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効果的な"新販促"で挑め  気になる販促手法が続々登場

 1-1-1.jpg消費低迷やメディアの多様化などで既存の販促手法の効果が落ち込む中、新しい販促策が注目されている。例えば、動画を活用した"ライブ通販"や顧客から寄せられた"着こなし"で商品を魅力的に見せる仕掛け。また、"知られざるポイント"を利用した新規顧客獲得策など。いずれも効果検証はこれからだが展開する通販実施企業は一定の成果を上げているよう。今後の通販各社の販促策に使えそうな新販促策について見てみる。

動画でライブ通販

 まずはネット上の動画を使った試みから。映像音響機器のネット販売などを手がけるシステムファイブでは、話題の「ツイッター」とライブ動画共有サービス「Ustream(ユーストリーム)」を連動させたイベントを開催して集客につなげている。同社では東京店8周年記念のイベントとして、「ユーストリーム」を活用して自社の人気商品を「生中継」でTV通販風に紹介。イベントの告知や放送中のトラブル情報などをツイッターで流した。また、継続企画として、同様の形式によるオークションも展開。顧客とのコミュニケーションや集客に効果を及ぼしているようだ。

 1-1-2.jpgイベントは「Live ePROSHOP」で、同名の「生中継番組」を2月に1週間に1本ペースで計4回配信した。

 同番組は、1商品を5分程度で紹介。人気の高い業務用ビデオカメラや周辺機器など1万円から数10万円までの商品を1回の放映で5品ほど紹介した。商品は通常より割引した「お祭り価格」で、「業界最安値になる設定にした」(web制作チーム責任者・狩谷武氏)。
 
 番組の制作には自社のスタッフ5~6人が参加し、それぞれカメラマンやスイッチャー、フロアディレクター、ツイッターの管理役などを担当。紹介者も同社スタッフが担当するため、電話注文対応時などに声をかけられることもあるなど、親しみを感じてもらえる効果もあるという。
 
 同番組への誘導は、事前に複数回に分けてツイッターで番組を宣伝する形で展開。曜日以外の、時間やURLはサイト上では分からない仕組みにし、「フォロー数を増やすため」(同)同社のツイッターアカウントをフォローしているユーザーのみに公開した。
 
 同イベントでの売り上げは「見込み通りだった」(同)とする。ツイッターのフォロー数の拡大は、イベント開始後の1カ月間で100人以上増加したとし、上々の結果が得られたようだ。3月には「生中継」のオークションも2回に分けて開催。ツイッターで入札する形にしたほか、商品への質問もツイッターで募集。出演者が番組中に質問に回答するなど「リアルタイム」で対応した。現在は第3弾となるイベントを計画中。継続的に実施していき、顧客の「ファン化」や「集客」につなげたい考えだ。
 
客の着こなしをネットで紹介

 企業目線での商品提案ではなく、顧客の目線で魅力的な商品提案を行なっているのがアパレル大手のポイント。同社では販売する衣料品を使った顧客自身のコーディネート写真を通販サイトに投稿してもらい、顧客目線の「着こなし」を他の顧客に紹介。新規ネット会員やリピーターの獲得につなげているようだ。

 1-1-3.jpg同社の通販サイトには、主力ブランドの「ローリーズファーム」だけでも、1万5000点近くのコーディネート写真が掲載されている。

 写真は店舗スタッフによるコーディネート写真と、顧客自身の投稿写真(ユーザースタイリング)に分かれており、顧客は、携帯カメラなどで撮った写真に簡単なコメントを付けるだけで投稿できる仕組みだ。

 同社は、この投稿写真を販促面でも活用。サイト利用者は気になるスタイリングを「お気に入り登録」することができ、この登録数を参考にして、月1回、「ベストスタイリング」を発表する。
 
 優勝者には2万円相当のオンラインポイントを付与するほか、2位に1万ポイント、3位は5000ポイント、4位~10位までは3000ポイントを贈呈することで、投稿へのモチベーションと購買意欲を高めている。

 同社では、消費者が気軽に投稿できる環境整備に注力。店舗スタッフには、定期的に写真の更新を義務付けることで、常に新しいコーディネートがアップされるようにし、消費者も投稿しやすくしている。

 通常、会員登録をしなくても、商品を購入できるが、スタイリング投稿や「お気に入り登録」には会員登録が必要。また、店頭で購入した商品を撮っても構わないが、付与ポイントはネット販売でしか利用できないため、サイト利用者の囲い込みに成功している。

 会員は自身の携帯電話などで写真を投稿するため、各画像は決してクリアではないものの、これは簡単に投稿できることを優先した結果だ。

 詳細は明らかではないが、スタッフによるコーディネート提案や投稿写真を見て商品購入に至るケースも少なくないようで、自社通販サイトの売上高はオープンから2年半(2010年2月期)で約24億円まで拡大。投稿写真は売り上げを下支えするだけでなく、他サイトとの差別化を図る上でも重要なコンテンツになっている。

ドコモポイントで購入を後押し

 知名度も高く付与対象者も膨大。しかし、これまであまり表に出ることのなかった"知られざるポイント"を使った販促も効果を上げているようだ。知られざるポイント。それはNTTドコモが発行する独自ポイント「ドコモポイント」だ。
 
 1-1-4.jpgドコモポイントはドコモの携帯電話契約ユーザーのうち、同社の会員組織「ドコモプレミアムクラブ」に加入する約5000万人に毎月の携帯電話の利用額に応じて付与されるもの。携帯電話の機種変更時に代金の一部として充当できたり、グルメ商品や宿泊券などと交換できる。
 
 最大の携帯電話キャリアが発行するという知名度に加え、5000万人という膨大な付与対象者が存在する。また、同ポイントへのユーザーの関心も高いようだ。そのポテンシャルの高さとはうらはらに、付与機会は通話料金に応じてのみと非常に限られ、ドコモ自身の契約者囲い込みなどにのみ効果を発揮してきたようだ。
 
 こうした状況を踏まえ、ドコモの子会社、ディーツーコミュニケーションズ(D2C)では、同ポイントを「通販事業者の販促に活用できないか」と考え、昨年11月にドコモと共同で運営するiメニュー上の通販コーナー「iMenu『ショッピング』」に「ドコモポイントもらえる」という名称のコーナーを設置。同コーナーには通販事業者が出店しており、ユーザーは同コーナー経由で買物をすると最大で購入額の7.5%分のドコモポイントを付与される仕組みだ。
 
 次いで今年2月中旬、3日間の期間限定でドコモポイントの付与率を二倍とした「ドコモポイント倍増キャンペーン」を実施。トライアルの位置付けだったため、知名度の高い有力通販事業者、例えばジャパネットたかたなど7店舗の限定で実施したが、当該3日間の7店舗合計売上高は実施前の3日間と比べ、88%増となった。この波及効果で7店舗以外の「ドコモポイントもらえる」に出店する通販企業の合計売上高も約1.5倍となった模様。
 
 D2Cでは今回のトライアルキャンペーンでドコモポイントが「ユーザーにとってショッピングの後押しとなることが分かった」ことから今後、同様のキャンペーンを実施しつつ、対象店舗数などを拡大。また、ドコモポイントを積極的に通販事業者の販促策として機能させるべく、様々な施策を実施していく考えとしている。



 

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