「ツイッター」の最大の特徴は、従来のツールよりコメント発信が容易で、迅速に情報を伝達できる点が挙げられる。通販各社では新商品やキャンペーン情報の告知などに有効な販促ツールとして利用する事例が多く、実際、デルなど米国の小売事業者間では既に一定の成果が出ているという。また、「気軽に」コメントを投稿できるのも特徴。メルマガと異なり双方向性の高いツールなため、ユーザーと親密にコミュニケーションをとれる場としても期待されている。
商品へ誘導し購入率を向上
「ツイッター」経由で商品ページへの誘導を行っているのがオールアバウトだ。同社では、通販サイト「スタイルストア」(=写真)の公式アカウントでユニークなコメントを投稿。末尾にコメント内容に関連した商品のURLを貼付する施策を行っている。その際に重視しているのが、「思わずクリックしてしまう」ユニークなコメント。一見、普通の世間話のようなコメントや川柳風の面白いコメントで閲覧者の興味を引き、関連する商品のページへ誘導する仕掛けだ。クリック数は一コメントにつき平均50―100程度。売り上げへの貢献度はまだ不明だが、「メルマガに替わる販促ツール」として期待している。
また、オンライン書店のビーケーワンを運営する図書館流通センターもツイッターを使い商品情報のコメントを投稿する。同社のコメントはプログラムが自動で投稿する仕組みで、毎日入荷する約300点の新刊情報や予約情報などを掲載。新刊は入荷冊数や金額の多いものをプログラムが自動で選定するという。オールアバウト同様、売り上げへの貢献度は不明だが、新刊の発売時にユーザーの反応を調べるツールとして役立てている。
そのほか、カメラ販売のキタムラやフジヤカメラ店なども商品情報をツイッター上で掲載。購入率向上や認知度の向上などに有効なツールとして期待しているようだ。
ユーザーとの関係性構築に活用
靴下の販売などを行う福助では、気軽にコメントをやりとりできる特徴を活かし、「ツイッター」をユーザーとのコミュニケーションツールとして活用する。顧客からの「質問」に、「ツイッター」を活用して「回答」するというものだ。既存の質問ページとは異なり、ツイッターはコメント投稿の際に名前や住所などの個人情報の入力が不要。質問の敷居が低いため、具体的な商品の使い方や困っている点など様々な質問が寄せられており、生きた「顧客の声」の収集に役立っている。
カメラ販売のキタムラでは、ツイッターが公開しているAPIを活用したくちコミ情報サイト「twica(ツイカ)」を開設。「ニコン」や「キヤノン」「マクロレンズ」などカメラ関連の語句を自動収集し、一覧表示する仕組みだ。直接売り上げに関わる取り組みではないが、ユーザーのファン化の促進などが見込めるため、新規ユーザーの獲得にもつながる可能性は高そうだ。
速報性活かし告知などに活用
その速報性を活かし、キャンペーン情報などの告知を行う動きも出始めている。オールアバウトでは、先日開催された「グッドデザインエキスポ」に実店舗を出店した際、ツイッター経由で取得できる無料招待券を配布。自社サイトにダウンロードページを用意しておき、ツイッターを入り口にした。会場でも、「つぶやき中」と書いた紙を出し、リアルタイムでコメントを投稿。ツイッターをフックに来場し商品を購入したユーザーもいるなど、販促面での成果も挙げたという。
また、福助では、ツイッター限定の激安キャンペーンセールを実施(=写真)。3三日間限定で、通常800円の靴下を100円で販売するというものだ。さらに、直営店で使用できる割引クーポン券もツイッター経由で配布。実店舗やサイトへの誘導を狙ったもので、会員登録数が増加したなどの成果が出ているようだ。
新たな情報伝達ツールとして、利用企業を増やしているツイッター。その情報伝達力からすれば、取り組み次第では有力な「販促ツール」となる可能性は高い。ただ、国内での利用者数が増加しなければ、企業が主導したセカンドライフのような結果に終わる危険性もある。どちらに転ぶかは今後のユーザーの動向次第だが、効率の良いメディアとして注目しておく価値はありそうだ。
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