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消費者庁・健食表示検討会 健食表示の〝仕分け〟始まる、表示適正化の好機となるか 

012.jpg 健康食品表示の「仕分け」が始まった。消費者庁は11月25日、「健康食品の表示に関する検討会」(座長=田中平三甲子園大学学長)の第1回会合を開催。これまで「医薬品」と「食品」の狭間であいまいな範疇に置かれてきた健食の表示適正化に向けた検討がスタートした。会合では業界団体や消費者団体、学識経験者、スタンスの異なるそれぞれの立場から消費者利益につながる表示制度の枠組みに言及。今後の検討会の方向性を左右する複数の論点が洗い出された。消費者にとって分かりやすい健食の表示とは何なのか、検討会の行く末が業界の将来を大きく左右することになる。
 検討会の目的は、「いかにして消費者にとって分かりやすく、適切な健食表示を行える仕組みを作るのか」という点に尽きる。この至上命令に沿い、4カ月間で六回の会合という短い日程で、結論を導き出すことになる。第1回会合では明確な方向性が示されることはなかった。が、いくつかの重要な争点が浮き彫りとなった。

 まず「食薬区分」。医薬品、食品双方の役割と表示の整理が、健食を巡る本質的な問題として今なお横たわっている。薬事法を管轄に持たない消費者庁で、この問題を検討できるか危ぶまれたが、消費者サイド、事業者サイドいずれからも遡上にあげるべきとの強い主張がなされた。

 消費者サイドでは宗林委員が「錠剤・カプセル状の健食は表示から成分、含有量が分からない」と発言。さらに神山委員も「(食薬区分を規定する)四六通知と(健康食品の問題は)切り離せない」などと指摘した。

 さらに事業者サイドからも「食品の機能性を議論すると薬事法に踏み込まざるを得ない」(太田委員)、「薬事法(による規制)に捉われずに、健食の基本理念を考えるべき」(林委員)と提言が続いた。

 健食表示で消費者問題となりやすいのが医薬品的効能効果である現状を踏まえると、検討会での「食薬区分」の議論は不可避。簡単ではないが、業界にとっては、機能性表示を適正な形で広げる好機であるとも言える。

 「食薬区分」の問題と関連して、表示における国際情勢との整合性も今後争点として浮上しそうだ。海外では米国が1994年に健食の定義を定めて以降、02年にEUと定義が示されてきた。並行して制度化された健康強調表示(特定の物質と疾病との関係を示す表示)もアジアを含む諸外国の表現の幅は日本の制度の先を行く。

 これに林委員は、「日本の制度は諸外国とかなり違う。健康強調表示の制度化も立ち遅れている」と危機感を示した。

 消費者利益を異なるスタンスから捉える両者だがもう1つ、重要な問題がある。検討会の時間的制約だ。

 創設時、「緊急事案への迅速な対応」を期待され発足した消費者庁は検討の早期結論を狙う。次回検討会は12月22日。日本医師会や日本薬剤師会など関係団体からのヒアリングが行われ、来年3月まで残り5回の会合を予定する。

 だが、健食を含め抜本的な制度改革となる可能性もある検討会だけに、表示制度の検討は長期戦が予想される。これに消費者庁は「検討を進める上で延期が必要となれば大臣に判断を仰ぐ」(平中隆司食品表示課課長補佐)としており、議論延長に含みをもたせた。中途半端な議論に留まることなく、じっくり腰を据えた議論が必要だ。

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