佐川急便が首位、コスト優先論も
本紙調査では、最も利用されている運送会社は「佐川急便」と「ヤマト運輸」とで、2社の利用率を合わせると全体の81%に上り、他を圧倒する結果となった。
特に、「佐川急便」を最も利用する企業が全体の48%を占め、昨年末に実施した前回調査から一気に10ポイント増やして首位に立った。一方の「ヤマト運輸」は、今回の調査では33%(10ポイント減)にとどまった。
「ヤマト」「佐川」以外では、「日本通運」が全体の8%、日本郵政グループの「郵便事業会社」が5%で、今年10月に宅配便の新ブランドを開始する両社は合計で13%だった。
運送会社を選択する基準については、「第一に輸送品質」(食品)、「全国配送の対応力が大事」(雑貨・衣料品)とする声がある一方、「代引きサービスを含めたコストメリット」(家電)と回答した企業や、「今後は価格の安い物流企業にシフトしていく」(アパレル)などとする意見も多く、全体としては不況を反映してコストを最優先する向きが根強いようだ。
また、宅配二強については「セールスドライバーの対応力がある」(家具)など、宅配作業員の質に触れるケースや、「宅配便のブランド力で決めた」(健康食品)とする企業もあり、知名度の高い運送会社を利用することで顧客の安心感を期待する傾向もあるようだ。
カード決済増加、利用意識に変化
決済に関する調査では、最も利用されている決済手段は、前回調査から4ポイント増となった「代金引換」が最も多く、全体の34%を占めた。次いで同11ポイント減の「コンビニ決済」が33%で2位に後退。「クレジットカード決済」は10ポイント伸ばして23%の3位。上位三つの決済手段で全体の9割を占める結果となった。
前回調査では、利便性や安心感などから「コンビニ決済」が44%と断トツの首位だったが、今回は特に、市場が拡大しているネット販売の決済手段として「代金引換」「クレジットカード決済」が伸びたようだ。
「代金引換」や「カード決済」の伸びを後押ししているネット販売については、新規参入や複数サイトを開設する企業も増えている。その背景にはASPサービスによって、通販サイトの開設から運営までが安価に提供されるようになったことも影響しているとみられる。
今回、大幅に利用率が高まった「カード決済」については、3Dセキュアやセキュリティーコードに対応したシステムの開発が進むなど、安全性の向上とともに消費者の「カード決済」への意識も変化しつつあるようだ。
「カード決済」は、安心・安全さえ保証されれば、その場で決済ができるが最大の強み。通販サイトの運営側にも、利用者の手間がかからない分、販売機会を逃さない利点がある。
カード決済代行企業によると「クレジットカード決済サービスの通販サイトへの導入は、大手では月間100件ペースで増えている」という。
しかし、3Dセキュアやセキュリティーコードの普及率はどちらも20%以下と少ないのが現状だ。また、セキュリティーシステムは支払いまでの工程が長引くことから、利便性が落ちるとして導入に消極的な企業もあるようだ。
なお、今回の調査では最多の決済手段として「電子マネー」を挙げる企業はなかった。依然として、一部の少額決済やデジタルコンテンツのダウンロードなど、使用範囲が限られているようで、本格的な普及には時間がかかりそうだ。
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