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テレビ通販の市場規模調査、主要30社の合計売上高は前年度比1割増で4,000億突破 中堅・新規が市場をけん引、JSC・QVCの伸び悩み補完

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 本紙が調査した今年度(08年6月―09年5月)のテレビ通販主要上位30社の売上高合計は前回調査比9.2%増の4,231億円となり、初めて4,000億円の大台を突破した。昨年度のテレビ通販市場の慎長率はここ数年の2桁成長から一転、市場をけん引するジュピターショップチャンネルとQVCジャパンの成長鈍化で5%増と小幅な成長にとどまったが、今年度は中堅や新規のテレビ通販実施企業の台頭で市場成長率はおよそ一割増となり成長力は回復しつつあるようだ。
  テレビ通販主要30社の今年度の売上高は別表通り。ここ数年、市場のけん引役だったジュピターショップチャンネルやQVCジャパンの成長力の鈍化は昨年度と変わりないが、中堅や新規でテレビ通販を開始した事業者の成長が市場全体を引き上げた。注目すべき事業者の動向と今後の展開について見ていきたい。

踊り場を迎えた通販専門放送局

 

 まず、1位と2位のジュピターショップチャンネル(JSC)QVCジャパン。この2社は市場のけん引役としてテレビ通販市場規模の拡大を引っ張ってきたが、昨年度から成長が鈍化。今期も完全回復とはいかなかったようだ。

JCSの093月期売上高は1,317億円。当期は15カ月変則決算で前年度との単純比較はできないが、従来の決算期間(112月)で比較すると4.0%の増収にとどまり、数年前のような2桁増収には至らなかった。同じくQVCジャパンの0812月期決算は売上高が昨年度の創業以来初の減収に続き、今期も前期比1.3%減と710億円(本紙推定)と減収となった模様。

両社合計の売上高はテレビ通販市場の約半分を占める。両社の成長力の回復は市場規模拡大のための必須条件といえそうで、「踊り場」の打開策が期待される。

上位勢で堅調なのが3位のジャパネットたかた。同社の直近の決算は前期比16.2%増の約1,350億円。そのうち、テレビ通販事業はおよそ3割の375億円でほぼ横ばいだが、チラシやネット販売の売上高を引き上げるトリガーとなっているようだ。今春には本社内に収録スタジオを新設。チャネルミックス戦略を進める。

同じく4位のオークローンマーケティングもテレビ通販を入口に売上高を伸ばす。エクササイズDVD「ビリーズブートキャンプ」の反動で直近決算における総売上高は前期比7.5%減の3692,200万円と減収で推移したが、「お化け商品」である「ビリー」を失ってもなお、300億円後半の売り上げを叩き出せたのはテレビ通販を入口にネット販売などを着実に伸ばしたため。現状、ネット売上高は受注ベースで3割まで達しているようだ。今年に入り、NTTドコモの傘下となり、モバイル通販などの伸長も予想される。

このほか、8位のテレビショッピング研究所。一昨年9月に販売していた健食で薬事法違反が発覚。通販事業を休止していたが、昨年から再開。放送枠などを拡大しつつ、売れ筋の青汁やファンデーションなどがヒットし、売上高は初めて100億円の大台を突破した。

 

枠拡大でキー局通販堅調に推移

 

JSC、QVCジャパンの代わりに今年度の市場をけん引したのが中堅グループ。9位のディノス10位のグランマルシェ12位の日本テレビ放送網14位のテレビ朝日といったキー局が手がけるテレビ通販も各社との概ね堅調だった。通販特番や系列各局での通販番組などで「売り場」を拡大。特にここ数年、減収が続いていたディノスのテレビ通販売上高が9%増と増収に転じるなど強いメディア力を持つキー局の通販事業は今期も成長が期待できそうだ。

キー局通販以外で中堅勢の中で存在感を放つのが、13位のヤーマン14位のガシー・レンカー・ジャパン15位のえがお3社。ヤーマンのテレビ通販売上高は通販番組などの出稿量などを考慮すると80億円程度あると予想される。もともとテレビ通販企業へ商品供給を長らく行なってきており、テレビ通販の知見は十分。今期も大きな増収が予想される。ガシー・レンカーはテレビ通販自体は前年と横ばいだが、スポットでのテレビCMを拡大している模様で、全体の総売上高は2桁増の160億円(本紙推定)と高い成長を維持。えがおも同じくテレビへの出稿量が今年度は大幅に増えているようで倍近いテレビ通販売上高となった。

 

DDと新日本製薬の今後に注目

 

 ランキングに下位グループで注目されるのは25五位のデジタルダイレクト(DD)30位の新日本製薬。DDはテレビ通販の出稿量などを今年度は絞ったようで振るわなかったが、先日、イオンとの資本提携を発表。イオンの商品や資金が注入されることで、放送枠拡大を含めテレビ通販事業の拡大に寄与しそう。新日本製薬も化粧品「ラフィネ」をメーンに相当量の通販番組を展開していると見られる。前期は11億円に留まったが、次回調査ではより上位に食い込むことが予想される。

 今回調査ではランキング圏外だったが、キューサイ子会社の日本サプリメントや自前のBS局で通販番組を行なうビックカメラ、テレビ通販を今年から本格化させたドクターシーラボ。メーカー系企業の通販番組も目立ち始めており、次回調査では異なった顔ぶれのランクインが予想される。

 

 

 

表の見方

 

 今年度のテレビ通販市場規模調査は20086月―20095月までに決算期を迎えたテレビ通販実施企業主要上位30社のテレビ通販売上高を掲載した。テレビ通販をメーンとする通販企業であっても極力、「テレビ通販売上高」のみを掲載した。表中の「占有率」は総通販売上高に占めるテレビ通販売上高のシェア。表中の「◎=注」は以下の条件がある。(○内の数字はランキングの順位)

①ジュピターショップチャンネルは催事販売、ネット販売を含む総売上高。当期は08年一月―093月の15カ月変則決算のため前年比での増減率は算出できない
②QVCジャパンはネット販売などを含む総売上高

③ジャパネットたかたは紙媒体、ラジオ、ネットを覗いた地上波、衛星波を含むテレビ通販売上高
④オークローンマーケティングはネットや卸を除くテレビ通販売上高の推定値
⑥キューサイは前々期が変則決算のため増減率は算出できない

⑧テレビショッピング研究所は卸販売なども含む総売上高
⑨ディノスはネット販売の売上高を含む

⑩グランマルシェはテレビ通販とネット販売の合計値
⑫日本テレビ放送網はネット販売を含む「通販事業部」の売上高
⑭ガシー・レンカー・ジャパンはネット販売売上高などを含まないテレビ通販売上高の推定値
⑯テレビ朝日はネット販売の売上高を含む
⑳テレビ東京ダイレクトはネット販売、通販枠販売などを含む通販関連の総売上高
●プライムはネット販売を含む自社通販事業の売上高
●デジタルダイレクトは前々期が変則決算のため、増減率は算出できない

●モール・オブ・ティーヴィーは自社通販および放送枠販売、他社との共同通販事業を含む総売上高

●朝日放送はネット販売売上高も含む

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