みとなるだろう」
 
──「eらでぃっしゅ」の立ち上がりは。
 
 「順調に推移している。既存の宅配顧客がネットに移行したケースはほとんどない。これまで開拓できなかった新規顧客をネットで取り込むことができているようだ。顧客の8割がリピーターとなっており、広告費をかけて集客すれば伸びることがわかった」
 
──食品通販市場はネットスーパーの台頭やネット専業食品事業者が売上を拡大し競争が激化している。今回の戦略は競合他社を意識したのか。
 
 「そうではない。価格設定の段階で調査は行ったが、『安心・安全』なものを食べたいユーザーのニーズを重視したものだ。『シンプルライン』の価格帯は当社内で比較すると安いが、スーパーの特売ほどのインパクトは無い。メーカー小売希望価格程度のため、従来品と比べると手頃な価格帯といったところになる」
 
──安心・安全な食品が持つ高額イメージは、売り上げの拡大の阻害要因となっていたのか。
 
 「『らでぃっしゅぼーや』は安心・安全な食品のナショナルブランド(NB)化するべきと考えている。できるだけ多くの人に利用される売り方や商品を追及する義務がある。買いたくても買えない人にどうやって届けるかが重要だ。これまでのユーザーより広い層へアプローチしていきたいと思う」
 
──中長期の計画は。
 
 「ネット販売については将来的に100億円規模を計画している。これまで注力していなかっただけに伸びシロは大きいとみている。下期からテストを開始し、広告費を投下していきたい」

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