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JADMAの将来像を聞く、宮島和美会長インタビュー「事務局改革に着手」

 2-1.jpg日本通信販売協会が"変革の時"を迎えている。通販市場が拡大基調を維持する中、唯一の業界団体であるJADMAの会員社数は伸び悩みを見せ、存在感が薄れている。こうした中、JADMAでは今年6月の通常総会で宮島和美ファンケル会長を新会長に迎えた。宮島会長が会員ニーズに応えるべく、まず手始めに打ち出した方針は「法律相談」と「広報機能」の強化。これらのニーズを具現化し、JADMAの存在価値を高めるカギを握ることになるのが、実際の協会運営を取り仕切る事務局の改革の行方だ。創設から約30年、変革の時を迎えたJADMAの将来像を宮島会長に聞いた。(聞き手は本紙記者・佐藤真之)




 
──まず、今のJADAMAに対する問題意識を伺いたい。

 「設立から30年近くが経過し、協会自体"金属疲労"を起こしている。創設当初は業界を作り上げてきた創業者らが強い問題意識を持って協会運営に携わってきた。今は意識が変わってきており、各委員会に参加されている方も、先任者からただ単に役割を引き継いで出席するケースもあると思う。そうした現実の中で協会は会員にどのようなサービスを提供し、組織強化を図っていけるか一つずつ考えていかなければいけない」
 
──草創期は各社、危機意識を持っていたが、今はそうではない。

 「通販を専業とする大手が率先して業界をけん引していくようにならなければ業界自体も強くならない。ただ、こうした"マンネリ"はどの協会も経験すること。これを乗り越えていくためには事務局の力に拠るところが大きい」
 
──事務局に対する問題意識というのは。
 
 「"民僚(民間にも関わらず、一部の官僚のように硬直的な対応に終始すること)"になってはいけないということ。事務局には、各スタッフの役割があり、日常の業務をそつなく大過なくこなしている。ただ、それだけではなくて、会員のニーズに応えるためもっと積極的に動いて欲しい。でなければ良いサービスの提供などできないし、会員の興味を引くことはできない。事務局の強化も会員サービス強化の重要なポイントだ」
 
──今年6月に行われた総会では、会長、副会長(=オルビス高谷社長)が揃って会員ニーズに応えきれていないという問題意識を挙げられた。
 
 「会員ニーズに応えられていないということは、今までのやり方に問題があった部分もあると言わざるを得ない。会員の方々に会費を出して頂いて運営している以上、これに見合うサービスを提供しなければならない」
 
──そのような問題意識の中で、協会の将来像をどう描いている。
 
 「これまでの協会は敷居が高かった部分もある。浸透に時間はかかるが、頭の片隅に協会の存在を意識して頂き、何か困った時に"ちょっと相談してみようか"と思い起こしてもらえる協会にしたい」
 
──その中でまず打ち出したのが「法律相談」の強化。その狙いは。
 
 「企業でも法務や財務など管理部門に中小の企業が十分な人員を充てるのは難しい。その手助けができればと考えている。これまでも相談対応は行ってきたがアピールの足りない面があった」
 
──総会では責任者を登壇させて紹介していた。
 
 「今後、責任を持って取り組むように顔を覚えてもらった」
 
──具体的に「法律相談」とはどのようなものを想定されているのか。
 
 「事業者が一番望んでいるのは、広告表示が法的に大丈夫かどうかという部分。この点は事務局内でも議論になったが、知識不足やミスに起因する明らかな違反はアドバイスできる。グレーなものに関しては、微妙な内容もあり、協会が責任をとることはできないが、アドバイスとして、一定の見解を示すことができる。景品表示法、特定商取引法は行政の取り締まりの現場責任者だった人材が対応するので、行政や司法の判断と大きな齟齬はないはずだ。難しいケースでは、当然、行政に意見を聞く」
 
──どのような人員体制で臨まれるのか。
 
 「現状では景表法や特商法を専門とするスタッフを置いているが、将来的には薬事法など各関連法令に精通する方を招聘することも必要だ。協会内にスペシャリストを養成することも求められる。これまでも法律相談は行ってきた。体制を一変させるのではなく、まず活用されるよう会員に告知する必要がある」
 
──通販市場の拡大に反して会員数の横ばいが続く中、今後、ネット専売企業の取り込みも課題であると思う。ネット専売企業に対するスタンスは。

 「ネットは販売チャネルとして重要なものと捉えているし、当然、取り込んでいくことは必要だと考えている。ただ、今のネット市場は、個人商店のような企業が集まって大きな市場を形成しているのが実態で、多くの企業は"通販"という意識を持っていない」

──どうされるか。
 
 「ネット市場の淘汰が進み、社会的な必要性が認知されてくるのはこれからだと思う。技術の進歩が早く、勢力図が掴みづらい部分もあるが情報収集し、いずれは一定のレベルで組織化された企業に個別にアプローチしていくことになる」
 
──現状では楽天やヤフーといった大手の入会もまだ進んでいない。
 
 「仮にネット市場をけん引する大手が別の協会を立ち上げるのであっても、横の連携は図らなければいけないと考えている」
 
──リーマンショック以来の不況で、各社厳しい状況に置かれる今、なぜ会長を引き受けられたのか。
 
 「やはり他の業界をみていても協会が新しいことを打ち出せない業界は発展も望めないし、行政に対する発言力も低下し、衰退してしまう。そうした問題意識の中で協会改革の必要性を感じたからだ」


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